テーブルを拭きながら思い出したこと
昨日の雨で大地がしっとりして、風は澄んでいる。
光のベールのように太陽に照らされた薄い雲が空に浮かび、それだけで今日がいい日だとわかる。
子供達を学校や幼稚園に送り出したあと、リビングのテーブルを拭きながら頭に色んなことが浮かんできた。
昔交際していた人に「お前はいいやつだよ。俺なんかよりずっといいやつだよ。」って言われたことを思い出した。
当時の私はものすごくメンヘラで、彼ともしょっちゅう喧嘩してた。
彼は穏やかな人で、喧嘩といっても大体私が一方的にキレたり泣いたりしていたと思う。
そんなどう考えても嫌なやつの私に、彼はどんな意味で私をいいやつだと言ったんだろう、と思った。
嘘をつかないことに対して言ったんだと思う。
その場をやり過ごすためにテキトーに意見を曲げないこととか。誰かとぶつかってでも本音を言うこととか。あとは嬉しい時にすごく嬉しがることとか。
今思うとそんなのただの自己中な子供だと思うけど。
仮に人に対する態度に嘘がない正直者が“いいやつ”だとして、いいやつだからってそれだけじゃ人を幸せにはできない。
という答えに至った。
だってわたし、フラれたし。
もしくは、いいやつって点でなんとか繋がっていたけどその他がどうしようもなさすぎて愛想が尽きたのかもしれないけど。
特殊能力:いいやつ
攻撃力 0
防御力 30