話すとなぜか相手が不快になる
先日、ある人とコミュニケーションしていて違和感を感じたことがあります。
話しづらいなぁ…って。
ぼく最近、ホテルの清掃をしているんですがいろいろと学ぶことがあります。
連泊のお客様で外出中の方の部屋の清掃をするんですが、何をするかというとユニットバスの清掃、シーツの交換をしてベッドメイキング、お部屋の片づけ…
でも、すごいお客様がいらっしゃるんです。
部屋に置いてあるパソコンは電源がつけっぱなしで、オンラインゲームが進行中で放置。
床は足の踏み場が全くない状態で散乱している。
中には大型のレーザープリンタを持ち込んでいて部屋のスペースを占領している。
時にはでっかいサーフボードや釣り道具、昆虫を飼育していたり。
缶ビールを箱買いして持ち込み、空き缶が散乱。
大きなスーツケースの口が開き、中身が溢れだしていて、衣服が何枚もベッドの上に広げられている。
トイレは汚物まみれ…
よくこの状態を他人にさらせるなぁ…と逆に感心するんです。
これ、清掃しようとすると大変だし、自身もチェックアウトする時に忘れ物なく荷造りがちゃんとできるんだろうかと心配しちゃいます。
もし、自分がホテルに宿泊するなら、この状態はありえないなぁ…って。
そして、清掃の人にも掃除しやすいように配慮して利用しなきゃなぁ…って反面教師で思いました。
…と、そんなことをある人に話していたら、途中で話を遮られてこんなふうに言われたんです。
「へえ、私はちゃんとするよ。清掃の人のことも考えて部屋を使うよ」って。
そう言われたときにものすごく違和感を感じたんです。
ん?
あなたがどうしてるかなんて話をしてるんじゃないのに…って。
どうしてこの返しに違和感を感じたのかということを考えてみると、僕は自分の仕事がどれだけ大変だったかを共感してもらいたくてこの話をしてたってことに気づいたんです。
だから、「いろんな人がいるんだね。それ清掃するの大変だったんじゃない?」
って言ってもらいたかったんでしょうね。
別にあなたがガサツでしょ!とか、あなたはちゃんとしなさいね!と言いたかったわけじゃないんです。
僕の話を理解してくれてないなぁ…という違和感なんです。
これ、「聴く力」なんです。
つい相手の話よりも自分のペースに持ち込もうと無意識にしてしまうクセがある人がいます。
こういう人を話泥棒っていうんです。
「私、毎日ジョギングしてるんです」
って言ってる人に対し、
「へぇー、スポーツマンなんですね」
って言っちゃいけないんです。
その人はもしかしたら、健康について話題にしたいのかもしれないんです。
だのに「スポーツマンなんですね」と返しちゃうと、
「え?あ、そ、そうなんです。私昔から走るのが好きで、陸上部もやってました…」
とスポーツの話題に変わっていくかもしれません。
本当は「走ると健康にいいんですよ」って話を次に用意していたかもしれないのに…
つまり、相手の話よりも、自分が伝えたいことを優先してしまうタイプ。
これやっちゃうと、人から好かれません。
よく、悪気はないのになぜか話していると相手を不快にさせてしまう…という人がいますが、こういうことなんです。
ですから、雑談が苦手、なかなか話題が提供できない、自分から話せない…といって悩んでいる方がいらっしゃいますが、それも無用の悩みです。
自分から話せるよりも、人の話をじっくりと聴いて、相手に気持ちよく喋らせるように、そして共感してあげる力を伸ばすことに意識されると、グッと人間関係が良くなりますよ。
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