バイトの面接官がステキでした
ホテルの掃除のバイトの面接を受けました。
告白しますが、僕、サラリーマンをやっていたころ、正直、掃除の仕事を下に見てました。
掃除の仕事をしている人たちを見ると、なんだかイキイキとしていなくて、いかにも仕方なくやってますよ的な自己肯定感の低い人たちがやっているような、そんな気がしていました。
この人たちのおかげで自分たちは気持ちよく働けているのに、感謝の気持ちなんて微塵も持っていなかったんです。
フリーランスになって時間が自由になった今、そんな自分が下に見ていた仕事に自分がやってみたらどんな世界が見えるんだろう?
そんな気持ちが湧いてきて、体験してみようと思ったんです。
で、面接の日…
正直、少し緊張しました。
なぜなら、掃除の仕事の管理者って、もしかして怖い人じゃないんだろうか…
パワハラ系の上司だったらどうしよう・・・
そんな偏見めいた想像をしていたんです。
いざ、面接を受けてみたら…
めっちゃいい人でした。
そんなに労働条件的には決していいとは言えないものでしたが、それでも丁寧に応対してくれて、体力的なことや金銭的なことでも心配してくれる言葉をかけてくれたりして。
もちろん、相当不審がられもしました。
だって、この歳で掃除のバイトなんて…
しかも、こんなおっさんが…
前職では、県内のそこそこの法人で役員まで務めて、しかもまだ働き盛りの年齢。男だし…
そして、今の本業は「心理カウンセラー」「セミナー講師」
態度も面接馴れしている…
怪しすぎるやん!
掃除の仕事をしている人は、ほとんどが主婦の方なんです。
こいつ何者?
なにをやらかして前の仕事辞めたん?
なにがあったの?
ってな感じになるのは無理もないでしょう。
事実、これまでもあまりにも不審がられて、何度かいろんな仕事の採用を落とされてきました。
面接後、「採用かどうかの結果は後日連絡いたします」
と言われ、「よろしくお願いします」
と面接を後にしました。
その時の管理者の方との別れ際…
「じゃ、失礼します」
といって離れたんですが、外まで見送りについてくるんです。
で、もう一回
「失礼します」といって車に乗り込みました。
バックミラーをのぞくと、まだ頭を下げてお辞儀してるんです。
僕はずっとバックミラーを気にしてました。
もう50mいや100m近く遠ざかっても、まだお辞儀してるんです。
右に折れ、完全に僕の車の姿が視認できなくなる直前までお辞儀してるんです。
感動しました。
え?ここまでしてくれるの?
なに?このホスピタルマインド
たかがバイトの面接です。
しかも田舎の格安のビジネスホテルの掃除のバイト…
この人めっちゃイケてるやん!
なんと清々しい!
同時にこれまでの偏見を持っていた自分がはずかしくなってきました。
いきなり多くのことを学ばせられました。
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