食っていけないかも?で悩んでいる人へ
仕事を辞めようか迷っている
そんな相談をよく受けることがあります。
そしてなぜ「迷うのか」と聞くと、一様に
「辞めて食べていけるかどうかが心配」
って言うんです。
僕自身もそうでした。
いや、今でも僕もそう思っています。
この先、食っていけるようになるのか?
辞めても食べていけないのではないか?
この問いは、いかに今、給料がもらえて自動的に収入を得ていることがありがたいことか…という気づきにもつながるわけです。
ただ…
考えてみてください。
「食べていけない」状態ってどういうことか。
「食べていけない」状態でまず想像するのは、ホームレスの方
難波の戎橋で、「今日食べるお金がありません」と書いた紙を段ボールに貼ってずっと座っている人がいます。あの状態をイメージしてるんじゃないですか?
その方をディスるつもりは毛頭ありません。
ですが、正直「あの人みたいになりたくない」と思う気持ちがあるからなんじゃないでしょうか。
じゃ、それの何が嫌なんでしょう?
それって
人からどう思われているか…
自分がホームレスの物乞いをしている人を見て感じている気持ち…
そんな思いで他人からも見られたくない…
みじめ、かわいそう、情けない、落ちぶれてるなぁ…
これ、「食べていけないこと」と「人の目を気にすること」とは分けて考える必要があるんじゃないの?って思ったんです。
収入がなくなったら、食べていけなくなる
収入がなくなったら、人から下に見られる
じゃ、「食べていけなくなる」ってどういう状態でしょう?
例えば、エネルギーで言えば、まあざっくり平均1日1600キロカロリーぐらいあれば死なない栄養は確保できるんじゃないでしょうか。
水とバナナひと房もあれば、1週間ぐらいは余裕で生きられます。
寝るところも雨風が凌げればいいし、服だってオシャレを言わなければ手に入ります。
洗濯は川でもできます。
さらに日本は社会保障制度があります。
そこまでの生活をしなくても最低限度の生活費は保障されるセーフティネットが存在します。
食べていけなくなることはないんです。
これは推測ですが、あの戎橋のホームレスの方、生活保護を受けるという選択肢を知らないんじゃないでしょうか?もし、生活保護を受給できれば少なくとも物乞いをする必要はないはずですし、仮に申請を断られていたとすればそっちの方が問題かもしれません。
いずれにせよ厳密に考えると、餓死する状態までくるのってなかなかハードルが高いんですよ。
そう考えると、物理的な衣食住や死ぬこと自体への恐怖は薄らぎません?
だとすれば、もう一つの恐怖はやはり「人からの目」
僕も会社を辞めてからしばらくは、近所の目なんか気にしてました。
「あの人最近、昼間っから散歩してるわ。仕事どうしたのかしら?」
なんて思われてんのかなぁ…
なんて。
結局私たちは、今の生活水準を手放すことを恐れているんです。
今持っている「人からの信用」を失うことを恐れているんです。
時には美味しいものを腹いっぱい食べたい
好きな服を着たい
ふかふかの布団で寝たい
それなりの部屋で住みたい
たまに娯楽を楽しみたい
今の生活を手放すこと→「落ちぶれた」→負け組→人からバカにされる
そしてその根っこにあるビリーフは、「お金がないと不幸である」という考え方に基づいています。
その「失う」かもしれないことを犠牲にしてまで「やりたいこと」に賭ける勇気があるのか?
あるいは、今の仕事に感じているしんどさや虚無感と「失うこと」と天秤にかけられるのか?
そう自分に問うているんじゃないでしょうか。
話しは変わりますが、「断捨離すると運を引き寄せる」なんて話を聞きません?
あれ、なんででだろう?
ってよく考えるんです。
今持っているものを必要最小限にすることで、日々の選択肢を少なくして生きやすくしているんだと思うんです。
僕は自分の衣服を数か月前に徹底的に捨てました。
むかし気に入ってたけどなかなか着る機会のなかったもの、人からプレゼントでくれたもの、いつか着るかもしれないと思っていたもの…
ぜーんぶ捨てて、ほぼ毎日同じものを着ることにしたんです。
結果、どうだったかというと…
スッキリしました(笑)
私たちは、常に「失うこと」に不安や恐怖を抱いて生きているんです。
でも思い切って「捨ててみる」ことで、新たな希望が湧いてくるってことが分かったんです。
お金だって無いよりはあった方がいい
かもしれませんが、自分の幸せってお金なのか?
今の生活を守ることってそんなに大事なことなのか?
別の生活をしてみることって、ワクワクしないか?
そんな感情がある事に気づいたんです。
頭でごちゃごちゃ考えていると、自分の本当の感情に気づけないまま時が過ぎていってしまいます。
自分の心の声に耳を傾けてみる…
人の目を気にすることも別に悪いことだとは思いません。
ただ、僕の自分の心の声を聴いてみた時、
たとえお金がなくても、人より貧しくても、イキイキと自分のやりたいことに邁進している人って、裕福で満たされている人よりカッコいいなあ…って思える自分がいました。
だったら、そんなふうに見られる人がいいわ…
それをかっこいいと思ってくれる人に羨ましがられる存在をめざそう…
と思った次第です。