上手な子どものほめ方
子どもは褒めて育てるのと叱って育てるのとどっちがいいですか?
そう聞くと、「褒めて育てる方がいい」と言う人が多いです。
でも、またそれが上手くいかないのよねぇ…
と続きます。
「宿題しときなさいって言ったじゃない!」
「早くお風呂入りなさい!」
「またゲームばっかりして!」
ついつい、叱ってばかりになっちゃいます。
褒めることは大事…だとは思うんだけど、どうやって褒めたらいいのか…
褒めるコツがあれいいのに…
そんなお母さんへのアドバイスです。
実は僕は、基本的に「褒める」という言葉が、なんだか上から目線な感じがするので、あまり好きじゃないんですが、あえて「褒める」という言葉を使うならば、「良い褒め方」と「よくない褒め方」があると思っています。
みなさん、こんな褒め方をしていませんか?
「えらいね」
「おりこうさんね」
「いい子だね」
「よくできたね」
これ…、 ブブーッ!
なぜだか分かりますか?
これは、正確に言うと、
「あなたは、えらいね」
「あなたは、おりこうさんね」
「あなたは、いい子だね」
「あなたは、よくできたね」
ということですよね。
つまり主語が「あなたは(You)…」
となると、
評価なんです。子どもは親に採点されてるんです。
このことからくるリスクは何かというと、
評価されて育った子どもは、他人の目を気にするようになる傾向があります。
つまりどういうことかというと、
褒めてくれるならやる!
褒めてくれないのならやらない!
行動の動機が、他人に合わせようとするようになります。
極端な話、大人が見ている前ではいい子ちゃんになる。
誰も見ていないのなら、ごみは拾わない…
そして「人から良く思われたい」「これをしたら、どう思われるだろう?」
そうやって、他人の評価が気になって、失敗を恐れたり、自信を失ったりしやすくなる可能性があるんですね。
なので、いい褒め方とはいえないんです。
えー? なにそれ?
じゃあ、どうやって褒めるのがいいのさ… ってなりますよね。
はい。
それはですね…
さっきは主語が「You」でしたね。
それを主語を「わたしは(I)」にするんです。
「うれしいわ」
「助かるわ」
「よかったわ」
「感動したわ」
これ、全部、「わたしは」を前につけることができる言葉ですよね。
これ、ただ自分の感想を述べているだけですよね。
子どもにどうしろこうしろとコントロールしようとしていない。
お母さんの気持ちを知ることで、どう判断するかは子ども次第なんです。
どうでしょうか。
自分のしたことが、誰かに喜んでもらえると
「わたしは誰かの役に立っている」
と思え、そして
「自分は価値のある人間だ」
と実感できるようになります。
それが、自己肯定感を高め、やる気が湧くんです。
子どもの行動って、お母さんに喜んでもらいたいからするんじゃないですか?
大人なら妻や恋人…
人間て、一番好きな人が喜んでくれることが、最も幸せな時間なんです。
これは、会社での人材育成でも全く同じです。
上司が主語をYouではなく、Iを意識して部下を褒めているかどうか…
これらを心理学では、「承認」と呼んでいます。
ですから、僕は子どもに対して、自分のことを教え導く存在ではなく、親友だと思って接してきました。
親友ならば、
「さっさと宿題しなさい!」
「早くお風呂入りなさい!」
「またゲームばっかりして!」
「ちゃんと片付けなさい!」
なんて言わないですよね。
「宿題した方がいいと思うな」
「早めに風呂入ると、時間たっぷり使えるよ」
「片付けると気持ちいいよ」
みたいに言い方が変わりませんか。
だとすると、受け取り方もやわらぎます。
命令形は、コントロールされてる感がでて、余計に反発心がおきます。
褒めるというより、感想や自分の気持ちを伝える友人感覚で接するのがGoodですよ。
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