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YOSAKOIソーラン祭りの軌跡〜想いを繋ぐ〜橋本弦さん


学生実行委員会に入ったきっかけ


―弦さんは実行委員会に何回目の代で入りましたか。

 初めての本祭は22回目の本祭で、自分が大学1年生の時に入りました。

ーありがとうございます。実委¹⁾に入ろうと思ったきっかけはありますか。

 大学で実委以外にもいろんなサークルが新歓パンフを配っていたんですけど、それで友達同士でなんか大学で勉強だけじゃなくてなんかそういう団体に入って活動もしたいよねって話しながら、それぞれもらった新歓パンフを並べてたんです。その中にたまたまこのYOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会のパンフも入ってて。誰がもらったのかも分からないんだけど、大学の友達とちょっと行ってみるかって話になりました。行ってみたらそこで高校時代の同級生に会って、それで勧誘されたのがきっかけですかね。高校の同級生が3人もいたんだよ。すごい偶然だよね。

1)実委:YOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会のこと

ー「同級生いました!」みたいなケースは一代に一人くらいはいる感じですかね。

 一緒の高校で大学も一緒で来るっていうパターンはあるけど、偶然っていうのは珍しいんじゃないかな。あるのかなうち以外にも。いやどこで何が繋がってるかわからないからね。

当時の様子

ー当時の実委の雰囲気はどんな感じだったか覚えていらっしゃいますか。

 もちろん。すごい先輩方が優しかった印象がありました。今までずっとサッカー部で先輩って怖いイメージがあったんだけど、実委の先輩はすごく優しくて、話すだけじゃなくてこっちの話も熱心に聞いてくれて、耳を傾けてくれて、相談に乗ってくれるような先輩が多かったかな。活動時以外もご飯行ったりとかもしたし、いっぱい遊びに行ったりもしたし、飲みに行ったりもしたしそういう優しい印象が強いかな。

ー今と一緒ですね。

 やっぱ優しいとこがいいよね

ー22回の代に入られたとおっしゃられていたんですけど、パレード班²⁾ができたのが22回だったと思うのですが、その時パレード班の雰囲気や運営体制はどういう感じだったんですか。

 パレード班長が2つ上の代の先輩だったんだけど班長はもともと総務班から来ていてパレード班としては本祭初めて迎えるっていう状況でした。1個上の先輩もパレード班っていう形だけど第1回目の本祭では当ボラ³⁾のポジションでやってた。だから先輩方としても僕らからしても本当に「パレード班」として本格的に会場を作るのは初めての本祭だったかな。だからマニュアルとかも先輩方が1から作ってて。今までずっとステップスさん⁴⁾とか業者の方でやってた会場を、初めて学生で作り上げるっていう代だったから本当に本番を想像しながら。
 そもそもYOSAKOIソーラン祭りは知ってたんだけど大通公園で見たこともなかったし、パレードがどういうものなのかも分からなかったんだけど、マニュアルや勉強会で先輩方がいっぱいサポートしてくれて、自分も過去のお祭りの映像を見ながら手探りでやってた感じかな。

2)パレード班:YOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会を構成する班の一つ。主に大通南北パレード会場の運営を担当する。
3)当ボラ:本祭当日に運営を手伝っていただく当日ボランティアのこと
4)ステップス:有限会社ステップス 公式HP http://www.steps.co.jp/

ー最初は大変ですよね。

 まあうちらより先輩方が大変だったと思う。自分たちが入った時にはだいたいマニュアルの叩き台というか先輩方が作ったものがあったから。先輩方が当ボラのポジションで1年経験してこういうふうにやった方がいいって想像しながら作られたと思うんだけど。大変だったけど逆に自分達が好きなように作り上げるっていう楽しさもあったりしたかな。



印象的な出来事

―実委の活動で本祭で1番印象的だったことはなんですか。

 北人⁵⁾の行事とか遠征とかで関わった人と大通公園で1、2年ぶりに再会できた時の感動っていうのはすごいよね。すれちがったときに「え!」ってなった時の感動は今でも忘れられないっていうか、一生懸命本祭に向けて頑張ってきて、そのお互いの活躍を大通公園で確認しあう瞬間っていうのは感動的だったかなあ。自分が関わった人たちとお祭りを通して再会できるっていう感動はすばらしかった。今でもその縁はつながってるしね。

5)北人:YOSAKOIソーラン祭り組織委員会の前身である「北海道学生合同北人」の「北人」をとって、学生支部の通称として使用している。

―実行委員会に入って成長できたと感じる部分はありますか。

 もちろん!会議の進行の仕方とか名刺交換とか、電話対応とかいろんなことをやらせてもらえるから、社会人になってスムーズにできたところが大きいかな。あとはやっぱり組織委員会⁶⁾っていう社会人と学生の頃からお祭りってものをつくりあげていくっていうのは本当に珍しいことで、他の学生のサークルじゃ経験できないことだよね。だから社会人としてのマナーだったり、振る舞い、仕事に対する姿勢っていうのはこの団体でしか目の当たりにできないから入って良かったなって思う。だから、今の環境を当たり前だと思わず、自分の貴重な経験として大事にしてほしいです。

6)組織委員会:一般社団法人YOSAKOIソーラン祭り組織委員会のこと。

現在の実委との関わり

ー橋本さんはOBOGのまとめ役をされていますがどうしてやろうと思ったのですか?

 今まで耕作さん⁷⁾がやっていたんだけど年齢的にも仕事量的にもしんどそうだし、実委に恩返しをしたいと思っていた時に、声がけされたからこちらからお願いしてやらせていただきました。学生と関われる活動はこちらとしても財産みたいなものだし、これからも学生とお話をしたりお祭りを盛り上げていったりしたいな。

7)耕作さん:一社)YOSAKOIソーラン祭り組織委員会専務理事、伊藤耕作さんのこと。第13回、14回のYOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会の代表も務めていた。

ーOBOGの取りまとめという仕事の中で大変だなと思うことはありますか?

 人と話すことが好きだしやお酒が好きなので自分自身も楽しくやってます。いろいろな世代の人や、久しぶりの人と連絡するのが楽しいし、相手が楽しんでいる姿を見るのが嬉しいから大変とは思わないので、これからも続けたいです。

ー現役の人たちとどういう気持ちで関わっていきたいと思っていますか?

 自分も現役時代にボランティア、本祭、その他イベントでOBOGの人たちに助けてもらったので、自分も後輩につなぐというかたちで恩返しをしたいし、学生の人たちと関わると元気がもらえるので、元気をもらいにきてます。

 なんかその OB になって関わり方は人それぞれだと思うんだよね。仕事で北海道から離れる人もいれば、実家がこっちでたまに帰ってくる人もいるし、ずーっといる人もいるし、本当に人それぞれだと思うんだよね。仕事も土日休みの人もいれば、平日休みの人もいるし。で、出張ばっかりで帰ってこれない人もいれば海外で働く人もいるかもしれないし、本当に人それぞれ。まあ社会人になったら特にそうだと思うんだけど、それでもどこかでいろんな人が帰ってきやすい場所でありたいなっていうのはすごい思ってます。
 久しぶりに帰ってきた人とでも昔の懐かしい話とかできたりとか。年齢関係なくワイワイ楽しめたりとか。そういう帰ってきやすい場所でありたいなと思ってるし、自分も社会人 7 年目だけど、半分以上の集まりって未だによさこい関係の集まりなんだよね。
 一生懸命やった分だけ、多分そのつながりっていうのも当然強くなってくるってか思い入れも強くなってくると思う。仲間に対してもそうだし、行事に対してもそうだと思うんだけど。
 その熱量とかも人それぞれだと思うんだよね。特にOBになったらそうだと思うんだけど。でも本当にどこかで帰ってきてほしいなっていうのは自分の中であって、だから皆さんはまだ現役だけどOBになってもまた帰ってきて欲しいと思ってます。ずっと自分は一生関わっていきたいなって思っています。

ー私たち現役世代の実委の印象と、こうしたらいいんじゃないか?みたいなアドバイスとかが何かあったら教えてください。

 やっぱりみんな言ってたように優しい子が多い印象があるかな。困ってる人がいたら助け合ってやっていって。それが多分成功につながっていくと思うし、この活動って学生しかできない活動だから、思いっきり青春してもらって。社会人になるとやりたくても、時間的にも責任的にも出来なくなることが多くなる。学生の若さのエネルギーで思い切り楽しんでそのエネルギーをお祭りに注いでいってほしい。みんなで元気に作り上げていってほしいです。
 踊り子さんが本当に 1 年かけて作り上げてきたものを発揮する舞台をつくっているわけだから、その気持ちを忘れずに頑張ってほしいなと思います。

ー心がけてることはちょっと似てますけど、できることはやるっていうのと平和な心をもつというのを目標にしてますかね。

 今言ったように一番もったいないのってやらずに終わることだと思う。やらないで後悔するって何の経験にもならないから、失敗してでもいっぱいチャレンジしてほしいなって思います。

ーそれこそ踊り子さんもそうですし、見に来てくださるお客さんとか運営している自分たちが今までで一番良かったと思えるような本祭を運営することができるように頑張ろうと思います。

 踊り子さんやお客さん、会場の人の笑顔が見れるとうれしいよね。その気持ちを忘れずに頑張ってください。

ー実委での活動が楽しいと思うことが多いので、自分たちの気持ちも大切にしたいと思います。

 それはすごい大事。自分たちの気持ちは周りに伝わる。自分たちがなんとなくやってたらそういう雰囲気は伝わると思うし、自分たちが楽しんでやってたら、周りの人たちは自然と楽しくなると思う。応援してるので頑張ってください。


取材:YOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会
北海学園大学2年 山口蓮
北海学園大学1年 吾田舞衣
北海学園大学1年 高橋舞帆
北海学園大学1年 牧航世


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