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日本人はなぜTwitterデモを起こすのか

ハッシュタグを用いて、Twitterデモなるものをちょいちょい目にします。

2020年、最も有名な「Twtterデモ」が、

#検察庁法改正案に抗議します

今回はTwitterデモに関する考察記事をまとめていきます。

1. 「#検察庁法改正案に抗議します」の振り返り

最初に「#検察庁法改正案に抗議します」を振り返ると、このハッシュタグをつけて、有名人が発したことで急速に広がった印象があります。

ハッシュタグではないですが、本田圭佑さんは自身のフォロワーにこの内容について聞いていました。

きゃりーぱみゅぱみゅさんも「#検察庁法改正案に抗議します」をつけてツイートし、そこに様々な意見が寄せらました。

その結果、きゃりーさんがツイートを削除し、「芸能人の政治発言はいかがなものか」といった議論が起きたことで、このハッシュタグがさらに注目されました。

2. 直近のTwitterデモのハッシュタグ数推移

Twitterデモで使われたハッシュタグの広がりや推移について考察していきます。

以下、最近私が目にしたTwitterデモのハッシュタグです。

#そうだ政権交代はじめよう
#麻生さん一律給付は必要です
#自民の二大老害は政界を去れ
#麻生さんそろそろ給付金出してください
#器じゃないよスガやめろ

いずれも、2021年1月18日頃から増えています。

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主に、一律給付金を巡って、上記ハッシュタグをつけてツイートが増えています。ざっくり分類すると、以下のような分類になります。

A ハッシュタグをつけて、政府に意見を述べる(=給付金を求める)人
B そんなハッシュタグをつけて意見する人たちに、苦言を呈する人
C そもそも政治や投票に関して意見を述べる人

「#そうだ政権交代はじめよう」を例に見ると以下のようなツイートがきっかけでハッシュタグが広がっています。

上の分類で言うと、Cに属するツイートが、ハッシュタグを広げる=共感を得やすいのかと。そもそも論に立ち返るのは大事ですね。

ちなみに、同期間における以下のプロモトレンドのハッシュタグ数と比較してみると、これらTwitterデモによるハッシュタグ数が多いことがわかります。

#寒いしヒートテックの話でもする (1月18日)
#QUICPayを使って当てよう (1月19日)
#大とろ300円が今だけ100円スシロー (1月20日)

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これらプロモトレンドのプロモーションが、設定したハッシュタグを増やしていく座組みではなかったとはいえ、Twitterデモによる自然発生的なハッシュタグの方が広がりやすいことがわかります。

3. 日本人はなぜTwitterデモを起こすのか

※実際、海外でもTwitterデモは起きていると思います(#MeTooはその一種かと)。海外のニュースで見るような、街の中を闊歩するデモは日本ではそれほど発生していない印象です。そこで、この章のタイトルを上記のように表現しています。

改めて、Teitterデモが発生する要因について考えてみます。

そもそも日本人はTwitterが好きと言われおり、その代表的な理由として、

文字数と日本語の相性がいい(言葉足らずで表現できる等)
日常の不満を我慢する傾向が高く、匿名で鬱憤を晴らすのにちょうどいい
ゆるいつながりを求めている など

その上で、日本人がTwitterデモを起こす理由について考えます。

ここで言うTwitterデモを以下のように定義します。

ハッシュタグをつけて政治的/民族的な発言をする
そうした発言にRTやいいねをつけて賛同の意を表す

私が思うに、Twitterデモが発生、広がる要因は以下3つかなと。

① オタクだから
② 正義を発言してこなかったから
③ なるべく正解したいから

どういう意味か解説します。

① オタクだから
Twitterを使っている日本人は、オタクが多いと。IT/エンジニア、アニメ、漫画、映画、アイドルなどなど。実際、上記関連のハッシュタグや話題がトレンド入したり、プロモトレンドが出稿されていることが多いです。

彼らは、情報感度が高く、誰よりも速く新しい情報を得たい、そして、自分が知り得た事を仲間に共有したいという層かと。

オタクは、情報を加速度的に広げるパワーを持っています。

② 正義を発言してこなかったから
(これは、私の偏見/経験がかなり入りますが)日本の学校は、各クラスにリーダーが存在し、大抵リーダーを中心に意見がまとまります。

一人ひとりの正義感や意見があったとしても、小学校〜中学校にかけて、クラス全員が「俺が思うに」「私の意見は」「うちはね」と主張し合うなんてことはあまり想像できないと思います。

クラス全員が主張しあっているクラスなんて、日本には少ないのでは、、?

自分の考えを発露してこなかった人たちが多いため、大人になった今、ハッシュタグが言い訳になって発露できるチャンスを得てしまったことで、自分の正義を言いたくなってしまったのかなと。

③ なるべく正解したいから
(これも私の偏見/経験が入ります)日本の学生は、テストという物差しで測られてきた「テスト物差し人間」が多いように思われます。

なるべく正解したい、正解じゃなくても、正解に近いポジションでいたい。だから、日本人はランキングが好きだったり、メディアは街頭インタビューを撮影して大衆の声(=正解に近い発言)を使うわけで。

自分のモヤッとした感情を、誰かが代理で発言していたら、そこについ乗っかっちゃう。自分の考えが正解であると信じたいから。

必ずしも全てのケースがこれに当てはまるわけではないですが、加速度的に情報を広げるパワーを持つオタクな人たちが、正義を言いたくなってしまう環境に身を置き、且つ、なるべく正解したいという心理状態を作り出してしまっている日本の学校教育にそもそもの根源があるのかなと思っています(学校関係者の皆さん、気分を害されたらすみませんmm)

4. まとめ

これは私の一意見であり、偏見や経験から来る考えなので悪しからず。

いずれにしても、こういうTwitterデモを通じて、政治に対する関心が高まるのはいいことかなと思います。私もその一人で、トレンドに乗っているTwitterデモのハッシュタグを見て、その背景を調べたりします。

Twitterを通じて発言することはセコいことではないですし、最近ですと政治家もTwitterをやっています。政治家もこうしたTwitterデモは目にしているはずです。

今回の記事を通して、私は、Twitterデモを助長したいわけではありません。Twitterデモを観察し、その中に秘められた考えや思いに馳せるのも、いい勉強になると思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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