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カナダのトロント市で日本語教師をしている田中恵美子と申します。3月14日から自宅待機をしています。カナダでどんな生活をしているか自分への備忘録として、振り返りながら日記を書きたいと思います。  

4月1日 自宅待機19日目 :感染者が9677名 死者は114名(13名増)

午前中:9時からよさこいの国際チームメンバーとビデオミーティング。
北米、欧州、日本から30名以上が参加してくれた。このミーティングを開くのは2回目。
私たちのチームには世界14の国と地域から100名以上の踊り子が参加している。現在の世界的危機の中、彼らが住む国によって全く環境が異なっていて、日々1000人近い方が亡くなる国にいる踊り子もいれば、満員電車に乗って会社に行く踊り子もいる。
そんな彼らに互いの情報をインターネットだけの情報で理解しろと言っても無理な話だと思う。だから、できるだけ画面越しではあるけれどお互いの顔を見て、生の声を伝えられたらと思ってビデオをミーティングをしている。

今日のミーティングは気付けば2時間半行っていた。平日の朝に、昼に、夜にこんなに長いミーティングに出てくれたその想いを大切にしたい。
皆、それぞれ想いがあり、それぞれの受け止め方、感じ方がある。
基本的は私が話をして、質問を受けたり、踊り子たちの考えも聞く。
正解がわからないのに質問に答えることはとても難しい。
答えが欲しい彼らに、先のことはわからない、という答えしか伝えられないことをもどかしく感じる。
ただ私たちが、私が、どういう想いでチームを運営しているか、今、何を優先して話し合っているのかを彼らに知ってほしいと思う。

何かを伝えるためには、理解してもらうためには、真摯な姿勢で向き合うことが私は大事だと思う。
私は何か特別な才能があるわけでもないし、言葉だけで人の気持ちを動かせるようなカリスマ性があるわけでもない。
できることはひたすら行動すること。行動すればするほど形になり、形が自信へと繋がる。
この4年は、ずっととにかく前へ進んで来た。
途中、何度も道を失いかけたり、自分が何をしたいのかわからなくなった時もあったけれど、立ち止まらずにここまで来れたのは自分がしていることが正しいと信じられたから。人に信じてもらうためには、まずは自分を信じることが始まりで、そのためには何より行動と努力が必要だと思う。
私は学生のときは自分に自信がなく、人と話すことも苦手だった。
そんな自分がこうして人前に代表として立てるようになったのは、自分がやっていることがとても好きなことであり、自分や沢山の人の人生を変えるほど素敵なことだと信じて来たから。とにかく信じることは大事。そう改めて感じながらミーティングで話をした。

今の世の中の問題に比べたら、私たちが祭りに出るか出ないかという事は人によっては取るに足らない小さなことだと思う。
今は命が優先で、自分と家族、そして世界中の人を守るために行動の選択をしなければいけない時期に入っている。
ただ、そんな時だからこそ、私は自分が力を注いで来たチームのことを誰よりも大事にしたいし、後悔がないように向き合いたいと思う。
全力で向き合い、考え、話し合った上での結論なら後悔せずに前に進めると思うから。

これからどんな決断をするかはまだわからない。
ただ、踊り子にも言った通り、オリンピックは一年後、4年後、またやってくるけれど、私たちの人生は一度しかないことを忘れないように決断をしたい。
人生は長いから、立ち止まることも大事だと思うし、ゆっくり休んで次へ進むことも大事だと思う。


写真はビデオミーティングの時の。
色んな事を思い出しながら話していたら、ミーティング中なのに涙ぐんでしまった。




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