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カナダのトロント市で日本語教師をしている田中恵美子と申します。3月14日から自宅待機をしています。カナダでどんな生活をしているか自分への備忘録として、振り返りながら日記を書きたいと思います。

4月6日自宅待機23日目:感染者16667名(1155名増)死者323名(43名増)

午前:チームメンバー向けのYouTubeLive配信
高知県よさこいアンバサダー絆国際チームは今年世界14カ国・地域から80名の踊り子がよさこい祭りに参加する予定でした。
ただ現在、海外からの踊り子が自宅待機をしており、日本への入国もできない状態にあり、踊り子の安全の確保ができない事、そしてよさこい祭りに関わる全ての方の感染リスクを私たちが参加することで高めることを危惧して、第67回よさこい祭りへの不参加を決定しました。
今日はその決定を知らせるためにチームメンバー向けにYouTubeLiveを行いました。

こんな感じで配信をして、踊り子からコメントで質問などを受け付けます。
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これまでのチームの歴史をスライドショーにまとめて、新曲GO!の楽曲の発表も行いました。画像2

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よさこい祭り不参加については運営チームで協議を重ね、金曜日に決定し、そこからお世話になっている皆さまにできるだけお電話でご連絡をして、それから踊り子たちに伝えました。

今の世界の状況を考えると私たちが高知で集まるのはどう考えても厳しい。
チームとしては何よりも踊り子のことが大事なので、どうにか参加できないかと考えていました。
ただカナダに住む私の状況が段々と厳しくなり、カナダから日本へ入国規制がかかったのが決定打で、運営チーム全員一致で不参加を決定しました。

これまでの道のりや、踊り子の皆が一生懸命お金を貯めて参加しようとしてくれていたこと、クラウドファンディングでご支援下さった皆さま、スポンサーの皆さま、色々な想いが頭の中を駆け巡って、決断は容易ではなかったです。
自宅待機疲れもあって、知らないうちにストレスが貯まっているのも感じました。
ただ、このまま結論を出すのを先延ばしにしても、踊り子たちの不安も更に募り、私たちも何も動けない。
このまま待つよりも、チームとして決断をして、これからの時間を踊り子たちのケアに費やそう。
今、できることを最大限しよう、と皆で話し合いました。

踊り子たちに発表をする前から、全員にアンケートを配り、今後どうしたいか、祭りに参加したいかを聞いていました。
不参加の発表をするまでにアンケートの回答は50名ぐらいからいただいていましたが、参加をキャンセルしたいと言う希望が10名ぐらいの方から出ていました。

国によって状況は違えど、世界は確実に悪い方に向かっている。
毎日感染者が増え、行動が日に日に制限される。
そんな中で私自身も夏に日本に行くのは難しいのではないかと感じ始めていました。
たとえ、入国できたとしても、100名のチームメンバーが一同に集まって合宿をし、祭りで踊り続けることが自分たちにとって、そして祭りに関わる全ての方にとって安全なのか。
そう問いかけた時に安全であると判断できる要素が全くなかったです。

発表した後、踊り子たちから出た意見は、
・今の状況だと仕方ない選択。
・海外の踊り子の想いを代弁してくれて結論を出してくれてありがとう。
・今は命が優先。
こういった意見が多かったです。もちろん中には複雑な想いを抱いた方も沢山いたと思います。

何が正解か、今は誰もわかりませんし、もしかしたら8月には全てが解決して、笑顔でよさこいが踊れるのかもしれない。
ただ、私たちは地球の反対側から高知に向かうチームとして、踊り子たちの負担を最小限にする、それぞれの国へ安全に帰れることが何よりも大事です。
仮に、夏にこの問題が解決して平和な世界に戻っていたとしても、参加できなかったことを悔やむのではなく、皆の命を何よりも大事に考えて判断できてよかった、と笑顔で話せるようなチームであってほしい、そんなチーム作りができるように代表としてこれからも頑張ります。
これから、踊り子の皆が少しでもよさこいを楽しいと思ってくれるようにできる限りのことはやっていきたい。

写真はいの町でお世話になっている伊野南小学校の皆さまと。
合宿の際、練習場所を提供して下さいました。
今年の夏、いの町でお会いできないのがとても残念です。
でもこれが最後では決してない。これからもご縁を大事に繋いで行きたいです。



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