今年の夏の不思議な噺 2
間違い電話なら教えてあげた方が良いし、こんなに不在通知が入っていたら私も怖いだろうと、私には申し訳なかったが出ることにしたらしい。
電話を取ったのは一番近くにいたA子。
「……あの、もしもし……?」
他の二人にも聞こえるようにスピーカーにセットして話始めた。
『あ、やっと出た!』聞こえてきたのは女の人の声。(大学生くらいだと思うと言ってた)「いえ、すみません、持ち主の子は今出掛けてまして、折り返すように言っておきますので、ご用件をお聞きしても……?」だいたいこんな事を言ったらしい。
電話の相手は私の従姉
『あー、そっかそっか!いーの、たいした用事じゃないからさ!』普通に明るい感じで話続けるその人は、天気の話や最近あったことなんかを数分ペラペラと喋っていたらしい。「あの、もう少しで帰って来るとおもうんですけど、このままお待ちになりますか?」『ん?あぁ、それじゃそろそろ切らないとね!』