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100キロウォークという挑戦
みなさんこんにちは!421Lab.学生運営スタッフです!
いつもは活動の紹介を行っていますが、今回は一風変わったスタイルでお送りいたします!
今回のテーマは「421Lab.学生運営スタッフの挑戦に密着」ということで、421Lab.学生運営スタッフ所属メンバーの最近挑戦したことについて、本記事では「別府~行橋100キロウォーク」に挑戦した学生にインタビューしました。早速ご紹介します!!
「別府~行橋100キロウォーク」って?
言葉の通り、別府から行橋間を100キロ歩く、ウォーキングのイベントです。今年は第26回目の開催で、参加者数はなんと3872名です!制限時間は26時間、今年は10月12日、13日に行われました。
今回このイベントに挑戦した学生運営スタッフは誰!?
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この二人は大学1年生からの仲で、今回のイベントは黒肥地さんが岩本さんを誘う形で、参加が実現したそうです。黒肥地さんは2回目、岩本さんは初挑戦となる今回のイベント、どんなチャレンジだったのでしょうか?
―当日までどんな準備をしたのですか?
~道具編~
黒肥地:
アウトドア専門店でバイトしていることもあって、普段からウォーキングについて勉強していました。去年の参加では準備不足から参加後に入院してしまい、今年は入院代を出さなくて良いように、しっかり準備をしました。
岩本:
初挑戦のため、黒肥地君に靴や服のアドバイスを貰い、足りないものは買ったり、貸してもらったりして準備を進めました。
~ウォーキング練習編~
黒肥地:
大会の4カ月前から週5日で練習していました。家の周りのコースで行い、週の4日は服装のチェックも兼ねて、5キロ歩く日もあったり、5キロ走ったりという練習を行い残りの1日は時間内に10キロ歩くという練習をしていました。
岩本:
大会2カ月前から週2日~3日で5~10キロ歩くといった練習を行いました。2人揃って計2回、7月に20km、9月に40kmのコースを練習しました。7月は暑さ、9月は体力的にきつかったです。
黒肥地さんは去年の経験もあり、北九州市立大学の参加学生の中の新記録更新を考えていたそうです。それに対して今回初参加の岩本さんは、マラソン経験はあるものの、ウォーキングの大会は初めてでした。そんな岩本さんを黒肥地さんはどのように完歩へと導いたのでしょうか。
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黒肥地:
栄養面とメンタル面を意識して取り組みました。
昨年のイベント終了後に入院してしまったことをきっかけに栄養学などの本を沢山読み、脱水症状にならないための対策として、何分に1回は水分を取れるようにと、アラームをかけたり、練習の際は麦茶を飲むように声掛けをしたりしました。
後は、とにかくリタイアする1番の理由はメンタルがやられる時だと思ったので、作戦としては僕が7割、岩本君が3割くらいの割合で話を振り、メンタル面のサポートに努めました。
お互いの性格は真反対と語る2人、お喋り好きな黒肥地さんに対して、冷静な岩本さん。性格は反対ですが馬が合うと言います。
―黒肥地さんのサポートはどうでしたか?
岩本:
ちゃんと気にかけてくれているんだなって思いました。定期的に「水飲んだ?」と声かけてくれていました。
黒肥地:
本番前日に、「序盤は参加者の皆さん調子が良くペースが速いため、最初はスピードを落とそう」と提案したのですが、言った本人である僕のテンションが上がってペースを上げてしまいました。その時岩本君に止めてもらえたから、お互いの性格のバランスが丁度良かったです。
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―当日のコンディションはどうでしたか?
黒肥地:
60~70%
当日のペース配分を事前に検討していたのですが、その調整に当日の朝4時までかかったので、4時間しか寝ずに本番を迎えました。そこまで悪いというわけではなかったけれど、最高ではなかったと感じます。
岩本:
100%
1週間前から、しっかり寝て、ご飯もしっかり食べ、リズムを作っていったので100%のコンディションで本番に臨めました。
―スタートした時の感想を教えてください。
黒肥地:
本番は結構テンションが上がって、楽しみーって感じでした。バイト先でお会いした方に会う機会があり、話が盛り上がりました!その時こちらを見ていた岩本君の目が笑ってなかったです。
岩本:
笑っていなかったわけじゃなくって、その時は緊張していました。スタートしてからは結構ワクワクしてきたけれど、スタート前はずっと緊張していました。100キロって未知の世界だし、全く想像がつきませんでした。
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―キツさを感じたのは何km地点ですか?
岩本:
きついなって思い始めたのは30km地点くらいです。足に違和感を覚えました。これで100km歩ける?みたいに不安になってきたけれど、めちゃくちゃやばいという感じではなかったです。
黒肥地:
横から見てもやばそうでした。時々岩本君に「今、10段階でどのくらいきついですか?」という質問をすると、30kmで既に「6」でした。家族に送る動画を取っていた時に、「今○○キロ地点です!この人がいつも話している岩本君!何か一言」とスマホ向けたら、岩本君が「亮太君は強いです」とだけ。その動画を見た父から「相方大丈夫か?」と言われました。
その時、黒肥地さんは岩本さんが絶対リタイアすると思っていたそうです。黒肥地さんは、練習では余裕をもって記録更新できる時間配分でした。このまま一緒に歩くか、記録を狙うか、元々の考えとしては、最悪別れて行動するというものでしたが…
黒肥地:
本当に岩本君がやばいなと感じたのは60km地点、今までは疲れても座ってはいけないってやってきたけれど、彼が「頼むから座らせてくれ」と言ってきたので、一時休憩しました。その際に、彼は別れたらリタイアするだろうなと思いました。その時、もしも今自分が記録を破ることが出来たとしても、ずっと後悔するなって。それで、記録はまた来年以降もあるからいいかなと考えました。
岩本:
実際20分くらい座ってしまって、本当にリタイアを考えました。けれど、黒肥地君が色々な励ましをしてくれました。後は、マッサージ機でずっと足をマッサージしてくれました。でも一番は「一緒にゴールしたい」っていう言葉が嬉しかったです。黒肥地君が、記録を狙いたいって考えていたのは、前から知っていたので、その黒肥地君が、僕と一緒にゴールしたいって言ってくれて、僕の歩くペースに合わせてくれたから、それでリタイアするのはなって…。
黒肥地:
やっぱり1人でやるのと2人でやるのは違いますね。普段、大学の課題をするにも、421Lab.(地域共生教育センター)のことでもなんでもそうだけれど、友達と一緒に取り組むほど楽なことはないと思います。自然と、記録を狙うよりも岩本君と一緒に歩いて、苦しみを分かち合った方が、ゴールした時に気持ちが楽になると考えていました。
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また、一緒に歩くこと以外に、2人の心の大きな支えになったのは、沿道の応援だと言います。
黒肥地:
深夜の1時でも、沿道でお店を出している方々が、わざわざ店を出て手を振ってくれました。声援に対して、「ありがとうございます」と応えたら、もっと応援してもらえました。その時、「ああ、僕応援されているんだ」と実感することが出来ました。
岩本:
本当に応援の力は大きかったです。よく優勝インタビューで、「皆さんの応援のおかげです。」という言葉を今まで綺麗事のように捉えていたけれど、実際に歩いて、応援してもらったとき、本当に力になるなと感じました。
黒肥地:
道具やトレーニングなどの準備はいくら頑張っても、準備だから、本番の想定ができないと思います。また、よっぽどのプロではない限り、メンタルは鍛えられないから、こういった声援が力になります。大会に関係なく個人的に100キロ歩くことは絶対に不可能だと思います。
岩本:
この応援があったからこそ完歩できたと思います。
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ー遂に完歩!!その時どう感じましたか?
岩本:
本当に感動しました。途中は本当にもう辞めたい、なんで参加したんだろうと考えていたけれど、沿道での応援や、黒肥地君に励まされてゴールした時に、今までずっと苦しく感じていたことが、全部頭に浮かんできて、それで頑張って良かったなと思いました。安心感と感動のような気持ちでした。
黒肥地:
岩本君と一緒にゴール出来て良かったなって、やっぱり60kmで別れずに一緒に歩けて良かったなと同時に、もう2度と参加したくないという気持ちになりました。けれど完歩のタイムを見た時に、「あそことあそこを削ったら、記録更新出来たな」と思い、やっぱり来年参加しようと思いました。
色々なアクシデントに見舞われながらも、頑張って完走することが出来た2人、その思いは来年にも繋がると言いますが、来年も挑戦する意向の黒肥地さんに対し、岩本さんは迷っていると語ります。
岩本:
出たいっていう気持ちと、出たくないっていう気持ちが、せめぎ合っています。本当にもう苦しみたくないと思っていますが、同時に、もうちょっとこうすれば良かったという改善点も見つかって、そういうのを考えたら、また、チャレンジしてみたいっていう気持ちはあるけれども、ちょっと怖くて…。
黒肥地:
機会があれば、もちろん挑戦してみようと思います。けれど、来年はもっとゆっくり歩くのもありかなって。この大会では初出場の人は青色、2回目は黄色、そして20時間を切ったら、白色のゼッケンになります。白いゼッケンの人は優先的に前からのスタートになるので、時間にゆとりができます。今回の大会では20時間を切ることが出来たので、来年もし参加するのであれば、色んな知り合いの方や友達とかと交流しながら、ゆっくり歩くのもいいなと。
―最後にここまで見てくれた方に、一言お願いします。
岩本:
面白そうだと思ったら、やってみてほしいです。
黒肥地:
本気でやったら、世界が変わります。
どうやったら、より良くなるのかを考えて行動してほしいです。
ここまで「100キロウォークへの挑戦」についてインタビューしました。2人が所属しているのは
地域共生教育センター、通称421Lab.(よんにーいちらぼ)。421Lab.には20のプロジェクトがあり、学生運営スタッフは、そのサポートを主に行っています。岩本さんは、KITAQ絆∞プロジェクト、黒肥地さんには国際交流プロジェクトFIVAで活動をしています。
プロジェクトの紹介は、過去noteや、Instagramで投稿していますので、ぜひチェックしてみてください!!
note: https://note.com/421lab_id/
Instagram: https://www.instagram.com/421lab_official/
【番外編】
当日のハプニング
黒肥地:
ラスト10kmの時です。
ラスト10km地点では、あと何kmという看板が設置されるのですが、僕の付けていた時計のGPSの精度が悪かった関係で、3kmのズレが生じてしまったのです。あと2kmと思っていたのが、あと、5kmでした。1kmってこうも長いのかと…しかも、出会う信号全てが赤信号で、それも含めてラスト5kmは岩本君がキレていました。
岩本:
ラスト5kmは、信号のこともあるけれど、ラスト10kmくらいから、黒肥地君が急にペースを上げて、体感、今までの1.3、1.5倍になって、めちゃくちゃきつい中、あと5kmって黒肥地君が言った所から、結構歩いた先で、あと5kmの看板がありました。
こんなハプニングもありましたが、今後の良い思い出となるでしょう!
では、次回のラボログもお楽しみに~!!
【記事】
地域創生学群地域創生学類1年 國安 美菜
【取材協力】
経済学部経営情報学科 2年 岩本 貫汰
地域創生学群地域創生学類2年 黒肥地 亮太