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“ブランディング”と“ほこほこズ”に出会って、夢を復活させた話(後編)

前編のお話(ダイジェスト)

「このままでは嫌だ。でも、私のやりたいことって何だろう?」
SHElikesで受講開始したのは、2022年1月22日のことでした。
入会直後はコミュニティのイベントに恐る恐る参加したり、「何となく必要そう」という理由でマーケティングやデザインの履修を進めていました。
「このまま何も成果を出せなかったらどうしよう」
入会から1ヶ月経っても、私は不安な気持ちでいっぱいでした。

そこから約5ヶ月が経ったいま、自分自身で立ち上げたブランドのリブランディング・SNS運用を中心として、イラストを描いたり、グッズ販売などに日々取り組んでいます。
やりたいことが見つかったいまでも悩むことはありますし、できないことで苦戦することもあります。それでも、半年前と比べて【好きな物事に関わる時間】が増えたことで、それを力に走り続けてきました。
それができた理由は、5期 広報・広報PRコミュニティ「ほこほこズ」(以下、ほこほこズ)、そして、SHElikesのブランディングコースとの出会いにありました。

前編(前回の記事)は、「なにもできない」と思っていた私が「やりたいこと」に繋がるきっかけを掴むまでのお話を書きました。
こちらの後編は、夢や目標が現実味を帯び始めたお話です。

だれのためにやる?

SHElikesのブランディングコースの課題に取り組んでいる間、一番考えていたのは「両思いになりたい相手」のイメージでした。
既存のサービスやプロジェクトのリブランディングでも、一から始めるときのブランディングでも、
「自分(自社)のサービスや商品を、どんな人(両思いになりたい相手)に使ってもらいたいのか?」
「自分(自社)のサービスや商品を使ってもらうと、両思いになりたい相手はどうなるのか?」
というように考えていきます。その際、良いブランドを作るには「両思いになりたい相手」のことを詳しく知っておくことが重要です。
この部分を考えるようになってから、ほこほこズでのイベントとの関わり方も少し変わったと感じています。
きっかけは、4月13日に開催した5期広報・PRコミュニティのイベント『最愛大陸〜私の推し物語〜あなたの推しが最愛になったストーリーを語って』の準備をしていたときでした。

こちらのイベントではシーメイトさんの愛するもの・推し(=最愛)を楽しく熱く語ってもらいながら、「広報の実務でもストーリーをいかに伝えるかが大事」というテーマが中心にあり、とても広報・PRらしいイベントでした。

イベントのテーマ・概要が決まった後、個人での準備のひとつとして「イベントに参加してほしいシーメイトさん(ブランディングで言うと、両思いになりたい人)のイメージ」を固めていきました。
SHElikes内でのコミュニティやイベントはシーメイトさんのためにあるものですが、ひと口にシーメイトさんといえど、受講しているコースやコミュニティへの参加状況などはひとりひとり違うはずです。
最初に思い浮かんだのはイベントに初めて(もしくは久しぶりに)参加するシーメイトさんだったのですが、それだけだと弱すぎます。さらに深堀りしてみると、次の三つのイメージが出てきました。
「好きなものはあるけれど、堂々と公言していいのか迷っている」
「好きなものが沢山ありすぎて、最愛なんて決められない」
「自分の好きなものがわからない」

好きなものは堂々と言っていいし、好きなものは沢山あっていいと、お伝えしたくて書いたのがこちらの記事でした。

「伝えたい想いはあっても、これで届くのかな…」

これも自主企画でnoteを書き始めたものの、正直、自信がありませんでした。
そこで、ほこほこズ内の二人にダメ元で添削をお願いしたという経緯があります。お忙しいなか快く引き受けてくださり、この方々の後押しがあったから完成した記事です。
(添削してくださったお二人、その節は大変お世話になりました)

先ほどの三つのイメージを設定してから気づいたのですが、実は三つとも「以前の私自身」のことでした。
このイベントでもリブランディングでも、自分が抱えていた「思い通りにならないこと」や「苦しみ」(=義憤)と向き合った際に思い浮かんだのは学校や就職先での何気ない会話でした。
趣味や好きな物事の話をするのは楽しいことです。しかし、私の場合は怖いことでもありました。
「こんなのが好きなの?もっと可愛いのが他にあったでしょ」
「そんなのが好きなんて、ちょっと変わってるよね」
「意識高い系なの?」
「そのさんは、いきもののことを話しているときはとても楽しそうなのに、事務のときは暗いよね。別人みたい。いきものの何がそんなにいいの?」
相手に悪気は全くありません。それは分かっているのですが、この話の流れになると鬱々とした気持ちになります。

「最愛と呼べるいきもの達がいたからこそ、私は生きることができた。好きなアニメや映画のセリフに救われたり、心を守ってもらえることだってある。今の自分を作ったのは、間違いなく、最愛と呼べるものたちなんだよ…それを否定するなんておかしい」
でも、その場では言い返すこともできません。その場しのぎの作り笑いを浮かべる自分も気持ち悪いなと思いました。
そして、必死で手に入れた専門職としての就職先から、作り笑いを浮かべたまま逃げた自分をただただ憎んでいました。

そうして逃げた後、いきもの以外にも音楽やアニメなど、クリエイターの方々のお仕事にも興味を持つようになりました。
それでも、いきもの以上に好きになれるものもありませんでした。
結局、動物関連の専門職に戻る勇気もなく、中途半端な関わり方しかできていなかった自分が情けないと思っていました。

…じゃあ、どうすればその課題を解決できるの?

大袈裟な言葉ですが、リブランディングを通して私には大きな夢ができました。
「好きなものを堂々と好きと言える社会を作りたい」
「人との共通点も違いも、どちらも同じくらい価値のあることなので、どちらも尊重される社会がいい」

「私自身のブランドにその夢を乗せて走ってみたい」
ブランディングコースの課題のシートに詳細を書き込みました。
しかし、それは4年間背負ってきた「動物専門イラストレーター」のままでは手の届かない領域でした。動物専門イラストレーターでは、あくまでいきものが主体のイラストを描いてきたからです。
リブランディングというのは、ただ変えればいいというものではありません。これまでファンでいてくれた方々が離れるかもしれないという怖さも正直あります。
それでも共感してくださる方々に必ず出会えると信じて、屋号を変える決断をしました。

4月10日、ついにSHElikesでブランディングコースの課題を提出しました。その後は、課題で取り組んだリブランディングの内容を元にinstagramの運営を始めました。
「この夢を実現させるには言葉にしてちゃんと伝えなければ」
そこで、instagramでは新しい屋号のお披露目を兼ねて、新しいミッションとして私自身の想いも伝えました。私自身も含めてこれから関わっていく方々、いきもの達との誓約書であり、ラブレターでもあります。

いきもの関係で繋がりのある方々だけではなく、いきもの以外の趣味で繋がっていた友人が興味を持って反応してくれました。
リブランディング後の投稿から興味を持ってくださった方からDMでご連絡をいただき、商品を手にとっていただいたことも自信に繋がりました。

「専門職でしかできないと思っていたことも、このブランドならできるかもしれない」
まだまだ始まったばかりですが、本当にリブランディングをやってよかったと私は思っています。

ポジティブとは・・・?

「ほこほこズのみんなや観察しているいきものの強みは分かるけど、私自身の強みってなに?」
私が自身の強みを見つけてみようと思えるようになったのも、ほこほこズのおかげです。
きっかけは、5月29日に行われたイベント『まだ強みアプデしてないの?〜強みの活かし方ワークショップ〜』でした。

イベント準備中に​​クリフトンストレングス(旧名:ストレングスファインダー)を受験したのですが、その結果にモヤモヤした気持ちを抱えていました。

このテストは有料ですが、WEB上で受験ができ、自分の強み(素質)を34項目のランキング形式で詳しく教えてくれます。しかし、結果は上位10項目については全く実感がなくて、納得できずにいました。

「戦略的思考(緑色)ばっかり。絶対違うだろうと思っていたポジティブが10位にランクインしてる。なんで?」
私の中でのポジティブとは、「いつも明るくてキラキラしていて、みんなに優しい言葉をかけたり励ますことができる人」のことを差していて、私にはその1ミリも当てはまらないと思っていました。
関連するWEB記事をいくつか読み漁ってみたもののモヤモヤは解消されることなく、イベント本番を迎えました。

イベントのゲストで登壇してくださったのは、イトウメグミさん(以下、メグミさん)でした。
元祖 強みの活かし方ワークショップの発案者のお一人であり、「強み」に光を当ててくださる素敵な方です。

当日、私はチャット盛り上げ隊として参加していました。メグミさんのポカポカなお言葉と空気感、そして、参加してくださったシーメイトさんの温かいコメントがZoomのチャット欄に並んでいたことをよく覚えています。
メグミさんの言葉で印象的だったのは、
「どんなに小さなことでも、自分自身が行動していることが大事」
SHElikesに入会した当時「何もできることがない」と思っていました。ほこほこズと出会ってから、ブランディングやコピーライティングの勉強、文章を書いたり、デザインもほんの少しだけ自分でできるようになりました。

「せっかくここまで来たんだから、何か、自分の強みを見つけたい」

もう一度、​​クリフトンストレングスの受験結果と、私自身に向き合うことを決めました。
イベントでご縁が繋がり、後日、メグミさんに「ポジティブをどう解釈したらいいのか」を伺ってみたところ、こんなお答えをいただきました。

「松岡修造さん(みたいな人)だけがポジティブじゃないですよ」

By イトウメグミさん

当然のことではあるのですが、目から鱗でした。
視野が狭いことにも悩んでいるとお伝えしたところ、メグミさんはこんなことも仰っていました。

「視野が狭かったらSHElikesに入会していないと思う。それに、SHElikesに入会していること自体がポジティブだと思います」

By イトウメグミさん

入会金をどうやって捻出するか、ちゃんと勉強を続けられるか、仕事と勉強を両立できるか、その道のプロとして生きていけるのか…など、皆さんにも色々な悩みがあったのではないかと思います。
目の前に色んな障害物があっても、その向こう側に「なりたい自分」や「叶えたい目標」などがあって、勇気や好奇心が不安に勝ったからSHElikesへの入会を決意できたのではないでしょうか。

そしてそれは、「いつも明るくてキラキラしていて、みんなに優しい言葉をかけたり励ますことができる人」ではなくてもいいのではないでしょうか。
「悩みながらでも、もがきながらでも、一歩踏み出すことを選んで、シーメイトになった」
それだけでも十分にポジティブなことなのだと、メグミさんは教えてくださいました。

その後、改めて​​クリフトンストレングスの受験結果を確認したところ、戦略的思考にはこのような説明が書かれていました。

情報を取り入れ、分析し、より適切な判断を下すのに役立つ資質

クリフトンストレングス

「みんながやらないなら、私がやろうかな」

私には天邪鬼なところがあります。
「みんなやってるから」と言われてもやろうと思わないし、「いま流行ってる」と言われても心は動きません。そういうところが可愛くないと言われたこともあるし、自分でもそう思っていました。
いまでは「ひょっとしたら、この天邪鬼こそが戦略的思考かもしれない」と思っています。それは専門学校に通っていた頃の経験にルーツがありました。

高校卒業後、私は専門学校でイルカのトレーナーを養成するコースに通っていました。
「イルカも好きではあるけれど、オットセイのことを考えている方が好き。両生爬虫類も魚も好き」
在学中はよくそんなことを言っていました。水族館で実習をさせてもらったり、野外調査の手伝いをしたりしているうちに、海鳥やカブトガニなど野生動物の保護や研究にも興味を持つようになりました。
干潟で泥だらけになっても、炎天下の海の上でも、言葉がほとんど通じない外国でも、他の人とは違うところで好きな物事ややりたいことを見つけてしまいます。
でも、そんな天邪鬼だったからこそ、新しい価値や意義を見出すことができたとも思います。

とても悲しい現実ですが、単純に野生動物を保護したって収益には繋がりません。水族館だって、収益がなければ潰れてしまいます。イルカショーやアシカショーなどのエンターテイメント性の高いイベントを行ったり、珍しい展示方法で集客をして、収益を上げる必要があります。そういう意味で注目度の高いいきものを飼育したり、繁殖させる必要性は高くなります。
それでも、いきものも人間と同じように年老いていきます。また、気づいていないだけで人間のすぐそばに暮らしているいきものは意外と沢山いること、人間のすぐそばで知らないうちに消えていくいきものがいることを知って、それを見て見ぬふりはできませんでした。
当時の私の夢は、
「年老いていくいきものには、最期まで安心できる暮らしを。
野生で暮らすいきものには、自分らしく生きられる環境を。
病気や怪我で保護されたいきものには、もう一度、生きるチャンスを。
いきものの命や権利を守る仕事がしたい」

しかしながら、そういった考えはまだ理解していただけることは少なく、理想と現実は違うと何度も言われてきました。

「ああ。私は、きっと水族館の飼育員には向いていないんだな」
専門学校卒業後は、野生のイルカを観察するツアーをやっている会社に就職しました。
解説員として「お客さまにいきものの価値や魅力を伝えることはできる」と強い思いを持って入社しましたが、ここでも価値観の違いで心を壊してしまいました。
それから7年が経過したいま、時代は追い風ともいえます。水族館・動物園でも一般世間でも、動物福祉、環境問題や野生動物の保護に関する注目度も高まりつつあるからです。
だからこそ、いきもの業界の外にいたとしてもできることは増えてきたと思っています。そのため、現在はブランディングやSNSでの発信を活かして、身近にいる水鳥などの魅力を伝えていく企画に取り組んでいます。

今年の夏に生まれたササゴイの幼鳥


昨日より今日、今日より明日を生きやすく

7月13日、ほこほこズは5期広報・PRコミュニティとしてのラストイベントを無事に終えました。
4ヶ月間、ほこほこズのみんなと関わってきて確信したことがあります。
みんなそれぞれの強みは単にSHElikesのシーメイトだから身につけられたものではなくて、
「ひとりひとりが努力して磨き上げた技術や能力」
だということです。それは一朝一夕にできるものでもなくて、場数を踏んでデータを集め、分析し、トライアンドエラーを繰り返してきたからこそのものだと感じています。
(私は飽き性なので、そんなほこほこズのみんなをとても尊敬しています)

ほこほこズのみんなは頑張り屋さんばかりです。
ブランディングもinstagramの運用もしんどいことはあるけれど、ほこほこズのみんなの話を聞いたり、頑張っている様子を見るたびに「私もやろう!」と励まされます。
SHElikesに入会してないなければ、ほこほこズにもブランディングにも出会えていなかったのでSHElikesにはとても感謝しています。
しかし、キャリアスクールに入ったからといって必ずスキルが身につくわけじゃないし、仕事が取れるようになるわけじゃないと危機感も持っています。特に私の場合は、両思いになりたい相手がSHElikesの外にいるので、SHElikesのコミュニティ内だけに留まる訳にはいきません。

「昨日より今日、今日より明日…と少しずつでも前進していけば、必ず、現状は変えられるから」

2022年下半期の私の目標は、「自分のままで、両思いになりたい相手(もしくは「両思いになった相手」)とより良い関係性を築いていくこと」です。
両思いになりたい相手を待っているだけでは出会えません。相手のことをよく知り、自分のことを知ってもらう必要もあります。最近はいきもの関連のセミナーに参加したり、両思いになりたい相手がいる界隈にも飛び込んでいくようになりました。
こうしたコミュニケーションの重要性を理解した上で、SHElikesではマーケティングや広報・PRの知識と、ライティングや写真など実用的なスキルを身につけるために、少しずつ履修を進めているところです。
イベントや何かの機会でお目にかかることがあれば、その際はよろしくお願いいたします。

長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

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