お味噌汁
精神病院で入院しているこの期間は、人生の休息中なのだ。管理栄養士によって塩分がコントロールされている味の薄いお味噌汁について、深く考えないようにするのが休息中というわけ。それにつけても、これほど塩気がないのにお味噌汁の色の濃さは普通なのが不思議―いやはや、考えないようにしなければ。休息、休息。
他の人達も休息期間ということで、割り切ったコミュニケーションも盛んである。話をしたい内容だけ、話をしたい人に、話をしたいぶんだけ話すことができる。これが案外クセになる。共有ホールに出てきて不特定多数と話すことが得意な人はゴシップまで取り扱っている、―これも外と同じ。
それが高じて(?)惚れた腫れたをやってしまう人があらわれるのもご愛嬌である。全ては退院するまでのお付き合い。細かいことは気にしないでいきましょう。