これは非凡な誰かの物語 / 仄雲
今回は念願の。それはもう、念願の、念願の。
古くからの友人である最高のクリエイターたちとのお仕事でした。
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眩暈SIREN、YOASOBIのドラマーである仄雲氏のソロ楽曲「これは非凡な誰かの物語」のジャケット作成。
音源、歌詞、そして楽曲に対する想いとキーワードを元に描いた最初のラフ。
・キーワードの一つ「誰かと誰かを取って付けたような自分」は、様々なパーツを組み合わせてパズルのような顔で表現
・胸ポケットには「クロッカス」。花言葉は「焦燥」そして、春の訪れを告げる話の意
・上部はブーゲンビリアのアーチ。花言葉は「情熱」
何者でもない"自分"とその温度、
焦燥感から情熱までの世界観を組み合わせました。
この曲には、仄雲氏の大切な人への想いが込められています。
曲のコンセプトは、彼のYouTubeチャンネルで聞くことができます。本人の声で、言葉で、受け止めて欲しいです。↓↓↓
次は着彩。
話し合いながら、試しながら、作品の表情を変えていく。
どうしても毒々しくなるわたしの絵は、仄雲氏の巧みな引き算により、新境地へ辿り着く。描いたことの無い色味や世界観に、気持ちの高揚が止まらない。
顔のパーツは、彼の思い出の写真へ変更。
写真を組み合わせることで、描くことではどうしてもたどり着けない"リアル"が生まれます。
彼の記憶に寄り添うような感覚。楽曲に対する真実がより深まる。これはもう、彼の記憶で構成された彼自身のように思えてくる。
隅々の仕上げ、タイトル文字を入れて完成したのがこちら↓
"記憶"には、ぬりえのようなアウトラインは無いが、形としての質量はあるように思う。一度描いた線を薄めたり消したりして輪郭をぼかす。体は面で描き、重さを意識。
記憶の総称を「今」の彼が付ける。つまりタイトルだけが、記憶の中だけではなく"今"を共にしているように感じたので、その差を出す為に文字に影を敷き、"記憶"との間に若干の距離を持たせました。
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MVは仄雲氏の関わる作品には欠かせない、映像クリエイターの森本敬大。通称もとしー。
もとしーはわたしの尊敬して止まぬクリエイターです。
今回ジャケットに加え、MVのタイトル文字も担当しました。
「MVのタイトル文字を書いて欲しい!手描きで!」
と言われた時には本当に驚いた。何故かって、ジャケットのタイトル文字を最初手描きにしようと思っていたから。結局は絵と喧嘩しそうでボツにしたのですが、ここで採用されるとは。
こちらはほんの一部。
そこから選ばれた文字がこちら↓
もとしーの手描きアニメーションと、いい感じにマッチしたかと。MVもとても素敵です。もとしーの描く世界観を楽曲とともに是非見て欲しい。
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誰かと一緒に作品を作ると、ひとりではたどり着けない場所に行くことが出来る。今回も新しい景色見せてもらいました。
もとしーとずっと話していた「一緒に何か作りたいね」は、仄雲氏のお陰で叶いました。最高の機会をありがとね
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これは非凡な誰かの物語
【 配信音源 】
【 MV 】