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CVT車にドライビングプレジャーはあるのか? ヤリスecoモードは実質3段変速だった話
妻が選んだ沖縄ツアーのレンタカーはSクラス、ヤリスかアクアかライズのどれか
内心ヤリスじゃつまらないだろうなと思っていたのが・・・・・
那覇の空港に着いた旅行客を束でまとめてレンタカー業者のマイクロバスが頻繁に発車してゆく・・・・・ほかの空港ではあまり目にしない光景かも。
駐車場も幹線道路も白いヤリスを見ずに走り抜けるのは至難の技、街は「わ」や「れ」ナンバーが溢れている。意外にもBYDを時々見かける。
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那覇の街を離れて、西海岸沿いに北上を試みる。郊外に出ていやが上にもクルマ社会を感じさせるのが国道58号線〜ウェストコースト・フリーウェイだ。荷車発祥の日本の旧街道に比べたら米国統治当初からクルマ社会が持ち込まれた沖縄ならではの光景?。これが返還前ならまんま右側通行だったのでなおさら。
一方高速道路に入ると画一的な山あいの景色が連なり本州に戻って来たのかと錯覚する。日本の統治下で新規に作られた道だとこうも違うものか?
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件のヤリスは昔の愛車(ヴィッツSCP10MT)の3世代あと、車台も現行カローラ並みに重くなり重量感のある乗り心地は1トン未満のリッター・カーの貧弱さをを感じさせないところが格下のパッソ・ブーンと違うところ。車格はワン・ランク上なのだ。
当初はecoモード入れっぱなしで相変わらず味気ないCVTドライブに付き合わされるが、レーン・キープアシストの機能はまあまあよく働く。ただし白線がしっかり認識できる場所は意外と限られ、角度をつけて白線を跨ぐと機能しない。オート・パイロットへの道のりは長そうだ・・・・
肝心の変速はecoモードとノーマル・モードの二択、これにBモードが加わる。
実はこれが今回の旅の最大の収穫(?)ハイブリッドじゃなくてよかったのだ!
巡航速度に達し、ecoモードを解除する、と気持ち回転数が上がった。
これが緩い上り坂や追い越し態勢だと如実に変化するから面白い。
数百回転、ギア比にしたらおそらく1,2から1,4くらいのステップ比でロー・ギアード側に振ってくれる。
ecoモードではひたすらトップ寄りの低い回転に持って行こうとするので街中のゆっくりした巡航では1,000回転と少々、なんていうシーンもしばしば。そうなると高効率の3気筒も裏目に出てバイブレーションが気になり出してくる。こんな時にはすかさず「解除」だ!すると、300回転くらいは上乗せしてくれるので、振動も気にならないレベルに。アクセル開度は一定だから速度も変わらない。ペースが上がったらecoのスイッチをまた押せばいい。
ブレーキングではハイブリッド同様Bレンジにシフトして強めのシフトダウンを期待する。100km以下ならいつでもどこでも躊躇なくブッ込めるので気が楽だ。
ちなみにこの車、タコメーターを標準装備しているのが嬉しい。だから飽きる暇がなかったのだ。
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発進はノーマルモードで巡航はecoボタン、減速はBにシフトでほぼガソリン車3AT並みの操作感が味わえる。これに瞬間燃費の表示や白線認識の表示も合わせると結構計器表示に目をやる機会も多い。
問題があるとすればecoスイッチの場所がサイドブレーキの隣の非常にわかりにくい地所にあって手探りで操作するのが難しいことだ。姿勢を変えなければならないダッシュボード下でないからまだいいけど、コンソール・ボックスをモゾモゾ手探りする機会は非常に多かった。それを除けば今回の四日間の旅のお供がガソリン・オンリーのCVTヤリスで本当に楽しかった。もしハイブリッドをあてがわれていたらもっと違った旅の印象になっていたかも?
オーバーオールの燃費は車載のメーターでやっと15kmに乗せたところ。2名乗車気温20度ちょいでエアコン使用は半々だから高速巡航はもっと伸ばせるはず。車重800kgちょいだったマニュアルの初代ヴィッツで23km/Lを叩き出せたからもうちょっと頑張れるのかも。ハイブリッド版から比べれば5km以上の開きとなるが、300kmあまり走って、油価が3033円だったことは十分納得の範囲。(満タンで600km弱の航続距離を表示)ハイブリッドでは得られないドライブの楽しみとタコメーターのアップダウンを楽しめた数百円の「お代」としてはナットク以上だ。
いかんせん使用した営業所が空港から遠く、渋滞リスクや移動ロスを考えたらモノレール駅近くのトヨタレンタかーもそれなりのご利益はありそう。現地で2時間節約したい向きには強くお勧めしておきたい。
ところでヤリスGR -fourにあったRSグレード(ATのみ)って、もう買えないのか・・・・・これだったら予算も走りも許容できたんだけど・・・・
いや廉価グレードには6MTがあるぞ!
レンタカーではお目にかかれないかもしれないが・・・・・・