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プロペラ(シャフト)は何処に?やさしいメカ

プロペラシャフト、昔の車は大抵持っていました。トラックにはいまも存在します。でもプロペラは何処へ消えた?

実はエンジンを冷やす為のプロペラはラジエターのすぐ後ろにあります。(エンジン縦置きのクルマの場合)が、これはファンベルトで回されるものでプロペラ・シャフトとは繋がっていませんし、横置きエンジンの車は電動ファンです。

プロペラ・シャフトの命名の由来は船から来たもので船尾にあるスクリューを回すシャフトがエンジン・ルームから後方に伸びていたのをそのままクルマにも流用したようです。このプロペラシャフト、乗用車を低くスマートにデザインするには甚だ邪魔者で、軽自動車などは当初からこれをなくす為FFやリアエンジンが重用されました。

シャフトが無ければ床に邪魔なトンネルが無くフラットに出来て、小型車なら5人乗りも余裕で設計できます。

さて、一旦は姿を消したフロア・トンネルでしたが、床下には排気管やマフラーはじめ、四輪駆動になると再びプロペラ・シャフトが現れてフロアに小高い山が築かれる様になりました。

ガソリン四輪駆動車では各車輪までの車軸とデフギアを必要とし、床下にはプロペラ・シャフトが居座りました。これを電気モーターにすれば、まずプロペラ・シャフトの存在は消すことが出来ます。ベースが前輪駆動なら後輪はモーターで、動力の伝達はエンジンに添えた発電機からの電気を使えば重い電池は必要ありません。

せっかくエンジンとモーターが揃っているのなら電池を加えてハイブリッドにしても構わないでしょう。前輪をモーターで、後輪はエンジンで駆動するハイブリッド・スポーツカーも実在します。

動力用のモーターを小さくして車輪の内側に一体(化インホイールモーター)化し、4つのタイヤそれぞれを回すと、いとも簡単なフルタイム四駆になるのがEVです。差動のためのデフも要らなければ車軸さえも不要となります。これまで延々説明してきたジョイント類や変速の話も過去のものとされてしまいます。きっとそんな時代もいずれ到来するでしょう。それまでには小型・軽量なインホイール・モーターの開発が不可欠で、重く大きなモーターではバネ下重量が大きすぎて話になりませんが・・・・・2030年代に迎えるであろうフルEV化時代の課題の一つでしょう


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