【仰天ニュース】 日産はホンダの子会社に?! ホンダ、日産の経営投合をどう読み解く?

2輪マニアには周知の事実ですが、今やヤマハのビーノもジョグもホンダの熊本工場で作っています

ホンダヤマハ戦争と呼ばれた80年代を知るものとしては隔世の感がありますね〜


これとおんなじことが起きるかも
12/14の日経一面を見て仰天した人はともかく、前々からネット上ではこの噂がどこからともなく漏れていた・・・・・ので私は驚かなかった!

 日産とホンダが、いや力関係で言えばホンダが日産と経営統合を図る、早く言えば合併に近い救済手段を取る・・・というもの。その少し前には日産の九〇〇〇人人員削減のニュースが流れたから、なるほどねと膝ポンして一件落着。
とはいかないかもしれないのが、今日の株価を見てわかる。ホンダも決して財務状況がいいとは言えないようなので。
 だってNーBOXは売れ行きトップクラスだし、ステップワゴンも高評価・・・・でも、ホンダはガソリン車やめちゃうんでしょ?日産との技術提携を先行させたのもあのラミネートに入った薄型の電池を欲しがっていたからに違いありません。これは日産にとっても好都合で、量産効果を上げられます。うまくすればホンダからOEM受注を受けてホンダ版サクラが出てくるのかも。

コスパに優れたe-Powerの存在も見過ごせません。ホンダが兎角コストのかかるハイブリッドばかりで苦心しているのを見る限り、これはありがたい戦利品になるのかも。
イヤ、電動車にとって全国展開を済ませている日産販売店網の急速充電器の数は何者にも代え難い魅力と映っている筈。

と、まあホンダにとっては来るべき電動化の大嵐に向けての不安払拭もできるし、日産も財務状況をひとまずなんとかできそう。ブランドそのものは存続と言う話なので、仮にどちらかが沈下する一方だったとしてもバッジを変えてもう片方の販売店に回すだけですむ。

思い出してほしい、半世紀近くも昔、日産がプリンス自動車を吸収した時のこと。
縦目のPrinceグロリアは同じクラスのライバル=セドリックと統合されて名前だけは残されたものの最後にはフーガに統一されて車種そのものが消えてしまった。
 反面スカイライン (GT)の人気は絶大で、日産資本下で発売されたGT-Rの名跡は今も生き残っているし、スカイラインというセダンも国産車では数少ない後輪駆動のハッチ・バックを持たないセダンとして命脈を保っている。
 (1970発売の日産チェリーもプリンス陣営の新規開発車で、ハコスカのサーフィンラインとチェリークーペのプレスラインが似通っているところも頷ける)

さて、協議が円滑に進んで経営統合、同一資本下に収まったらどんな合理化が始まるのだろうか。(ここ大事)

 セドリック/グロリアの例を挙げるまでもなく、セレナとステップワゴンは同クラスのライバル関係。これをどうするのか?デザインは独自のものを載せるとしてパワーユニットの共通化は必須。なので、日産ベースで合理化が・・・・
 逆に軽ではNーBOXに統合される形でルークスも、そして兄弟車のデリカミニもホンダの兄弟車になりかねない。(?)

ホンダのユニークさが光るセンター(燃料)タンクのフィット、CR-Vなどはどうだろう?ハイブリッド化までは生き延びる余地もあるがガソリン・エンジンと命運を共にする恐れがある。ということはすでに新規開発も行われていない可能性があり、EVか日産車準拠の車台に依存してもおかしくはない。

ではEVは?
もちろんサクラの後継車は両社から出ること必至、これをベースにNーBOX等が構築されるかどうか?

 おや?ホンダの開発して来た自慢のエンジン、シャーシの生き残る術がみあたりません。VTEC発売の頃までのホンダのエンジン開発は神がかり的だった、といってもいいでしょう。反面ミニバンばかりの時代になってはアイディアコンテスト狙いのようなカラクリがホンダの魅力にはなっていませんか?
 日産はと言えばつい最近圧縮比を運転中に可変させてしまうという歴史を塗り替えるような大発明をサラリとやってのけたりもしています。
 オーツ電動化を標榜したホンダのエンジン技術者たちは古巣に戻ることが出来るのか?現在の法規制の流れが変わらない限りは仕方ないことでしょう。二輪車と発電機用のパワーユニットとして生き残ることはできるでしょうが・・・・

もう一つ、GT選手権でGT500クラスのタイプR,フェアレディZは合理化されるのか?部品の共通化はあってもエンジンまでは?・・・・まあ、開発費を削ってもどちらかのブランドを切るのはあまりにリスクが大きく、逆に勝利の確率は同じ資本下で上昇するわけですから当分は安泰でしょう。もっと予算のかかるF1はエンジンを回している限り将来の営業には結びつきにくく、開発陣のフォーミュラE移籍があっても驚くには値しないでしょう。

ユーザーにとって、これから両社から魅力ある車選びが可能になるのか?
実はここが大切です。

ホンダは確実に品数を揃えられることでしょう。その上で日産に依存できる部分の開発余力をどこに注力できるか?ここが判断の分かれどころです。

今まで数度、他社との合併の噂がありながら孤高の存在を貫き続けてきたホンダ。
今度の協議がまとまった暁には2025年以降の車選びを大きく塗り替えてもくれそうな気がするのですが・・・・

さて、その協議の中身は?
とうぜん話し合いをリードしそうなのはホンダで日産にはいくつかの注文をつける側になると考えられる。具体化策には至らなくとも例えば生産拠点の合理化は真っ先に俎上に上がりそうな案件。奇しくも栃木には両者とも大規模な生産拠点がある。どちらか一方に集約するのか?並立できるのか?

鈴鹿、追浜という両社の心の拠り所みたいな拠点も単独で生き残りが許されるのかどうか、熊本や北九州に比べると生産コストが安く上がっているようには思えないのだけれど・・・・・
このように競技では結構具体化されたプランについて折り合いをつけてゆくものと見られ、日産側がどこまで妥協案を受け入れるのか?あるいはホンダ側には譲歩できるカードが用意されているのか?

よくニュース原稿に行き詰まった時に使う常套句
「成り行きが注目されます」
と、まとめるしかない・・・・・

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