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管理会計は羅針盤だ!

管理会計』って言葉って一般的になってきているのかな?
『管理会計』は『財務会計』との比較で説明されることが多いと思う。
ではなんなのか?

私の認識では『管理会計』は『財務会計』以外のものって感じ。ざっくりしすぎてて全く伝わらないか(笑)

先に『財務会計』を説明すると、金融商品取引法や会社法などの法律や会計基準というものに基づいて作成される決算書や財務諸表のことで、主に株主や金融機関などの外部関係者への報告用って感じ。

これは上場企業になると『決算短信』とか『有価証券報告書』とかいう形で公表されて、間違ってると『訂正報告書』ってのを提出しないといけないので間違えられない。経理がミスって社長に公の場で『ごめんなさいm(_ _)m』とさせるわけにはいかないし(笑)

この『財務会計』の知識や考え方をベースに社内向けに報告書等をつくる時に行う会計処理を『管理会計』って呼んでる感じ。

例えば来期の予算とか来月の売上や利益の見込みをつくるとかいうのが全てあてはまる。会社の数値をまとめるのは『会計』の知識をベースにしていて外部用に間違えられないのが『財務会計』で社内用でかなりいい加減でもOKなのが『管理会計』って感じ(笑)

先日説明した月次決算というのも『管理会計』に含まれる。先月の売上や儲けはどうだったのかってのを社長や取締役が確認して今月以降の方針を決めたりしていくのに使う。通常は社外の人が見るものではないので多少間違っていても問題ない(笑)

予算作成の時も経理担当者は脳内で『会計処理』をしているはず。例えば、掛で販売している商品の売上を予算上で増やすと現金回収が遅れるから現金の残高が減るから貸借対照表や資金繰り表を修正しないとなとか、売上が増えれば当然原価も増やさないといけないし、掛で買っているならその分買掛金や現金を調整しないといけないなとか。

社内で使う評価指標で例えば営業利益に減価償却費を足したものを使うとか、社長報酬は人件費ではなく広告宣伝費として認識するとかいうのも管理上の都合で作り出すもので管理会計に含まれる。

このように決算の時だけじゃなくて日々の活動の中で使われているのが『管理会計』なんだよね。

経理部の方々というか経営陣というか、そういう人達の永遠のテーマみたいのがあって、それが『管理会計』と『財務会計』を一致させるってこと。既に実現されている会社もあるとは思うけど、社内の色々な思いが乗っている『管理会計』と法律に則って作られる『財務会計』ってなかなか同じ数字にはならないんだよね。

ただ、これが一致するようになると、決算の手間もかなり軽減される。3ヶ月毎に発生する決算のために経理部が無限に残業するとかがなくなる(笑)さらに決算のためだけの処理ってのがなくなるから決算時に想定外の利益で着地しちゃって社長が慌てるなんてこともなくなる

上場してない企業だと四半期決算ってのもやってなかったりして、いわゆる決算書を作成するのは期末の年1回だけって会社もあると思う。しかもほとんど税理士先生任せなんてなってたりするから『なぜその数字になったのか?』を説明できる人が社内にいないって場合もある。

そういう会社こそ『管理会計』を導入して経営の実態を見える化することをオススメする。

導入することで
・業績管理がしやすくなる
・コスト面の異常値を早めに見つけられる
・適切な施策をタイムリーに実施できるようになる
・人事評価などもやりやすくなる
・社員教育に役立つ

などなどの効果があって良いことばっかりな感じ(笑)

ただ、経営陣の要望を理解し資料にまとめられるような人材が必要だし、そもそもその資料を作らせる目的や意味も整理する必要がある。まずは経営陣が『会計』を理解する必要もある。もちろんそういう人材の採用コストもかかるし新しいシステム導入が必要となることもある。

ある程度のコストをかけてでも月次決算や独自の経営指標に基づいた経営を行えるようになる方が将来的には絶対に得になる。
なのに、、、
このコストを許容できず管理部門系に投資ができない社長が世の中には多すぎる。。。残念。。。

たしかに管理部門は売上を獲得することはない。売上を取ってこない部門にお金はかけられないという考え方も理解はできる。理解はできるが、賛成はできない。管理部門系がしっかりしていない会社は自分の会社がどれだけ儲かっているのかもわからないし、売上や原価だって正しい数値になっているのかもわからない、なんなら横領とかの不正があっても気付けないなんてことになる。そんな会社に明るい未来はやってこない

会社を成長させたい、最適な未来を作り出したい、経営に専念したいと考えている社長は管理会計を理解している人材を採用した方がより早くゴールにたどり着ける。もちろん適切な報酬を支払う覚悟をして。

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