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『「専門家」以外の人のための決算書&ファイナンスの教科書』は絶対買いです!!!

西山茂さんという方が書かれた東洋経済から出版されている『「専門家」以外の人のための決算書&ファイナンスの教科書』という本。
経理担当者や決算書について勉強したいという現場リーダー系の方々は絶対に買った方が良いですよ!

帯に書いてあるんだけど、本当に『まとめて』『ざっくり』『一気に』理解できる。財務経理にある程度の期間携わっている人にとっては、それほどの目新しさはないかもしれないけど、財務指標の重要性だったり決算書の読み方だったりを再確認できるし、専門用語やそもそも財務三表がわからない現場のリーダー的立場の人たちにとってはこれ1冊で十分と思う。

ファイナンスや投資意思決定のあたりはちょっと専門的でややこしい横文字が多いので基本的なことを知りたい人は読み飛ばしても良いかも。それでもとってもわかりやすく書かれているので経理や財務の担当者は読んだ方が良いと思う。今の自分の業務にはあんまり関係ないかもしれないけど絶対に後で役に立つから。

自分がもっと若い時に出版してくれていれば。。。って良い本に出会うといつも思う。まあ、いまさら言っても仕方ないけど(笑)結局、良い本に出会ってもそこに書かれた手法や考え方を実践できるか、が重要なわけだし、仮にその昔に出会っていても実践できていなかったら同じ出しね。

財務指標ってたくさんあってどの指標に重点を置くかっていうのは、その会社の状況次第なんだけど、この本はテーマの通りまずは『ざっくり』と本当に重要な指標の説明がされていて、財務指標分析とかしていない会社や担当者が『最低これだけは見ておこう』という気になれる程度に絞り込んでくれている。

まずは『ざっくり』がやっぱり大事。特に経理担当者は『木を見て森を見ず』になりがちだと思うので。全体を『ざっくり』見渡して違和感があるところとか気になるところを細かく見ていくという順番。最初から細かく行き過ぎると着地を間違うこともあるし。

とっても勉強になったと感じたので、私もさっそく親会社の有価証券報告書を5年分ダウンロードして、この本にある通りの指標を作って並べてみた。

親会社は飲食店を経営する会社をいくつか保有しているホールディング会社ってやつで、近年の感染症の影響をもろに受けているので数字自体はどんどん悪化している(笑)

細かい分析結果はまた別の機会に譲るとして、ROAやROE、ROICなどなどの各種指標が悪化している主な原因は『売上高営業利益率』がとにかく低くなっていること。これ1点に尽きると思う。

飲食業界の営業利益率は5%~8%程度といわれているけど、親会社の直近5年間で一番高くても2%。赤字ではないもののちょと低すぎると思う。飲食店はいわゆる『FLコスト』といわれる原価と人件費が費用に占める割合が高いんだけど、おそらくその両方が高くなってる(笑)

働く社員としたら人件費率が高いのはありがたい気がする(笑)売上高に見合った人数で運営していれば、一人当たりの取り分が多いってことだから。でももし、適正人数より多い社員で運営していたら。。。

原価についても、ほぼ理論原価通りの状況で原価率が高いってことなら、良いものを安く売ってるのねってことでもっと良いアピールが出来そうなんだけど、売上見込みを高く設定しすぎて多く仕入をしていて結果腐らせて捨てているとか、決まった1人前の量より多く使っているとかって感じだとしたら。。。

やっぱり数字から見えてくることは本当にたくさんあるよね。もし親会社がこの2点を徹底的に調べて改善できたとしたら、それだけで優良企業の仲間入りだ(笑)

こんな感じで、この本を横に置きながら色々な指標を作ってみて欲しい。自社の現状把握や課題を見つけることができるし、その改善案まで出せれば会社に貢献できるしね!

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