「世界で一枚だけ」のカード
いろいろな場所でポイントカードを使う。
やっぱり、お得な感じがして、だけど、あんまり持ち過ぎると、うっとおしくなるので、このところは新しく作ることは避けている。
財布の中にあるカードの中で、ひそかに自分の中では「世界唯一のカード」がある。
ローソンのPontaカード。
かなり前に作った。
ポイントを貯めて、たまに使う程度で、その機能を使い切っているわけではないのだろうけど、ローソンに行くたびに、ゴソゴソと財布から出していた。
ある時、Pontaカードが２枚に分かれた。
接着してあったようで、さらに薄い２枚になってしまった。
それが、ローソンのレジで、カードを出した時にそうなってしまい、微妙にあわてる。
目の前の若い男性店員は、顔色ひとつ変えず、「それも貸してもらえますか？」と声をかけられ、その２枚に分裂してしまったカードを渡したら、店にある「LAWSON」と表示してあるテープを何枚か使って、さっとその２枚を貼り付けて、渡してくれた。
もちろんポイントもつけながら。
その動作は素早く、決断によどみもなく、カッコよかった。
それから、そのカードは自分の中では「世界唯一のカード」になった。
そのスマートな行為が嬉しかったし、こういう微妙なずれがあるものは、かっこいいと思っている。
あれから、また年月が経ったので、少しずれそうになる時は、「LAWSON」のテープがずれないように、はがれないように、透明のセロテープで補強して、使い続けている。
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