「自分でやった方が早い」は愚者の行い
作業って、なかなかスタッフ全員均等に振る事が難しくて、だいたいはリーダーとかスキルが高い人に集中しがちなんですが、想定外のトラブルにより手が空いているスタッフに作業を振る事を検討するケースは多いですよね
ですが、こういう場合に「人に教える時間や手間を考えると自分でやった方が早い」って返す話は良く聞きます
これを勤勉と見るか怠慢と見るか、状況によって変わると思うんですが、僕はどちらかと言えば「怠慢」だと断言します
理由は色々ありますが、まずはこういう時ってこんな脳内シミュレーションをしているのでは無いでしょうか
1.作業を約3日で終わらせないとマズい状況に突入、自分は他にも作業があり、急遽人に振る事を検討する
↓
2.人に教える時間を見積もると、概要だけなら1~3時間。その後は作業をしながら質問が来て教える事を繰り返し、完全に任せられるようになるのは2日後くらいになりそう
↓
3.自分でやった場合は「残業をすれば確実に2日くらいで終わる」、「まぁ他の作業も頑張れば1日で終わるだろう」
↓
4.人に振った場合、見積もりは2日だけど本当に終わるかな?その後質問が来て自分の作業は時々止まるなぁ
↓
5.他の人に作業振っても、教えた後に面倒みなきゃならないし、自分のペースでできないのは嫌だし、それなら自分でやった方が安全・確実じゃね?
…と、言う感じで、自分がやれば確実に工数が読めるけど、人に振る場合、教える事と学ぶ工数が読めないので不安になる
不安なので、最悪自分にまた作業が戻ってくるかもしれないし、自分がやる事で安心感を得たい
ですが、余程の事が無い限りは人に振って上手く進む場合が多いし、遅れたとしても何とかなる場合も多いんですよね
人に作業を振ると言うのは、他のスタッフを信頼していると言う事、逆に言えば作業を振らない・振れないと言うのは信頼していないと言う事
他の人を信頼していないって空気は結構簡単に広がるもので、やる気のある人は自分が成長できるチームじゃないんだな、と見切りをつけがちです
できる人ほど離職する流れの一因はこういう所にも潜んでいると思います
チーム内の空気を良くするためにも、自分にしかできない作業を極力減らし、抱え込み過ぎない方が良いです
そうする事によって、チームスキルの底上げにもなりますし、より良い仕事ができる環境になっていきます