早く弾かなきゃいけないのかな?
※今回も購読者以外の方でもお読みになれます。最後までどうぞ読んでください。
こんにちは。津軽三味線の山影です。
今回は速さについて、お伝えしようと思っています。
津軽三味線のイメージって、どうにも速いという感じがあるのかと思い、自分が弾いている過去の演奏を聞いたんですけど、速いけどなんなの?という自分の演奏にダメ出しをしていました(笑)
速さは凄く大事なんですけれど、速さではなくてスピード感を伴う弾き方であると考えています。
曲引きの際、同じテンポで早く弾くとします。耳の感覚は一定。同じテンポですから、淡々と聞こえます。これ凄くつまらない演奏になるんですよ。
なので、少しタメを利かせて、1の開放弦をドーンと入れて、チンチリとかを入れると、カッコよく聞こえるんです。
藤田淳一氏(参考としている氏の名称は全て初代と限定させてます)が弾くじょんから節。あまりにも有名なので、動画等は省かせて頂きますけど、3の16のチリチリまでのフレーズの組み立ては流れるようになってきているのです。詰めて弾くだろうフレーズもあえて「抜いて」いたりします。
これが所謂「名人芸」フレーズに気を取られて、その奥の深さに気がつくと、
「ハハ〜m(_ _)m」と成らざるおう得ません。
おうおう!いったい山影何が言いたい?
僕は超初心者向けの方でも言っていますけど、やはり最初は確実に弾いて欲しいと思って解説をしていますし、その人その人に合うじょんから曲弾きがあるのだと考えています。
大会ではこうだった、ああだったというのはわかります。大会向けの曲弾きというのも存在するでしょう。
しかし、僕のこの三絃論では「楽しい三味線ライフを送るため」の手ほどき的な「緩いマガジン」であるということです。
それこそ、お友達の黎元先生の動画をきっちりお勉強して頂いた方が、実は大会向けにはできるのではないかと思っています。
僕の講座は津軽三味線大会向けではありません(ごめんなさい)
速さは否定しません。ですが、その為に手首を痛めたり、ツボの確かさを疎かにしてしまって弾き続けると、それが癖になり、修正には稽古の倍以上の労力がかかります。
そして、速さに美学はありません。速さの中のフレーズの美しさに美学があると思います。
正直な話、早く弾くと色々ごまかせるんです。はい。
上達速度も人それぞれです。何年かかろうが、きっちり弾くことが出来るということが一番。ドーンと構えて、タンタン!って弾いた方がかっこいいです(思い切り主観です)
いっぱい情報がありますけど、難しいという垣根をなるべく取り払っていくことが僕の仕事です。
ということで、次回は少し趣向を変えて、
まだ間に合う「津軽三味線でクリスマスソングを弾く」のコーナーをやります。お楽しみに!
サポートがあると嬉しいです。