点と速さ
最近思い立って、髪を少し短く切ってみました。軽くなっていいなぁと思っていたんですけど、中々上手く纏まらないです(笑)元々天パですし、毛先があっちゃこっちゃ行って自分でわろけてきます。
個人レッスンを募集して一ヶ月。入会してくれた方へのレクチャーが始まりました。何分最初から上手く弾くということはまず無理なので、良い音を出すには、姿勢と角度、そして点と速さ。を少しずつ解説していってます。
ただし、その人その人の体型、手の大きさ、指の長さ、柔軟性まで違います。最初から伝えたものをすぐにものに出来る様にとは考えていないのですけど、個人レッスンですと、すぐその前で伝えられますし、手を取って「こんな感じです」とも言えます。
オンラインの場合は、そこが難しいのです。ここでも試行錯誤しつつ、どういった言い回しが良いのか?をいつも考えています。
僕は師匠から口伝での教わり方を継いでいるので、意外と抽象的なことが多いんです。口癖になっている「イメージで」は伝わりにくく、その辺りを改善していきたいと考えています。
独学がメインの場合。更に自分の結果というものがわからなくなると思います。自分を知るということ=それも稽古なのです。
一番良い方法は、スマホでも良いので、自分が弾いている姿をビデオで撮るということ。そして、他の奏者の動画を見るということ。そして、その中で違うなという判別力を養います。そこで多分気がつくのは「撥の所在」です。
三味線の構え方、そして撥の角度の入れ方、位置。それだけで音は変わります。そして力を入れれば入れるほど、音は響かないと「僕は考えます」
糸と撥の当たる面積は最小に、点で当てる気持ちで。そして糸に当たった瞬間に皮への反動を利用して離す。その動作はなるべく早く。
遅くなるのは力が入っている証拠で、音は濁ります。良く三味線を音で表すときに「べべん」と書きますが、僕の中では「トトン」という感じに近づけたく弾いています(叩くといった方が良いかもしれませんね)
乾いたイメージで、トントントンと軽快な感じを心がけています。
格闘家の那須川天心選手が好きなんですけど、彼の繰り出す攻撃は無駄がなく、しなやかなんですね。なので美しいのです。
格闘というよりも、ちょっとアーティスティックな感じですね。天才と言われていますけど、ここまでの道のりは僕らが考えるものよりも想像を超える努力があってからこそのものと僕は思っています。
天才と呼ばれる人って、努力を努力と思わないストイックさが必ずあると思っています。
そんなことを書いていたら、僕ももっとやらなくてはいけないと思い始めました。
とりあえず。点と速さ。これだけを記しておきたいと思います。
15日に配信で僕のライブがあります。
古典も含め、オリジナルの楽曲も演奏予定。一度ご覧になって下さい。