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育成される講師

(※誤って削除してしまいました。再送です)
上手い下手ってどこが基準なのか。ざっくり言うと、聴いていて良いな。と思うところが基準かも知れません。耳の肥えた三味線ファンがいるとして、まだ一段もそこそこくらいに弾く感じの人が奏でる三味線は、良いなと感じられるかというのとは違うんですよね。
その人が持つ、熱意とか懸命さ。それさえも音になる。

酒の席でこんな話を聞きました。
「昔、友達のバンドを観に行った時に、対バンですごく下手なバンドがいたんですよ。けどね、なんか放って置けなくて前に行って聴いていたら、他のお客さんも集まってきて応援し始めた。下手くそなのになんだか不思議なバンドで、そしたら数年後デビューしてテレビに出ていた。」
その下手くそなバンドっていうのは「ブルーハーツ」だそう。
懸命さは音に出るという好例ですよね。これは津軽三味線にも当てはまります。大会優勝者、受賞者でなければ基準にもならないかと言ったら、それは全ていいえと答えられるでしょう。僕の動画でも講座でもお伝えしていますけど、「好きでい続ける」というのはある種の才能です。

あと全然関係無い話なんですけど、赤ん坊がミルクを飲む姿はどうしても涙腺が緩みます。生きるための懸命さが伝わってきて。赤ん坊は言葉がまだ話せないじゃないですか。なので命いっぱい体使って表現する。それにいちいち感激しちゃうんですよ。僕。

津軽三味線って、音だけじゃ無いですか。僕がギターから戻った時に一番感じたのは、一つの音の絶対さ。だったんです。そこに気持ちが入るか入らないか。それを感じ取ってくれるのはどういう人なんだろう?なんて思いながらいつも自宅で練習してます。
それを今度は皆さんに三味線を教えるという側の方にもなってきました。
ちょっと変わっているかも知れませんが、僕は皆さんに育てられてます。なので動画編集や、この文章も少しずつ出来るようになってきましたし、三味線の取り組みもだいぶ変わりました。なので僕は皆さんに
「育成される講師」と呼ばれても良いんじゃ無いかと思っています(笑)

それではまた。

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山影匡瑠(三味線奏者)
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