撥って、バチと読むのです
教室を初めてから1ヶ月弱。初心者メインのレッスンなので、ひたすら撥の弾き方を指導しています。本当に個人個人、手のひら、指の長さが違うので、生徒毎に教え方が違うんですね。
そして、独学をしているここや、YouTubeの登録者の皆さんにもなるべくわかりやすくなるように努めていますけど、その撥について僕なりの解釈でお話をしたいと考えています。
握らない
先ず、撥は握りません。いや、握ってはいけないんです。
僕の画像を見ていただきますが、この状態で力が抜けているんですね。
親指と人差し指の間にはアーチができていて、撥を握るとこのアーチが無くなります。そして、小指付け根あたりが角にあたり痛くなります。
撥ダコというのがあるそうですが、どんなに練習していても僕はできたことがありませんし、それができるまでやるんだという方もいますけど、無視してください。
先ずは力を抜きます。力を入れるというポイントは撥が糸に当たった瞬間だけです。それも力を入れるという意味では違うと思いますけど。
そして、皮の面と撥は平行に当てていくということもありません。言うなれば30度ほどの角度をつけています。撥が糸に当たった時にはさい尻は少し上を向いています。そうすれば人差し指等が糸や皮に触れるということは無くなります。
振り被り、右掌をみる
一の糸だけに関していえば、最初の音を鳴らす時は、めちゃくちゃゆっくり糸を鳴らすことから始めていきます。いきなり早くやろうと思っても当たりません。
先ずは動作を覚えて欲しい。ここらへんまで振りかぶってみて下さい。
そして、撥先を胴の真ん中部分へ「下ろす」という気持ちです。そして、弾くというよりも「糸を当てにいく」という感覚です。この時は音がいくり小さくても良いのです。フォームの感覚を身につけるという意味で。
この時、手首を意識すると小さい音でも良い音には聞こえないんです。
まだちょっと角度をつけても良いかな?という感じですね。
そして、なるべく「点」を意識して下さい。そして、肘の部分はやや固定です。改めて動画でも説明をしようと思っていますが、この一連の動作を本当にゆっくりとやっていく。という事がすごく重要になります。
速さは追い求めなくても良い。
このゆっくりとした撥の動きは、後に連続で叩くときに非常に有効になります。それは力を抜いていれば、疲れないですし、かつ音も良いのです。
そして、遅く弾いていても撥の抜けた音っていうのは躍動感が出るので、多少遅くとも、グルーブ感が出るので他の奏者に差をつけられます。
なので、ゆっくりというのは理に叶っているんです。
撥もそうですが、背筋を伸ばすということも大事です。そして極力手元をみない。撥の練習で猫背。これは良い撥の動かし方ができません。そして左手の手元を見るというのも極力減らした方が良いと思っています。
序の口から始まり
第一段階のお話でした。今後もう少し撥のテクニックについてもお話ししていこうかと思っています。
それでは!