肥料? それは自分でつくるもの no.423
有機・無農薬は、なにもしないわけじゃない
今回の農業プロジェクトは、有機・無農薬がコンセプトのひとつ。それを実現するために、肥料も自分たちの手でつくるところから。
無農薬栽培だからって、何もやらないわけじゃなくて、きちんと植物が育つための環境(土)を作ってあげる。
そのために土に投入するのが肥料。人が食べるようなものだけで、発酵させて作り上げる。(通称 ぼかし と言われてる)
当然のことながら、肥料を作ったことなんてないわけで今回の土作りのために、初めて作ってみた。
やってみると、いやこれが、めちゃくちゃ大変! (っていうかの農業ってのは、何もかも大変/笑)
ぼかし作りの概要
肥料(ぼかし)の作り方は、別に難しいわけじゃない。米ぬかともみがらに、水とアミノ酸系の酵素を混ぜて、好気発酵をさせればいい。
簡単そうでしょー?!
でもその、もみがらと米ぬかの量は、ざっと合計400kg! たった0.5反(500m2)のために、けっこうな量なのです(汗
具体的な作業の一端を見せると、こんな感じ。
材料を準備してまぜる
最初の作業はこれ。
大量の米ぬかを持ってきて、
大量のもみがらを持ってきて、
慣れない作業すぎて、これやるだけで1日かがかり。
8月の猛暑の暑さで一瞬で力尽きるので、続きの作業は翌日に。
そして翌日。水も数百リットル用意して、酵素溶液とともに、少しずつ混ぜていく。
そして完成したのがこの山。
発酵させる
しっかり材料を混ぜることができると、勝手に発酵がはじまる。そうするともみがらぼかしの山の温度がだんだん上がってきて、50度を超える。
この状態になると、お酒のようなあまーい良い香りがしてくる。
しっかり発酵食品を作ってるって感じです。 (食品じゃないけど)
小さい頃から、「なんで糞とかくさいものが肥料になるんだ? それを投入するのってほんとに良いんかいな? 」と、
兼業農家の祖父を見ながら、若干、謎に感じていたんだけど、今回のやつの肥料はそんな疑問を持たず、気持ちよく畑に投入できる。
※米ぬかともみがらにまぜたアミノ酸酵素液も、人間が飲めるものです。(飲んでみたら料理で使えそうな味でしたね)
この匂いを嗅ぐと、畑にも植物にもいいものを作っている気持ちがジワジワとしてきます。見た目もしっかり発酵してますね。じわる。
定期的に混ぜる
発酵しだしたらハイ放置。というわけにもいかなくて、しばらくすると温度が下がってくる。
そうしたら、飛んでしまった水分量を調整しつつ、ぼかしの山をまたかき混ぜ直す。
かき混ぜ直すのだけでも1時間以上かかる超体力仕事。8月の暑さのなかで毎回やられて、これまたキツい笑
だからせめて夜に、ということで、毎週日曜日に、パートナーの友人と、夜な夜な集って「ぼかしを混ぜる会」を決行。
毎週末おつかれさまでした・・・自分たち。
ついに完成!
1ヶ月ほど続けると、温度が上がらなくなって発酵完了。
見た目もすっかり変わりました。
【悲報】一度つくればいいってもんじゃない。
そんな苦労をして作った肥料だけど、11月ですでに使い切ってしまっているわけで。
春先からの成長期にむけて、また仕込まないといけないんですよねー(遠い目)。
今月末から、ぼかし仕込みの2回目、がんばります!