241109 ネットに漂う尊厳を求めて
今日のプレイ・リストから 021
ニコラス・ジャー
ラジオ・チョミオ
共演:エリ・ウェウェンチェ
20XX年、失踪したアーティスト、サリナス・ハスブンを二人の友人が探し出そうとする。しかし、秘密結社「ラス・オチョ」が海底インターネットケーブルを切断したため、世界のインターネットが遮断されてしまう。そこで、二人は自作無線を作成し、それを頼りに捜索を始めるが、、、
よくわかりませんが、Telegramで配信された"Archivos de Radio Piedras"と題されたラジオ劇は、こんな内容だそうです。ラジオ劇に用いられた音楽や音響が2枚のCDに集めらました。元はチリのサンチアゴにある人権博物館で開催されたアウグスト・ピノチェト軍事政権による人権侵害の犠牲者を追悼するコンサートのために作成されたものです。
ニコラス・ジャーはニューヨーク在住のチリ人プロデューサーであり、アメリカのバンド、ダークサイドのメンバーでもあります。ただ、共演するエリ・ウェウェンチェはチリのマプーチェ族のヴァイオリニストだと思いますが、どんな演奏をしているかはわかりませんでした。
「ラジオ・チョミオ」もどんなシーンなのかわかりません。チョミオはチリ南部の都市、テムコにある地名のようです。テムコにはマプーチェ族が多く暮らしているそうです。わからないことだらけの音楽です。それでも、多くの断片を見つけ、自分なりにつなげて「何か」を類推することはできます。ネットのはざまに、途切れ途切れに聞こえてくる自作無線のラジオに耳を澄ますように。