見出し画像

250105 1曲の長さは何によって決まるのか

今日のプレイ・リストから 078
ワリード
「考えること」


昔々、美術の教師が美術室で自分の作品を制作しているのを見ながら、聞いたことがあります。「こういう絵はどういうときに完成したと判断するの?」。大きなキャンバスに、いろんな色の交差する直線を重ねていく、多分、抽象画でしょうか。

具象画は自分の目でとらえている対象を描くのだから、描けたと判断する時があるのがわかるような気がします。そんなに簡単な判断ではないとしても。しかし、抽象画はきりがないのでは。今まさに描こうとしている、その一筆が必要か否かは何によって決まるのでしょうか。

失礼な質問だったと思いますが、彼女は嫌な顔もせず、筆を止め、少しうつむきながら、「変化がなくなったとき」と独り言のように言いました。静止している絵が「変化」しているというのです。その「変化」の頂点が完成なんだと理解しました。彼女は今でもまだ作品を制作しているのでしょうか。

イラン系プエルトリカンのワリードによるテクノ。歌詞も様式もないダンス・ミュージックは、なぜ6分56秒で曲が完成したと判断したんですか?と聞いてみたくなります。もっと聞いていたいのにと思うのはボクだけでしょうか。