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【本の紹介】英語ってどれくらい使う?
私は国際系の学部を卒業して、地方公務員になりました。
入庁初日、同期と出身大学や学部の話になると、多くが「法律系」や「政治経済系」であり、少し自分の出身学部に不安を覚えたのが懐かしいです。
実際は、出身学部の知識などは、一般行政職として入庁しているならば、
あまり活躍の出番はないように思います。
公務員試験をクリアしていますし、業務で使う知識は入庁後の研修機会で自然と身につきます。
一方で、語学はどうでしょうか。
部署によって使う頻度に差はあれど、英語を使う機会は意外とあったりするので、少し紹介したいと思います。
区役所では「接客レベル」
福祉の部署にて
私が所属した「福祉部署」では、毎日のように相談者が来庁します。
その中には、時折日本語が不自由な外国人の方もいらっしゃいます。
その方が、どのような経歴を持ち、現在どのような状況になるのかを知る上で、「日常会話程度の英語能力」が求められます。
この日常会話程度の英語能力が、意外と職員には備わっていないです。
正確には、備わってはいるけれど、使うことに抵抗があるのかもしれません。
そんな環境においては、英語を使うことに抵抗がない人材は重宝されます。何も福祉関係の英単語を知っている必要はありません。
とにかく相手の話を理解して、簡単にでも和訳して生活相談員などに共有するだけで、業務は大きく前進します。
外国籍の市民は近年特に増えていると実感します。
区役所では、福祉部署はじめ窓口業務が多いので、英語を使えることは大変に有意な能力です。
本庁では「ビジネスレベル」
観光・国際関係部署
私は観光係でしたが、英語が使えるため、国際係からヘルプをされることが時折ありました。
実際、観光関係・国際関係の部署で働く職員は、「英語能力に長けている」などの面だけで人事異動をされていません。
英語を使う機会は意外と限られています。
国際係では、主に海外の姉妹都市・友好都市との交流、庁内翻訳などが、英語を使うタイミングでしょうか。
ただ、それも部署内に国際交流員や、外郭団体に通訳者がいたりするので、そこまで負担はありません。
観光係では、私は機会はありませんでしたが、インバウンド誘致のための海外旅行展示会や、MICE誘致に係る展示会出展などでしょうか。
ただ、これも国際係と同様に、役所内だけのリソースではありません。
このように、英語をいかにも日常的に使いそうな部署でも、意外と機会は限定的、かつ負担はそこまでといった具合です。
ただし、英語ができるに越したことはありません。
外国人とのやりとりは当然にメールや電話では都度あるため、その際にいちいち国際交流員に頼っていては業務に支障が出ます。
なるべく自分で対処するためにも日常会話レベル、姉妹都市など市長同士の交流にかかる業務であればビジネスレベルの英語能力があると、かなり重宝されると思います。
企画・政策部署
意外にも海外からの視察対応という機会で発生しました。
海外の大学研究員や、国の大臣級の研修視察などでは、自治体の政策的な取り組みから、個別具体的な分野についての説明や質疑応答が求められます。
先方とのメールや電話のやり取りから始まります。
相手方にも日本語が堪能な方がいたり、日本人アテンドがいる事がほとんどですが、その人数は限られています。
柔軟にビジネス英語対応ができると良いです。
また、このような業務では、市長の発言内容や質疑応答メモ、自治体経営や政策についての説明資料を作成しなければなりません。
日本語と英語で作成するため、まずは日本語版を作成し、先程紹介した「国際係」に庁内翻訳を依頼したりしますが、結構時間がかかります。
できれば、先に簡単にでも英語資料を作成できる程度の英語能力があると、あとは添削程度の処理で済むので、効率が良いと思います。
でも、社会人で英語を学ぶのは大変!
とはいえ、どのように英語を学べば良いのか。
受験英語は単語や文法ばかりで、実際のリスニングやスピーキングは思うように養われません。
また、社会人になると学ぶ時間を取るにも限界があります。
私も学び直したいとは思いつつ、その時間が取れずにヤキモキしている所、この本に出会いました。
どんな本?
著者は12ヶ国語をマスターしている、有名YouTuberの「Kazu Languages」さんです。
「きっと著者は言語スキル習得が得意な人だったんだろう」と思いながら読み始めましたが、内容は理論的かつ誰でも実践できる内容でした。
語学を学ぶためには、何のために学ぶのかの「目的意識」が重要とのこと。
そして、その学び方としては、「先にフレーズを蓄積することで、自然と文法を学ぶ」方が良いとのこと。
よく言う「映画で語学を学ぶ」と言うのも、映画で話す言語を半分ほどは理解できる段階で実施した方が良く、それは、分からない部分が多いと、その言語を学ぶ意欲が薄れてくるからとのことでした。
また、学ぶ言語は文法や単語が似ている言語から学ぶと習得しやすいとのことは、目から鱗でした。
確かに、自分がすでに習得している言語に似ていると、苦手意識は薄れると思います。
何のために自分はその言語を学ぶのか、そしてその言語はどのような派生言語なのかを知っておくことは、「学びを続ける」上で非常に重要です。
そして、何より「自己肯定感」を持つこと。
日本人は「話せる」のハードルが高いとも、この本では触れています。
日本いいる外国人が「日本語話せるよ」と言われて期待すると、意外と「こんにちは」程度だったりしますよね。
それでも、相手国の母語でコミュニケーションを取ろうとする姿勢は、相手の心を開き、深いコミュニケーションが取れること、また自分の言語スキルが上がることにも有効だと感じました。
詳しくは、ぜひこの本を読んでいただければと思いますが、私も実践していきたいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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