豆島 圭さん【創作大賞感想】
今回はこちらの2作品の創作大賞感想を書きました。
拙い表現の感想かと思いますが一生懸命書きます(;'ω'∩)
まず、どちらの作品も読んでいて映像が頭に浮かびます。それだけ表現が上手く読み取りやすいです。
『架け橋』は大まかに言うと、不登校児童が通う適応指導教室の話です。そこで主人公の女性職員が、児童やその家族との関わりの中で人として変化していきます。
変化のキーとなるのが飼っているパグちゃん。このパグちゃんが『後悔した日を食べてくれる』という噂から主人公が児童・家族の様々な問題と直面する事になります。
内容としては、人情味のある暖かな作品だなと感じました。
お仕事小説のため、しっかりとその職種の特徴や、その職に就く人の日常が描かれており、仕事の内面が見えてきます。
主人公の女性とパグとオウムが、それぞれ必要な役割として確立されており、どれがかけても成り立たない物語となっています。
『動物』が必要なのではなく、動物との『コミュニケーション』が重要な役割を果たす小説です。そういう表現やストーリーが書ける事がすごいですし、何より魅力的です。
そのトライアングルコミユニケーションを通して、様々な問題に向き合い、解決に向けて主人公が動きます。それにより仕事の苦悩や大変さ、楽しさ、嬉しさ、なども知ることができます。
ちなみに私は読んでいて、途中泣きました。
めちゃくちゃ刺さるんですよ。
おいおい泣きました。刺さる書き方がえぐい。
あの子の気持ちを思うと涙が😭
気になる方は読めば分かります。
感受性高めの人はあの場面は泣く一択です😂
そして、この作品のすごいところは、短編連作の感じで、小さなミステリーを解決しつつ、全体のストーリーを通して、大きなミステリーに迫るところです。
独立しているけど繋がっている。
さらに、その個々に独立した登場人物のストーリーも、これまた面白くて惹かれます。先生同士の会話はほっこりと笑える所もありつつ、対峙する児童・家族の問題は現代にも通ずるほどシリアスで、涙も恐怖も感じられます。
このシリアスで、涙も恐怖も感じられるのが豆島さんの特徴なのかなと私は感じています。
もう1つの『残夢』でも、そこは共通だと思いました。
『残夢』は刑事もので容疑者の不可解な言動に迫るミステリー小説です。
タイトルも見出し画像もストーリーや表現も、なんだか全てが、まるで夕刻の烏が鳴く神社にいるような恐ろしい雰囲気があります。
『かごめかごめ』と歌が聞こえてきそうな、そんな感じの恐ろしさです。(伝わるかな?(;'ω'∩))
主人公の子供の頃の話も途中で交差するため、少し時系列を考えながら、登場人物等整理して読む必要はあります。
しかし、そこを乗り越える価値のある作品です。
そんなストーリーの中でも、ミステリーに迫りつつ、その傍ら社会問題もしっかりと切り取って組み込まれています。
つまり読んでいて、ためになります。そして、考えるキッカケになります。
一石二鳥といいますか、親子丼食べたら🐓🥚どっちも食べれるみたいな。
#なんのはなしですか
とにかく!美味いんです!あ、上手いんです。
それに、解決に向かっていき、解決してるようで解決してないんです!
つまりイヤミスです。
私が湊かなえ先生の次に読んだイヤミスです。
イヤミスの女王と知らしめる湊かなえ先生の次に読んだのに、遜色ないんです。
むしろ、イヤミスだー!!!!先が気になるやないかーい!!!って歓喜したくらいです。
めちゃくちゃ気になる終わり方してくるんですよ。
しかも、ここがスゴくて!
気になるのに、この気になるままでいさせて!って思えるんです。
ヤバくないですか?このヤバさ伝わりますか?
普通だったら、そこで終わるんかい。みたいな、残念な打ち切り謎残しではないんです。
この先もし続くとしたらどうなるんだろう。
そんな感じで知らない方がワクワクが続くという幸せがあるんですよ!
知りたいけど!知りたくない!
わがままですね😂
ということで、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
そして豆島さんにおかれましては2作もお疲れ様でした!( -`ω-)👍🏻