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カラーとモノクロを考える②
前回の続きでモノクロ撮影について考えましょう。私はニコンのZ6を愛用しています。
上の写真はモノクロと比較する為に、サザンカをカラーのオートで撮りました。
ニコンには画像調整機能に”ピクチャーコントロール”と呼ばれるボタン1つで画像切り替えが簡単に出来る一覧表がカメラに備わっています。その中にモノクロが代表としてあり、モノクロに濃淡の違いでチャコール、カーボン、グラファイト、バイナリーと4種が別にあり、同一の一覧表で簡単に操作出来ます。
それではそれぞれの特徴を掲載します。
白黒写真の代表としてモノクロ
モノクロ写真の基本である、白、黒、グレーをバラン良く配合されて、立体感をあまり損なわず、見ごたえある写真に仕上がります。
カラー写真は立体の被写体を平面画面上に立体化します。その為に多くの色や陰影、グラデーションなど視覚的な変化を多用します。上記モノクロ画像は白、黒、グレー効果で立体感が表現されますが、下記4機能は立体感を犠牲にして、写真の本質の表現に迫る撮影方法とも言えます。以下モノクロ画像との差異を説明します。
チャコール
モノクロ画像に比べると白っぽく薄墨で仕上げた、立体感の弱い水墨画風になります。
影部の黒つぶれやライト部の白とびを抑え気味に、軟調なモノクローム画像になります。影部が薄いので立体感が弱く、白黒の世界に柔らかさを演出できます。
画像の影部が薄いので、細部まで見せたい風景写真に向いています。
カーボン
チャコールと反対で黒を基調にしたグラデーションで、黒を強調し重量感のある画づくりになります。
主役を強調したい時や多重露出撮影など他の物と掛け合わせたい時に黒背景部は載せやすいこともあります。
グラファイト
モノクロ画像に比べるとグレーの濃い部分を黒っぽく色付けし、輪郭もくっきりとして、効果的な光の表現でつややかな黒に見える。コントラストと輪郭を強めた硬調なモノクローム画像になり、メリハリのある写真になります。
都会的や金属的な表現に適しているので私も多用しています。
バイナリー
ほぼ2階調の白と黒だけの世界を演出。立体感は期待できません。画像の見え方はレンズ内に光を取り入れる量により極端に変化します。これは実際に経験しないと分かりにくいと思いますので撮影経験をお勧めします。上手くいけば線画的なモノクローム画像を撮影出来ます。被写体の表現したい本質を白と黒だけの世界でより強く、個性的に演出できます。
モノクロ+カラーの多重露出写真
モノクロで大阪梅田のビル街とカラーで卵を多重露出撮影しました。
勿論、モノクロ+モノクロの多重露出撮影も面白いです。
多重露出撮影は主役の被写体とカメラマンのアイデアにより、自分の心情を表現する事が出来ます。
お知らせ
多重露出撮影は他者の作品を見る事でも刺激を受けます。
海外作品には良い作品が多く見られます。
多重露出撮影は商業撮影では出来ない、素人の持つ自由な発想と失敗を恐れない探求心が必要です。
オリジナル写真は写真素材サイトのPIXTAとphotolibraryで販売中です。
興味のある方は作者名みのすけ で検索して頂ければ幸いです。
よろしければ是非ご高覧ください。