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画像修正ソフトで画像を追加するのと 多重露出撮影との違いについて
美術、芸術、アートと呼ばれる表現方法を体系的に分類すると、ザックリですが彫刻、絵画、写真に分けられると思います。
① 彫刻などの立体表現は人形、陶器などがあり、縦×横×高さで立体的に作る方法です。 写実的でデフォルメされるが現物的です。
② 絵画はモデルを平面の紙に立体的に表現するので、より立体化を際立たせる為に、作者のセンスで陰影、表情など技能的に増加させます。 日本画、油彩画、版画、掛け軸など平面に立体的、写実的に描くものです。
③ 写真は3次元のモデルを平面の紙に機械的に立体的に見えるように置き換えたものであり、作者の意図や考えは介入せず、モデルとの矛盾や誤魔化しは存在しないリアリティが中心で証拠写真としても通用します。
モデルが①とすれば彫刻や絵画はモデル①上に作者のセンスが足し算で加えられる。すなわちモデル①+2+3と足し算的に技能が追加されます。
写真は立体モデルを機械的に平面化しているので、普通に撮るだけでは素っ気なく、感性や情感が彫刻や絵画より弱いです。
フィルム時代は綺麗に正確に撮る事が重視されていましたので、綺麗に撮る機能が向上して、カメラ愛好者は十分満足していました。
デジタルカメラ時代になり綺麗に正確に撮ることはカメラが当たり前になり、綺麗に撮る事から解放され、写真に存在感を増す為にアート性、芸術性を写真に求めるようになりました。
デジタルカメラは画像編集が容易に出来ますので彫刻や絵画のように作者の思いを画像上に追加編集が出来る事が大きな利点です。
デジタルカメラの画像(RAW画像)に画像編集や多重露出で画像を追加して芸術性を高める事が出来ます。(ニコンは多重露出と呼び、キャノンは多重露光と別々に名称を付けている。私はニコンカメラを使用しているので今後は多重露出を使わせてもらいます)
画像編集ソフトと多重露出
月の見えない五重塔を撮影したとしましょう。
ここに月を追加する方法として画像編集ソフトと多重露出で月を追加します。
画像編集ソフトでは他の画像から月を切り抜き五重塔画像に貼付するだけで目的の画像になります。編集熟練者は色々な手法を駆使し、陰影や追加物を加え、創造性や幻想感を高めて行くようです。彫刻や絵画と同じようにモデル①+2+3+と向上的に。私には画像編集ソフトで月を貼付した作品の持ち合わせがありませんので下記画像は多重露出撮影したものを掲載しています。
多重露出は画像編集とは基本的に違います。ワンシーンの別画像同志を結合させるので色彩や物が重なり合い、元の画像とは違う異次元の画像を作り上げる。論理的には①×②の掛け算に匹敵します。下記画像のようになります。
土壁の画像モデル①です。
五重塔と桜画像モデル②です。
上記2画像を多重露出したのが下画像です。
モデル①×モデル②=モデル③ 色や画像が合体されて別画像になります。五重塔バックの空と土壁の色彩が混ざり少し明るくなり、桜はピンク色が濃くなりました。
もう一つ多重露出撮影の例です。
夜に撮った満月です。
昼間の青空の下のサクラです。
多重露出撮影後は青空の満月とサクラです。
多重露出は別世界を表現するのに最適です。
デジタルカメラ時代になり、写真は変化の時代に突入しています。
写真の変化の潮流はカメラ大国の日本から作りたいですね。
カメラ愛好者は画像編集や多重露撮影に興味を持つて下さい。他者の作品を見る事でも刺激を受けます。多重露出撮影は商業撮影では出来ない、素人の持つ自由な発想と失敗を恐れない探求心が必要です。
多重露出の撮影方法は以前"note"で掲載しています。「多重露出撮影について」7巻ありますので参考にしてください。
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