帰ってきたら冷房がついていたけれど、コロナ期間に寒気が酷くてあまり使ってなかったからプラマイゼロだ!
病院を受診してから、今この文章を書くまでに10日程経ってしまった。というのも、コロナウイルスにかかって、丸4日程ほとんど寝ているような感じだった。いや、あとの6日は何をしていたんだ。大体、普段から寝ているのと大して変わらないような生活じゃないか。
今回からカウンセリングが始まるということで、どんなカウンセラーだろうと緊張しながら病院へ向かった。診察の前にカウンセリングなので、待合室で、病院が発行している新聞のようなものを読んで緊張を誤魔化そうとしていた。
病院も4回目となると、待合室での定位置が決まってきた。といっても、初診の日にたまたま座った場所に毎回居るだけなんだけど、次回もその次もそこに座るような気がする。
しばらくすると女の人に声をかけられ、「ああ、この人がカウンセラーか」と、女の人であることに安心していた。男の人に対する苦手意識があるから(男の人以外も得意ではないけれど)、少し気が和らいだ。この苦手意識は無くならない気がしていて、男の人にどこかで父親を重ねてしまっているのだと自分では思っている。本当は性別なんかどうだっていいのだけれど、父親が男だったせいで(当たり前だ)対人関係が面倒になっている。まあ、どんな年齢の男の人に対しても苦手意識はあるから、原因がそれなのかは分からないけれど。母親の方により強い嫌悪感を抱いていたら、女の人が苦手だったのかどうかも分からない。
カウンセリングをする部屋に入ると、カウンセラーと対角線で話す感じだった。てっきり1つの机を間に向かい合うと思っていたから、少し驚いた。まあ、誰も白衣とかを着ていない病院だし、こっちの想定なんてあてにはならない。
カウンセラーが最初に名を名乗ってくれたけれど、なんていう名前だったか忘れてしまった。自分が「渡邉です」と言ったことは覚えているけれど、そんなことは覚えていても仕方がない。近頃、もう近頃ではないな、話をした相手が言っていたことが思い出せないことが多い。症状が出る前は全てを覚えていたのかと問われると、それも分からないが、もっと覚えていたような気もする。もうかつてのように戻ることは諦めつつあって、それとともに今に前向きになれたら良いけれど、そんなに簡単にはいかない。
今回は初回のカウンセリング相談ということで、何をカウンセリングで話したいのかというようなことを訊かれた。「は?いやそんなこと言われても、別に話したいことなんか無いわ。先生がお前にはカウンセリングが必要だって言うから来ただけだわ。俺は意識を正常な状態に戻したいんじゃ。」なんてそのまま言う訳はなく、丁寧にそんなことを伝えた。
先生からはさらっと俺のことを聞いていると言っていたけど、何ださらっととは、ちゃんと聞いてくれ。先生とカウンセラーの連携がどこまで取れているのかも分からないし、どんどん不安になっていく。
結局、いまの体調のこととか、悩みはあるかとか、親のこととか、学校生活はどうなのかとか、21歳で社会に出る(俺は社会に出るのか?)直前の時期であることとかを話したけれど、カウンセラーの言葉の中で衝撃を受けたものがあった。終盤で、「あなたは何故そんなに苦しい状況についてそんなににこやかに話しているのか」と言われた。続けて、そうやって無理に笑って生きてきたんじゃないのかとも言われた。ああ、そうだ、そうかもしれない。俺は、自分の感情なんてとっくの昔に失くしてしまったのかもしれないと思った。でもそうやって笑ってないと、家にも何処にも居られなかったんだ。別に考えてそうしてた訳じゃないけど、多分そうしてたんだ。この日も、にこやかに話しているつもりなんか別になかった。でもそれが俺の全てであって、それを失ったら、それこそ本当に俺の人格は消えてしまうんじゃないか。何だか物凄く重いものをくらった気がした。最後に、まだあなたがどんな人か分からないし、言っていることが本当に思っていることなのかも分からないと言われたが、一体どういうことだ。人間なんて、思っているから言うのか、言うから思っているのか分からないだろ。
その後の診察では、何故カウンセリングをするのか分からないと正直に先生に伝えた。先生は、過去のことも含めて、俺が意識を飛ばす程に心に抱えているものと向き合うためというようなことを言っていた。そうか、話したい悩みとかがある訳じゃないからこそカウンセリングをするのかと少し納得した。あとは、薬があった方が安心できると伝えて、量を減らして薬を再開してもらった。やったぜ。
治療の方向性への疑問は消えないけれど、やるしかないんだろう。折角家から出させてもらったのに、自分のことを考えられるようになってきたのに、今度は意識がはっきりしなくなって、なんてクソみたいな人生なんだろうか。
そういえば、コロナでほとんど何も食べられない状態が数日続いてから、食べる量が減った。ただでさえ痩せてきているのに大丈夫なんだろうか。まあ、食費が減るなら良いか。節約出来るに越したことはない。俺の胃よ、どんどん小さくなっておくれ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?