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県が出してる無料資料は目を通せ|那須塩原市チャレンジファーマー研修まとめ【23年第3回】
那須農業公社主催「チャレンジファーマー研修基礎コース」第3回目のまとめです!
本日の研修内容は以下の通り。果菜類(果実を食用にするトマトやナスなどの野菜)の育て方について習いました。
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具体的には以下5つのことを学びました。それぞれ紹介していきますね!
無料で読めて実践的な「県出版の就農者向け土地解説資料」の紹介
畝作りの基本用語の解説
苗を植え付ける時のポイント
栽培に必要な栄養素の調べ方
ナス科の果菜類の育て方(トマト、ナス、ピーマン・パプリカ)
※本日は雨天のため、農場研修はスキップ。机上研修のみ
①「県出版の就農者向け土地解説資料」の紹介
机上研修冒頭、講師の先生が「この資料とても役に立ちますよ」と2冊の本を紹介してくれました。
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家庭菜園の本は、関西や東京の気候を前提に解説されていることもあり、住んでる県に特化した情報はアクセスしづらかったりします。
しかしこの2冊は県が出版してるので無料で閲覧することができる上、栃木県に特化した作物の育て方を参照できます。
例えばトマト。ジュースにする用のカゴメ993という品種は、3月から種を育て、5月初めに植え付けをすればいいとわかります。
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その土地でよく育てられる品種
品種を育てる時のスケジュール
育てる時に必要な肥料
これらの情報に無料でアクセスできるので、その土地にあった野菜を育てたい場合は有効な資料と言えます。
②畝作りの基本用語の解説
上記の資料を紹介してくれたのち、野菜を栽培するのに必要な畝*の基本情報を教えてくれました。畝とは高く盛り上げた土のことですね。水捌けをよくし、根腐れを防ぐ効果があります。
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基本用語は以下の4つです。
畝幅:植え付ける野菜同士の幅
高さ:畝の高さ
ベット幅:畝の横の幅
株間:野菜を植え付ける場所の間の長さ
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植え付ける時の「畝幅」や「株間」は野菜によって異なるので、用語を理解して距離感を間違えないように、とのことでした。
③苗を植え付ける時のポイント
苗を植え付けるときは、平行に植えるのではなく交互に植えつけるのが良いということです。
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根菜(人参など)や葉菜(レタスなど)は根が絡んでしまうので、並行ではなく交互に植え付けたほうがいいということですね。
一方、トマトやナスなどは1条植え(1列に植え付ける)のが初心者にはオススメだそうです。
④栽培に必要な栄養素の調べ方
これは初心者には難しい応用情報だと思うのですが、野菜を育てるの必要な栄養素(窒素・リン酸・カリウム)の量についても教えていただきました。
先ほど紹介した「農作物施肥基準」には、
N:12
P2O2:25
K2O:26
と書いてあります。
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N=窒素
P2O2=リン酸
K2O=カリウム
なので、
目標収穫量を目指すなら
・窒素:12kg/10a = 12g/m2
・リン酸:25kg/10a = 25g/m2
・カリウム:16kg/10a = 16g/m2
必要とわかります。
肥料には、以下のような感じで窒素、リン酸、カリウムの配合量が記載されています。
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これは、肥料に対し「窒素=5%、リン酸=5%、カリウム=5%」含まれていることを意味しているので、トマトを育てるには
・10aあたり240kg(12÷0.05)
・1m2あたり240g
の肥料が必要ということですね。
計算は窒素を基準にするそうです。
家庭菜園では複数野菜を同時に育てるし、計算するのが非常に大変になるので、肥料に記載された目安量を散布するのがベターだと思います。プロ農家がどれだけ大変か想像できました。
⑤ナス科の果菜類の育て方(トマト、ナス、ピーマン・パプリカ)
教科書を参考にしながら、トマト、ナス、ピーパン・パプリカの育て方について詳細に解説いただきました。
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具体的には以下の情報を整理して教えていただきました。
生育の特徴(必要な温度、光、土と水分)
たねまきと育苗のポイント
土づくりのポイント
定植・植え付けの方法
整枝(わき芽の摘み取り方)
着果促進
etc…
野菜をおいしく育てるには、自然のまま成長させるのではなく、伸びてきた枝を切り取り、栄養を果実に効率よく届ける必要があります。
詳しくは実地研修でやるそうですが、今日は枝の切り方の概要を教えてもらいました。
去年は伸ばしっぱなしで放置していたので、学びがいがありそうです。
まとめ
本日は雨天のため机上研修のみ。習ったことは以下の5点でした。
無料で読めて実践的な「県出版の就農者向け土地解説資料」の紹介
畝作りの基本用語の解説
苗を植え付ける時のポイント
栽培に必要な栄養素の調べ方
ナス科の果菜類の育て方(トマト、ナス、ピーマン・パプリカ)
いやー、講師の方もおっしゃっていましたが、果菜類は専門用語やポイントが多すぎて難しいですね。
トマトの説明は以下のようだったのですが、難しすぎて理解できませんでした😭
主枝の第1花の直下の葉えきからえき芽が伸びて第1側枝となり、その下の葉えきからえき芽が伸びて第2側枝となる。第1側枝と第2側枝は、第2葉と第3葉の節間に第1花を文化し、主枝と同様に2葉ごとに第2葉と第3葉を着生する。
野菜栽培は奥が深い……楽しい……実地研修で講師に習いながら覚えていこうと思いました。