見出し画像

うつ病海運サラリーマン、新田次郎著『孤高の人』を読み、孤独について考える。 #孤独いやや

Nちゃんへ

長いお盆休みを取ったせいで、日記を書けていませんでした。

すみませんm(__)m

お盆休みを利用して、新田次郎さんの『孤高の人』前後編を読みました!

結論!

自分は(もしかしたら、今を生きる多くの人は)孤独を否定し、孤独な環境に置かれることを拒絶していますが、孤独に打ち勝つ力を持つことで力強い「個」を確立できるんじゃないかと思いました。

だからといって、常に孤独でいろ!という訳ではないですが、孤独を受け入れ、悩まないようにすることが大切ですね。


ざっくりした内容

主人公の加藤文太郎(かとうぶんたろう)は兵庫県の浜坂町(日本海に面した土地)出身。

船の技師として働くため、神戸へ移住。働きながら神戸の山を登り歩き、登山の知識を蓄える。

昭和初期、登山は貴族や一部の裕福な人々の娯楽という意識が強かった中で、一社会人として単独で山を登り続け、数々の記録を打ち立てる。

「単独行の加藤」として日本の登山界を牽引する人物になるものの、初めて2人組で冬の日本アルプスに挑んだ際に、遭難死を遂げる。


ネタバレすんな!とのお声もあるかと思いますが、前編の数ページ目で初めての単独行以外の登山で遭難死したとの記載があるので、許してください。


山を愛し、孤独に打ち勝った男、加藤文太郎。


彼の生き方を通して、自分の「孤独」について考えてみました。

すぐ傍に会社の同期や友達がいる生活に慣れていた自分が、突然うつ病になり、孤独を経験。

一人でいることは多く、孤独には慣れていると思っていました。

しかし、突然孤独になることは初めてだったので、孤独の対処法が分からず、心はボロボロになりました。助けの求め方も分からない。

孤独というものは急に来るもの。

文太郎の様に、常に孤独に自分の身置き、自分で考え、自分で行動することを行っていれば、孤独に打ち勝つ(まではいかなくても、対処法を心得る)ことができると思います。

少し飛躍かもしれませんが、孤独に打ち勝つことで、人に左右されない自分らしい生き方、本当の意味での「個」というものを確立できるのではないかと感じました。

みなさんに説教を垂れれるような人間ではない私ですが、
SNSが普及した現在、孤独であることが少なく、孤独に対する耐性が出来ていないと思います。

ただ、先ほども述べましたが孤独は急に来るもの。

頭痛にはバファリン、動悸・息切れには救心、痔にはボラギノールを常備するのと同様に、急な孤独に備えて、新田次郎著『孤高の人』前後編をお手元に置いておくのはいかがでしょうか。


さいごに、

谷崎潤一郎の『細雪』や有吉佐和子の『紀ノ川』、『孤高の人』など関西にゆかりのある小説を読むと、昔の関西の独自性や地域色の良さ、また現在、都市化の進行による地域差の喪失についても深く考えさせられます。

自分が関西で生まれ育ったからだと思いますが、関西が好きで、関西に貢献したいし、東京とは違う独自性を昔の様に取り戻したいという思いは強いです。

東京に疲れているのが丸わかりですね。笑


p.s.
アイキャッチ画像はベルリンに短期留学していた際に住んでいたホテル。

5人部屋で、同居人はインド人・トルコ人・インドネシア人・チェコ人と多国籍ルームシェアでした。

全然服の整理をしなかったので、勝手に服を畳んで置いてると、ずっと服を畳まされ続けるなどのイライラはありましたが、今もWhatsAppで連絡を取り合っています。

Nちゃんのシェアハウスの広い部屋がうらやましかった。笑