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社会学~空き家問題その2 地方には農地付き空き家がある~【死ぬまでにしたい20の趣味】

「平日は自宅と会社の往復で終わり、休日は特にやりたいこともない生活をおくってしまう」
「休日のベランダ菜園も楽しいけれど、できればもっと広い場所で野菜や果物を作ってみたい」
「地方に移住して農業をやってみたいけど、どうやって物件を探せばいいのかわからない」
こういったことを時々考えてしまうことってありますよね。

オフィスワークも営業回りもそれなりに楽しいけれど、それだけで終わってしまう一週間では物足りないと感じてしまうかもしれません。
そんな生活に不満を感じたら農地付き空き家を利用してみてはいかがでしょうか?

土地と建物を購入するパターンが多いのですが、農地付き空き家を利用すれば週末だけ農業をすることも可能ですし、仕事などの諸条件と折り合いがつけば完全移住も可能かもしれません。

コロナ禍のおかげで普及したリモートワークであれば、平日は自宅で本業をこなし空いた時間は畑で野菜や果物を育てるというライフスタイルも実現しやすくなっています。

そこで、空き家問題を解決する手段のひとつとして農地付き空き家についてご紹介します。

最後までお読みいただければ人生が変わるかもしれません。


農村地域の空き家には農地が付いてくる

農山村地域の空き家には農地もついている物件があり、そのような物件は「農地付き空き家」と呼ばれて空き家バンクに登録されています。
空き家と農地がセットで売りに出されているため、移住して農業がしたい人にとっては別々に探す手間が省ける物件です。
農地がついている空き家を購入すれば、あこがれのスローライフが実現できるかもしれませんね。

農地付き空き家を活用して移住者支援

内閣官房と内閣府では、地域再生の一貫として「既存住宅活用農村地域等移住促進事業」を創設し、令和2年1月5日に施行されています。
大まかな内容としては、主に移住促進地域内では移住者の既存住宅等の取得について適切に配慮する、というものになります。

「既存住宅活用農村地域等移住促進事業」により、移住者の既存住宅や農地の取得などが容易になって移住のハードルが下がることや、空き家や遊休農地の有効活用につながることとなり、移住する側とされる側の双方にメリットがでてくることになります。

内閣官房・内閣府


農地売買の規制緩和

従来は農地を購入できるのは農業就労者(いわゆる農家)だけで、原則50a(アール※)を満たす必要があるなどの規制がありました。
この規制を「既存住宅活用農村地域等移住促進事業」では、移住者による空き家の取得が円滑になるように知事が配慮する、といった内容に規制緩和するといったものです。

対象となる地域は、各自治体(市区町村)で事業計画を作成することになるため、移住を考えている地域があればそこの自治体に問い合わせしてみるのもいいかもしれません。

※「a」は100㎡

国土交通省


自治体の空き家バンクには「農地付き空き家」の物件がある

空き家バンクとは

空き家バンクとは、自治体が公開している空き家と空き地の情報のことです。
地域ごとに探したり、「古民家」や「農地付き」のようにテーマごとに探すこともできますので、地方移住を考えているのであれば一度見てみるといいかもしれません。

国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報ページ


農地付き空き家のメリット

農地付き空き家のメリットは、なんといっても空き家に農地がついてくることでしょう。
農業で生計を立てていくのでなければ、空き家についてくる農地で野菜などを栽培することで、自分の家族で食べる分は収穫できそうですね。

また農地がついているので家庭菜園が始めやすく、場合によっては必要な設備なども付いてくる物件もあるようです。


週末農家なら敷居は低い

手軽に地方移住を体験するなら週末農家がおすすめ

もし現在住でいる地域からそう遠くないところに農地付き空き家を購入することができれば、週末だけ農業を楽しむことも可能でしょう。

平日は都市で仕事をし、週末は地方で農家をするという生活であればONとOFFが明確に分かれることになるので、生活にメリハリがつき充実感も増すことでしょう。

また、週末に農業をして収穫した野菜を販売することで副収入を得ることも夢ではありません。
収穫した野菜を売るのであれば基本的に許可は不要なことが多いのですが、収穫物を加工して販売する場合や有機野菜と表示するには許可が必要になりますので、事前に調べてから販売を始めるようにしましょう。


農村地域で生活するデメリット

農地付き空き家を手に入れてあこがれの農業をはじめる場合、デメリットとなることはなんでしょう?

私自身も農地付き一戸建てを所有していますので、個人的に感じたデメリットを以下紹介します。

  1. 固定資産税がかかる

  2. 雑草の手入れ

  3. 農村地域は意外と物価が高い

それぞれ順に見ていきましょう。

1.固定資産税
固定資産税は家屋と土地にかかる税金なので農地にもかかってきます。
「住居+土地+農地」の固定資産税を毎年納めることになるため、農地付き空き家を購入する場合はこの金額負担を考慮にいれる必要があります。
また賃貸物件であれば固定資産税の心配はありませんが、水道光熱費はもちろん発生しますので、こちらもランニングコストとして考慮しておきましょう。

2.雑草の手入れ
雑草の手入れ農地につきものの手間です。
害虫の発生にもつながりますので、こまめに草刈りをする必要があります。

3.農村地域は意外と物価が高い
買うものやその地域によって変わるかもしれませんが、私の所有している空き家近辺では、スーパーやホームセンターで販売されている商品価格が東京や埼玉などより若干高い印象があります。
人口が少ない地域では薄利多売ができないうえに輸送コストが高くつくため仕方ないのかもしれません。

リモートワーク普及の恩恵で農業を楽しみながら働ける


リモートワークで完全移住も可能

コロナ禍を経て普及したリモートワークのおかげで、出社回数が減り会社以外の場所でも仕事が可能という人も増えたことでしょう。
そして本業がリモートワーク中心であれば、地方に移住して生活することも現実味を帯びてきます。

時々出社する必要がある場合でも、勤務先までの通勤可能なエリアで農地付き空き家をみつけることができれば完全移住も実現できそうですので、空き家バンクや不動産業者のホームページで気になる物件があれば、実際に足を運んでみるのもいいかもしれません。

リモートワークで完全移住するときの注意点

地方に完全移住する場合の注意点もいくつか考えられるので以下にあげていきます。

  1. 食料品や日用品を購入できる場所が近くにあるか

  2. 子供がいる場合は教育機関の有無

  3. 病院

  4. 公共の交通機関

  5. 自動車の購入は必須

  6. 近所付き合い

1~3について
買い物や学校、病院については移住の前に場所と移動距離を調べておく必要があります。
毎日の買い物や送り迎えをすることを踏まえて、毎日車で往復することを想定したほうがよいでしょう。
車で片道30分から1時間以内の距離であれば許容範囲でしょうか。

個人的な経験ですが、農山村地域の人に道をたずねたところや「ちょっと行ったところ○○という店がある」と教えてくれました。
カーナビで調べたところ20㎞ほど先にあったので「ここから20㎞のところにある店で合っている?」確認したところ「そこで合ってるよ。この辺で20㎞は、すぐそこっていう感覚だよ」とのこと。

農山村地域では、距離にして20㎞または車で片道1時間程度であればご近所の感覚です。
ちなみに車で数分程度なら「あのへんにある」といってその方角を指さして教えてくれます。

4.公共の交通機関
バスや電車などの公共の交通機関が利用できるかも確認しておくといいでしょう。
車の移動がほとんどですが、行先によっては駅に車を停めて電車で移動することもあり得るので、駅やバス停が移住しようとしている場所からどれくらいの距離にあるのかは知っておいて損はありません。

5については既にご存知かもしれません。
地方生活において自動車は生活必需品といっても過言ではありませんし、
農業を行うにあたっては軽トラックや軽バンが活躍します。
自動車を所有することで発生する税金や燃料費といったコストが発生することも考慮しておく必要があります。

6の近所付き合いですが、農山村地域での生活において近所付き合いは大事です。
入居したての頃は、どんな人がやってきたのか興味本位で訪問されることもあるかもしれませんが、都会の利便性が少ない地域では近所の人々と協力しあうことが多くなりますし、何よりお互いの安否確認や防犯の面でも近所付き合いが大事になってきます。

都会生活に慣れていると近所付き合いは面倒に感じるかもしれませんが、自分にもメリットがあると前向きに考えるといいでしょう。

まとめ

農村地の空き家のメリットに「農村地域の空き家には農地が付いてくる」というものがあります。
また自治体も「農地付き空き家を活用して移住者支援」を行っており、農地売買の規制が緩和されています。

また自治体の空き家バンクには「農地付き空き家」の物件があるので、思っていたより農業を始める敷居は低くなっているのが現状です。

そして「週末農家」ならはじめる敷居は低く、農地付き空き家を購入して週末は農業に取り組むことができます。

農村地域で生活するデメリットとしては以下あります。

  • 固定資産税がかかる

  • 雑草の手入れ

  • 農村地域は意外と物価が高い

リモートワーク普及の恩恵で農業を楽しみながら働くことができるようになっており、仕事や収入面といった諸条件と折り合いがつけばリモートワークで完全移住も可能になります。

リモートワークで完全移住するときの注意点としては以下があります。

  • 食料品や日用品を購入できる場所が近くにあるか

  • 子供がいる場合は教育機関の有無

  • 病院

  • 公共の交通機関

  • 自動車の購入は必須

  • 近所付き合い

いかがでしたでしょうか。
農山村地域の空き家には都会の空き家とはまた違った価値がありますし、リモートワークの普及で地方で生活することの敷居もだいぶ下がったことや規制緩和も手伝って、空き家の利用が盛り上がってくるといいですね。


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