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「No」や「ダメ」を言わないって難しい。

こちらはまだアメリカで活動していたときの話。とある国際結婚カップルのご夫婦に縁あってご紹介いただき何度か伺いました。

アメリカ人のお父様と日本人のお母様と3歳の男の子のご家族。初めて伺った時にお母様から一番に言われたのは「彼の命に関わるような事でない限りダメ、やNO!とは言わないでください。」でした。

「No」と言わないでシッティングをすると言うのは私にとって初めての経験でした。とりあえずそう言われたからにはチャレンジ!でシッティングをスタートさせました。

ご両親がお出かけしてしばらくの間は私も彼もお互いの様子見。(笑)広いリビングにいっぱいおもちゃを広げ、電車を走らせたり、ブロックで遊んだりしていました。

そのうちお互いが慣れてきたところで、二人で床にゴロゴロ転がりながら遊んだり、ボールを投げて遊んだりし始めました。初めは積んでいたブロックにボールがあたり、ブロックが崩れると喜ぶと言うような風に遊んでいたのですが、徐々に興奮し出した彼はボールをありとあらゆる方向へ投げ出しました。

コップのあるテーブルに向けて、窓ガラスに向けて、飼っていた犬に向けて。さて、ここで私が困ったのはあの言われた「Noやダメとは言わないでください」のお母様の言葉。

テーブルの上にたまたまボールが当たってコップの水がこぼれたのを見た彼はそれが面白かったのか何度もわざとテーブルの上にボールを当てようとします。大きなガラスのテーブルですし、頑丈そうなので子供の小さくて柔らかいボールではテーブルそのものが壊れたりすることはありません。

1度目に当たった際にコップも、当たったら壊れそうなものも片付けてしまっているので、何か壊れたりすることはなくなりましたがわざとテーブルにボールを当てるのはやめさせたい。でも「Noやダメ」は言えない。。。

3歳の子供に言葉だけで「危ない」事を認識させるのも難しい。なのでまずはテーブルとボールから気を逸らせることにしました。それでも彼は一度みつけた面白い事を繰り返しやろうとします。

これは子供にとっては当然の行いで誰が悪いわけでもない。せっかく見つけた楽しいことですから、満足するまでやりたいものです。

でも私としては「テーブルにボールを当てるのはダメだよ」と言うことはきちんと伝えたいというせめぎ合い。この時にいかに普段自分が「No」や「ダメ」と言う言葉をよく使っているかと言うことがわかりました。

「No」や「ダメ」と一言発すれば、子供はきっと「叱られた!」と感じて「やってはいけないこと」と認識はしてくれるでしょう。でもその時に「なぜやってはいけないか?」と言うところまで説明するところまでが1セットと考えた時、果たして「No!」と言われて「叱られた!」と感じている子供が果たして理由まで聞いてくれるのか?落ち着くまで待ってから説明したりすればいいのでしょうが、その前提は「No」と言った後。

そもそも今回は「No」や「ダメ」を言わなで危険な事を3歳に分かってもらうにはどうすればいい?とグルグル色々考えた結果、やっぱりお話するしかないかと目線を合わせて、なるべく分かりやすい言葉で「コップが壊れてしまうと悲しい」ことや「テーブルさんも痛いよ」等話しかけてみましたが、私の考えていた時間が長すぎて、お話をする頃には彼は既に別のことに興味が移っていました。

このシッティング以来、子供に向ける言葉について考えるようになりました。が!やはり元気いっぱいな子供さん達に出会うとついつい「ダメだよ〜」とやってしまいます。

まだまだ修行が足りないです。

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皆様のご意見、こういう時のテクニック等も教えていただけると嬉しいです!

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