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気散事の海

計り知れぬ深さの海の底

それは色のない水だけの世界

海底を悠然と泳ぐ原色の魚たちに触れたいという衝動に駆られ

すぐ足元で泳ぐかのように見て取れるそこに手を伸ばしても

遥か彼方の別世界だったりする。


素潜りではとても息が続かない海の底になんとか辿り着こうと

何度も挑戦して打ちのめされる。


時が止まる。

海面に映し出された見覚えのある少年は、在りし日の自分か


たくさん泳いでへとへとに疲れ果てて、今日は眠りにつこう。

そんな思いに駆られる南の島

鹿児島県徳之島

遠くの空の下に沸き立った雲の中に、今一瞬の閃光が走った

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