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hananosu
【洞窟の奥はお子様ランチ】のお題で【冒険小説風】#毎週ショートショートnote
魔郷探検の旅を続けるアケタ博士とカトー少年。スポンサーである伯爵とその令嬢を伴いジャングルへ。すると突然令嬢が姿を消した。残されたのは謎の言葉「洞窟の奥はお子様ランチ」。
しかしアケタ博士は、この謎を瞬く間に解き明かすのであった。
「ご令嬢はこの先の洞窟の中に違いありません」
やがて博士とカトー、伯爵が洞窟に辿り着くと、そこには大人が通れそうにないとても狭い入り口。呼びかけると微かに令嬢らしき声が返ってくる。伯爵が問う。「娘をここにどうやって閉じ込めたのだ?」
アケタ博士はニヤリと笑ってこう言った。「ここにはお嬢様自身で入られたのですよ」そしてカトーに命じた。「さあ、行くのだ」
カトーは細身の身体でするりと潜り込むと、暫くして令嬢を伴って戻ってきた。手を繋ぎ微笑み合うカトー少年と令嬢。それを見て博士は言葉を継いだ。
「お嬢様はカトーを信じて待っていたのでしょう。お子様ランチは、大人の注文は受け付けないものですからね」
(410文字)
たらはかに様の企画に参加させていただきます。大いなる冒険の序章、といったところでしょうか。