それでも地球は曲がってる #毎週ショートショートnote
宇宙。それは無数の時間軸を持った多次元空間。そこでは神々のみが複数の宇宙を行き来できるのだ。
神A:「お待たせ」
神B:「やっと来たな。いつものゲーム、さっそくやろか」
神Aが手にした杖を振ると、暗黒の彼方にブラックホールのポケットが出来た。
神B:「先行はワシや」
神Bは冥王星を手玉に杖でショット。天王星、海王星をポケットにイン。土星を狙ったがはずし交代。
神A、土星を鮮やかに沈め木星を狙う。僅かにはずし神Bに交代。
神B:「よっしゃ、木星、火星、地球、金星と続けていれてまうか」
神A:「地球は月のせいで軸が曲がっとんねん。難しいで」
神B:「任せとき」
神Bは手玉を力強くショット、木星、火星とはじき地球に当たる。だが地球の描く軌道は大きく曲がり、金星の脇を逸れブラックホールに吸い込まれていった。その瞬間、「キャッ」という微かな声が宇宙に響いたような…。
神々は何事もなかったようにゲームを終え、次の次元へと移っていった。
(410文字)
たらはかに様の企画に参加させていただきます。もっと早く完成させたかったのですが、難しかったですね。実は多次元とかパラレルワールドとか、全くわかりません。