「算数の成績をあげよう」
受験生ならばテストの直しを実施するのは、もう習慣になっていることと思う。
ここでテスト直しの水準が成績の伸びに大きく影響すると考えてほしい。
成績の伸びないお子さんは、塾で配布される解答や解説を見ながら直して「理解した。直しは終わった。」と言ってのけてしまう。
保護者の方々はテストが返されるとまず成績に目が行ってしまうが、テストとはお子さんの立ち位置を確認するためだけのものではない。
ここでは、学んだ事が理解できているか、定着できているかの確認作業を是非行っていただきたいのだ。
テスト直しをやったはずのお子さんが、『次回以降のテストで同傾向の問題を落とす。』ようならば、まずしっかり直せてないと判断すべきだ。
正しく直しが実施できたお子さんならば、必ず正答を導き出せるはずだ。
私が指導してきた経験から言わせていただくと、6年生になって(または中3)成績が著しく伸びてきた子どもの共通点は、間違った問題の直しをきちんとこなしてきた子である。
授業中またはテストで解らなかった、あるいは間違えた問題をやり直すことはチャンスだと考えてほしい。
生徒達には、「できなかった事ができるようになるということは、着実に賢くなれる近道だよね。」と話す。
私の場合は、間違えた問題については、生徒が「分った。」と言うまで丁寧に解説をして、直しノートを宿題とし提出を義務付ける。この時、解答解説は持ち帰らせない。
教師と一緒に出来た問題を、帰宅後自分一人で実施してもらう。
私は生徒が自力でできた問題には赤丸、解説を受けて理解した問題には青丸を付けて、
「いったん赤丸が付いた問題は2度とやらなくていい。」と話している。
青丸だった問題に赤丸を付けるには、直しノートの確認が必要で、生徒の定着度をはかるには必要な作業だ。
大手塾に通い、なかなか成績が上がらないというお子さんを最初にお預かりする際に、同じ単元のテストの結果を拝見して、直しがおざなりになっているといつも思う。
しかし、生徒は「テスト直しはやっている。」と言う。
大手塾の多くの教材では、同じ問題が数値だけ変えて繰り返し出題されている。
一度目に自力でできた問題はもう繰り返す必要はないので、同問題はとばしてしまっていい。
青丸が付いた問題だけ、理解できているかを確認するために実施しよう。
間違いを正しく直し、実力がついて来ると、反復ではなく難度を上げて自分が使える道具をフルに活用して問題にチャレンジしてほしい。
開成、桜蔭と言っても所詮は小学生が解く問題である。
『量ではなく質』を問いたい。
*今、4年生5年生のお子さんへ
算数の公式を丸覚えするのはやめましょう。
どうしてそうなるのか?公式の意味は?
つまり、しっかり理解してほしい。
数をこなして機械的に問題を解くのでなく。理解すること・考えることが
大事です。
分数の割り算では、どうして割る方を分母分子を逆にして掛けるのか分か
っていますか?
基本的なことは、雲一つない青空のごとくクリアに理解してほしい。
そうすれば6年生になって、算数の問題を解くのが楽しくなるはずです。