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スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #95
こちらの続きです
『猛勉強』①
サールザル遺跡の深部で謎の球体を見つけたあと、引率のトルフディル先生の指示を受け、アークメイジのサボス先生へ報告するためウィンターホールド大学へ向かうことになりました。
その前にアーニエルさんへ遺跡で回収した魔法道具を渡しにいきます。
「あ、すみません、遅くなりまして…見つけたのはこれだけです」
もちろんゴールドールのアミュレットは隠しておきます。
「そうか。今となってはどうでもいいよ。ここで起きたゴタゴタを思えばね。これは収蔵品に加えておくよ。当面、君に頼む用はなさそうだ」
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どうやらすでにあれが深部で発見されたことはアーニエルさんの耳に届いていたようです。しかし、あれは本当にサールザルと関係するものなのでしょうか。
ウィンターホールド大学
大学に戻り、アークメイジの居住区へやってきました。初めて来ましたが、とても広いうえ、付呪器や錬金術の器具、素材となりそうな植物など、魔術の研究設備がそろっています。
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サボス先生は椅子に腰かけて本を読んでいるところでした。
「サールザルで何か…オーブのようなものを見つけまして。トルフディル先生が見てほしいそうです」
「そうか…分かった。この件を教えてくれて礼を言う。トルフディルは忙しそうだし、自分はこの目でその発見を確かめなきゃならない。この件について調査を始めてくれると助かる」
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「アルケイナエウムのウラッグと話してみろ。彼がこの発見と合致する何かを気づいていないか、確認するんだ」
そんな、サールザルに行く前に自分で確認すればいいのに…とは思いましたが、指示されては仕方ありません。彼にとってはその暇もないくらい一刻を争う事態なのでしょう。
「それから…よくやった。次にノルドの遺跡を探検することになったら、おそらくこれが役に立つだろう」
そう言って渡してくれたのは、”灯明の杖”でした。暗闇に灯りを出現させる杖だそうです。確かに暗い遺跡を探索するときに助かりますね。
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サボス先生が出発する前に、気になる事は聞いておくことにしました。
「あの、サイジック会に会ったことはあります?」
「個人的にか?いや、ない。そのうちの一人がアークメイジに助言を与えていた事はある。まだ見習いをしていた時の話だが。しかし何年も前に、教団全員がアルテウム島に呼び戻される以前の事だ。その後、ばったり姿を消してしまった」
時間間隔が違うのでややこしいのですが、彼らが100年以上行方不明であることには変わりないようですね。しかしサイジック会がかつてこの大学と関わりがあったことはわかりました。
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サボス先生が机に置いた本がサールザルに関するものだったので気になり、借りて読んでみることにしました。題名は『サールザルの没落』。魔術師ギルドの学者と帝国考古学者の共著のようです。
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どうやら研究によって、サールザルの遺跡は『元々の建築物』と、『イスグラモルが同胞団と街を取り返してから再建した建築物』に分けられることがわかっているようで、比較的古いものと新しいものが混在した遺跡だったようです。
アミュレットの力で封じられていた、ジリクの墓所へ通じる隠し通路でトルフディル先生がしきりに困惑していたのは、上層の建築様式と年代が異なっていたためだったのかもしれません。
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サールザルはエルフの攻撃を受け破壊されました。この著者によればその攻撃の痕跡を分析すると、エルフは街の概要を知らず、特定の命令に基づいており、目的は一つしかなかったのではないかとされています。その『目的』がなんだったのか、ここには書かれていません。
本を読んでいる間にサボス先生はサールザルへ出発してしまいました。私たちもアルケイナエウムに向かわなくてはなりません。しかし屋内に作られた美しい庭に目を引かれ、アラネアさんとしばらく眺めていると、
「ちょっと気になっていたのだけれど」
とアラネアさんから切り出されました。
「サールザルの深部でドラウグルを倒した後、何か妙なアミュレットをポケットに入れていたわよね?あれは何?」
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アラネアさんに隠しだてすることではないので、ゴールドールの伝説を追っていること、三つに分けられたアミュレットをすべて集めたことを伝えました。
「それは興味深いわね。それで、分けられたアミュレットを一つにまとめる方法はあるのかしら」
「わかりません。とりあえず、元々の持ち主であるゴールドールの墓地『リーチウォーターロック』に行けば、何かヒントでも得られるかなあなんて」
「そう。楽しみね」
フルマスクで見えませんが、アラネアさんが微笑んでいるのはわかりました。
アルケイナエウム
数多くの蔵書を誇るウィンターホールド大学の図書館、アルケイナエウムにやってきました。
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司書のウラッグ・グロ・シューブさんは、貫禄のあるオークの男性です。
「ここは私が管轄しているアルケイナエウムだ。私自身の小さなオブリビオンの次元、という方が適切かな」
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なかなか小粋で知的なことをおっしゃる方です。
オークの村を訪れて以来、オークと言う種族に対して「争い」や「流血」を重んじるといったイメージを持ちましたが、ウラッグさんはそこに当てはまらない印象を…と、思ったら、
「アルケイナエウムを台無しにしてみろ。怒りの精霊に八つ裂きにさせるからな」
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しっかりオークらしさを持った熱血漢でした。情熱をもってこのアルケイナエウムを守っているようです。
「さて、助けが必要なのかね?」
「サールザルで見つけたものについて調べたいんです」
ウラッグさんは全てを察したように頷き、そして肩をすくめました。
「うわさ話はもうここまで広まっている。ある大きな謎を発見したんだって?尋ねる必要すらない。してやれることは何もないんだから。いずれにせよ、もう何もね」
「何も?こんなに本があるのに?」
アークメイジのサボス先生は期待していたようなので、何かしらはあるのだろうと思っていましたが。
「もうないと言ったはずだ。『オーソーン』が召喚師達に加わるため、フェルグロウ砦に逃げた時、たくさんの書物を持ち逃げしたんだ。平和的な贈り物としてな」
「そのオーソーンという人物に盗まれたということですか?」
「関係する情報の記載された巻があったかもしれない。知りたければ、オーソーンと話してくれ」
なんということでしょうか。大学の重要な資料を持ち逃げし、流出させるなんて。
ウラッグさんによれば『オーソーン』はこの大学の見習いでしたが、それほど優秀ではなかったようで、そんな彼が魔術師の一団と懇意になり、一団が去るときに後を追って旅立ってしまったようです。その際、魔術師達に取り入るためか、物資や書物を大学から盗み出してしまったのだとか。とんでもない小物ですね。
しかし、妙な事にウラッグさんからは大切な書物を何としても取り戻そうという気概を感じません。
「どうしてそれを今まで放置していたのですか?」
「それくらいでは問題にならない。アークメイジのアレンは、そういう事は自然に正常へと戻ればいいという姿勢だ」
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「お前が戻してくれるようだが。幸運を祈る」
なんだが釈然としませんが、あの球体の正体は気になりますし、仕方ありません。
「ところで、その魔術師の一団はなぜフェルグロウ砦にいるんです?」
「そのことは大学に倣って”意見の相違”と呼ぶことにしよう。彼らは大学が許可する境界の外へ出かける研究に興味を持っていた。それで彼らは…去るように促されたんだ」
ふむ。おおらかなアークメイジが禁じている、『仲間に危害を与えるような研究や実験』を行っていたということでしょうか。
せっかくなので本を物色していると、『ユンゴルと海の亡霊』という本を見つけました。
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ユンゴルと言えば、最近攻略した『ユンゴル墓地』ですね。
そこで対面したドラウグルのことをよく知らないままだったので、興味を持って読んでみると、どうやらユンゴルは同胞団の創始者イスグラモルの家族だったようです。海の亡霊によって命を失ったユンゴルと氏族を悼み、あの墓所が建立されていた、と。
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あの不思議な光は、ユンゴルと共に埋葬されたイスグラモルの民だったのでしょう。なぜドラウグル化せずにあのような形になっていたのかは、本をよんだだけではわかりませんでした。
読書を終え、自室で一休みすることにしました。施設を出ようとロビーに出ると、アンカノさんが現れ、正面から声をかけられました。
「そこのお前、聞きたい事がある」
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「サールザルにいたのだろう?あそこで何か見つかったのは私も気づいている」
なんだかみなさん、情報回るの早いですね。どう答えていいのか迷っていると、じっと睨まれました。
「私の知性をみくびらないでいただきたい。トルフディルはまだあちらにいるのだろう?戻ったら一部始終を聞かせてもらうことにする」
「それがアンカノさんに何の関係があると?」
「そういった事を知っておくのが私の務めだ。アークメイジの顧問だからな…協力に感謝する。もう行っていいぞ」
アンカノさんは私の表情だけで何か有益な情報を得られたのでしょうか。階段を下りて行ってしまいました。
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あれが一体なんなのかわかりませんが、サルモールに知られたらどうなるのでしょうか。明らかになんらかの魔術を用いられたエネルギー体。あれが軍事利用されるような代物だとしたら――
なんだか空恐ろしくなってきたので、考えるのはいったんやめましょう。
中庭でミラベル先生に会ったので、サイジック会について知っているか聞いてみました。
「決して一人より詳しいとはいえませんが、少しは」
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「サイジック会はきわめて歴史の古い教団です。創立は帝国魔術師ギルドよりもかなり前まで遡ります。そもそもの魔術師ギルドの結成された理由が、サイジック会の”魔法は少数の選良者だけに許される特権であるべきだ”とい う教義に反してのことですから。しかし、その活動の兆候が絶えてもう百年以上も経っていますね」
なるほど。サイジック会は魔術師の定義についてシビアな考え方を持っていたようですね。その教義に基づいていたならば、私のような多少のマジカ持ち程度では認められていなかったでしょう。
…それなら余計に疑問が残ります。なぜそんな私を”魔術師”と呼び、ピンポイントに接触してきたのでしょうか。
達成の間
自室に戻ると、級友のカジート、ジェイ・ザルゴから声をかけられました。
「ひょっとして…ひょっとして、ジェイ・ザルゴに強力してくれるのか?」
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「認めたくないが、ジェイ・ザルゴにはまだ手助けがいるようだ」
「助けですか。どうしました?」
「ジェイ・ザルゴは学業に打ち込んでいるが、独りじゃできない事もある。手を貸してくれるか?」
「具体的には?」
「ジェイ・ザルゴは懸命に新しい呪文を覚え、新しい事をやろうとしている。それもこれも、ひとかどの魔術師になるためだ。ただ、ジェイ・ザルゴは忙しすぎて、新しい呪文を試す暇がない。呪文を試すのを手伝ってくれれば、いくらか楽になる」
「新しい呪文を、試す?」
「ジェイ・ザルゴはお前に巻物を渡す。お前は使ってみて、結果を報告する。いい案だと思わないか?」
なるほど、新しく作った魔術を巻物を使って試すと。自作の巻物を作成できるなんて、ジェイ・ザルゴは見習いなのにすごいですね。
「わかりました。手伝いますよ」
「やっぱり!誘惑には勝てないな?」
そうですね。好奇心には勝てません。
ジェイ・ザルゴは巻物の束の中からごっそりとひとまとめにした巻物を選び出し、渡してきました。その数は10。
「ジェイ・ザルゴが火炎マントに改良を加えて威力を増したものだ。アンデッドに対して特に有効だ。奴らを一瞬でカリカリに焼き上げてしまうんだ。ジェイ・ザルゴがあげるこの巻物を使って、きちんと効果を発揮したかどうか報告してほしい」
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遺跡の探索時にでも試してみましょう。どんな魔法なのでしょう。楽しみです。
そのまま雑談を交わし、彼がスカイリム出身ではないことがわかりました。その流れで「なぜこの大学の学生に?」と聞いてみると、快く教えてくれました。
「シロディールの魔術師達は政争に明け暮れている。サイノッドとウィスパーズの大学は秘密を守るのに忙しくて、教育どころじゃないんだ。スカイリムはジェイ・ザルゴの第一志望じゃなかったけれど、ウィンターホールドなら政争がないし、学業に専念できる。ジェイ・ザルゴが大成するとしたらここだよ」
学業や研究に集中するため、はるばるここまでやってきたのですね。彼もとても熱心な生徒のようです。
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ジェイ・ザルゴの心意気やよし、新しい呪文の巻物をバリバリ試してその研究に力を貸しましょう!