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スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #74

こちらの続きです


リフテン観光③


リフテン水産

 反対側の門から出てみると、港がありました。リフテン水産という魚の養殖業を営む会社の事務所があり、そこにいたヴィリヤという名の不思議な女の人から、説明もなく唐突にメモを渡されました。

なに?

「マッドクラブの幼生?」
 どうやらヴィリヤさんはここでマッドクラブの養殖の研究をしているようです。メモは依頼書で、希少なマッドクラブの幼生が欲しいと書かれていました。マッドクラブからとれる蟹肉は私も嫌いではありませんが…あの凶暴な蟹たちを養殖するとはなかなか突飛なアイディアです。

別にいいけど…

 ヴィリヤさんは黙って立ち去ってしまいました。頭をかしげながらメモをしまうと、今度はアルゴニアンの女性から話しかけられました。
「辞典をここから持って行って。お願い…今すぐに」
「辞典?」

なんだなんだ

 たしかに「辞典」と聞こえましたが、押し付けられたのはキューブ型の何かでした。

なにこれ

 アルゴニアンの女性は「持ち出さなきゃよかった…元の場所に戻しておけばよかったわ」とぶつぶつ言いながらその場から離れていきます。
「ちょ、ちょっと待ってください」
 追いかけて話を聞こうとしますが、女性はかぶりを振り
「あなたが持って行くのよ!私は絶対にごめんだわ」
と言うだけで取り付く島もありません。

なにぃ???

 なんとか『アバンチンゼル』という場所に戻せばいいということだけは教えてくれましたが、これが一体なんなのか、そもそも何があったのか、全くわけがわかりません。使い道のない余分な荷物を持っていても仕方がないので、あとでそこに持って行くとしましょう。

ブラック・ブライアのハチミツ酒醸造所

 ブラック・ブライアが経営するハチミツ酒醸造所にやってきました。地下の貯蔵室にいたロムリンというダークエルフからハチミツ酒を通常よりかなり格安で買えるようです。このハチミツ酒は酒場の主人が文句を言うほど法外な価格で販売されている高級品のはず。話をきくと、どうやらロムリンは在庫を横流しして儲けているらしく、個人的に取引しているイヴァルステッドの宿屋へ配達してほしいと頼まれました。
「醸造所のインダルインに偶然会ってしまっても、何も言うなよ。あいつはすぐに密告するからな」

ほい

 インダルインとも遭遇しました。ここの監督をしているようです。
「メイビン・ブラック・ブライアにハチミツ酒の生産量を維持するよう頼まれている。それが私の仕事だ。働いているのは役に立たない連中ばかりだがな」
 役に立たないどころが横流しまでされちゃってますが、大丈夫でしょうか。

監督責任…

 ノルドの男性がいたので話しかけると、アスゲール・スノー・ショッドと名乗る男性は沈んだ表情のまま礼儀正しく挨拶してくれました。

 アスゲールさんは亡くなった妹、リリージャさんのために喪に服しているそうです。リリージャさんはストームクロークで戦場の乙女として仕えていましたが、戦士の知らせが来てしまったそうで――お気の毒です。
「何にせよ、ここでの仕事が忙しいのが救いだ。色々な事を考えないで済むからな」 
 アスゲールさんはメイビン・ブラック・ブライアがこの酒醸造所を作るときに資金を融通していて、現在も経営に関わっているようです。仕事に没頭することで時間が過ぎることを待つというのも、傷の癒しのひとつかもしれません。
 一方、両親は娘の死に打ちひしがれ、父は街を徘徊し、母はタロス信仰に没頭している――そう語る彼には悲痛の色が見えました。
「ご両親とはうまくいっていないのですか?」
「政治的信念と家庭の価値をごちゃまぜにして考えないでくれ。両親には変わりない。とても愛している。両親は妹の死をきっかけに、ウルフリックと奴の戦争に対する考えに関する見方を歪めてしまったのだろう。ウルフリックの意図するところが、両親の考えるほど高貴なものか疑わしい」
 『高貴なもの』…それは一体どういうイメージなのでしょうか。実際にウィンドヘルムで会ったウルフリックは、敵でも味方でもない私に対して全くの無関心で、むしろ拒絶すら感じるほど厚い壁を感じる印象でした。情熱のままに戦っているようには見えず、孤独の中でさ迷っているような、スカイリム各地で語られる人物像とは違ってあまりスケールの大きさを感じませんでした。
「ウルフリックは自分のことしか考えておらず、そのほかは見せかけにすぎないのではないだろうか?」
 アスゲールさんは妹を奪った帝国に対する憎しみを持ちながらも、そもそもこの戦争を始めたストームクローク、ウルフリックに対しての疑問も同時に抱いているようです。
 冷静に真実を見定めようとするアスゲールさんと、妄信的にストームクロークを支持することで心を守るご両親。より辛いのはどちらなのでしょうか。たとえ覚悟の上だったとしても、家族を失う悲しみは計り知れません。

 ところで、直売所のカウンターに従業員向けの通知文書を見つけました。どうやら酒樽の紛失が頻繁に起きていることから、抜き打ち検査を行うという通告のようです。監獄行を匂わせていることから、ハチミツ酒の横流しについてはすでに勘付かれているのでしょう。ロムリンさんがよそ者の私に配達を頼んだのもそのせいなのかもしれません。

まぁ、私は報酬をもらえればそれで…

タロス像

 酒醸造所を出てなんとなく砦の裏側を歩いて行くと、タロス像と祠が置いてあり、女性が祈りを捧げていました。リフテンはストームクローク派のため、タロス信仰も許されているのですね。
 もしやと思い女性に話しかけると、予想通りアスゲールさんの母、ヌ―ラ・スノー・ショッドさんでした。
「私は娘のリリージャを治癒師として育てました。いつか後を継いで、女司祭としてタロスの祠を守ってくれるようにと。白金協定を巡る戦いが始まった時、娘はストームクロークに加わりました。父譲りの情熱を止めることができなかったのです」

おう…

 母の信仰心と父の情熱を譲り受け、戦争に参加した娘さんは数か月もの間負傷兵を看護し、そして亡くなりました。遺体は見つかっていないそうです。帝国がすべてを焼き払ってしまった、とヌーラさんは語ります。
 淡々と話してくれますが、声は冷たく、深い悲しみと怒りを感じ取れます。

 これ以上娘さんについて聞くことはやめておこうと思い、「タロスについて教えてもらえますか?」とお願いしました。
「彼は人間の守護者、北方の竜であり、すべてのノルドの支援者です。帝国や協定が何と言おうと、彼は常に九大神のひと柱なのです。」
「戦争のきっかけは、タロス信仰への弾圧にあると聞きました」
「新人深いノルドは、帝国が彼の名を神の位から引きずり下ろすのを見過ごすくらいなら、戦いで倒れ大地に血を流す事を選びます。タロスは私たちの文化の一部です。私たちの遺産にして伝統、そしてスカイリムの化身なのです。突然すべてを捻じ曲げられるのは、大切に思う相手を失うようなものです」
 私は今のところ特定の信仰を持たないため本質的な理解が難しかったのですが、ヌーラさんの言うことが本当だとしたら、私にとってはドルテを失うぐらい許しがたいことだというのでしょうか。
「帝国は私の娘を奪いました。でもタロスにかけて、祖国までは奪えないでしょう」

ふむ…

 こちらを見下ろすタロス像を仰ぎ見ます。戦争を引き起こすほど、多くのノルドにとっては切り離せない存在となっているタロス神。
 自己と信仰が同一化されており、それを都合が悪いとする第三者からの介入や排斥は、取り返しのつかない怒りと暴力につながります。
 この世界は、すがってきた信仰を捨てるにはあまりに不安定すぎるのです。

ちょうちょ…

エルグリム・エリクシル

 錬金術の店『エルグリム・エリクシル』に立ち寄りました。そこでショール・ストーンにいるフィリンジャールさんから鑑定を依頼されている鉱石標本を受け取ってきてほしいと頼まれました。

あいよー

 店内にはメイビン・ブラック・ブライアの娘、インガンさんがいました。ムジョルさんが言っていた通り、インガンさんはここに入り浸って錬金術に明け暮れているようです。そのせいで貴重な原料をかなり無駄にしてしまったらしく、原料の調達を依頼されました。デスベル、ベラドンナ、ニルンルートをそれぞれ20ずつ。なかなかの量ですがそれなりに見かける植物ではあるので、旅を続けていればそのうち集まるでしょう。

おまかせあれ

 せっかくなのでご家族について聞いてみます。
「ああ、家族ね。金持ちだけど、富のすべてをくだらない商売や政治的な事に浪費しているわ」
 なんだかあまり家族には興味を持っていないようです。それよりも噂通り、錬金術のスキルアップに夢中の様子。
「どうしてそんなに錬金術にこだわるんですか?」
「薬が体に与える影響を観察するのは、ワクワクするわ。心臓が止まる様子や、目が見えなくなる様子を見ているの。体の何千もの部品が、何千もの異なる機能を持っていて、そのすべてが連携して作用することで、私たちは生きている。もしこの不完全な機械のたった一つの部品がだめになったら、命もだめになる。どれだけ脆く…どれだけ不完全であるかを実感させられる。なぜそこまで夢中になるのかって?皮肉のせいね…生命を与えてくれる世界が、同時に死をもたらすという皮肉よ」

幼少期になんかあった?

ショールストーン

 さっそく依頼された鉱石の標本を回収するため、ショールストーンへやってきました。ショールストーンはレッドベリー鉱山の出入り口にある小さな村です。着いた時間が遅いせいか、鉱山夫たちが焚火を囲んでいました。
 その中のひとり、フィリンジャールさんに話しかけて「ハフジョルグさんの使いです」と伝えます。
「やっとだな。何週間も前に手紙を送ったんだ。あのエルグリム…奥さんに着替えを手伝ってもらわないと、ズボンをはくのも忘れるやつだ」
 そうぶつくさ言いながら、鉱石サンプルを取り出して渡してきました。
「ほら。ハフジョルグに。時間に見合う分ならいくらでも削り取っていっていいと伝えてくれ」

はーい

 それにしても、みなさん浮かない顔をしています。どうやら鉱山に何か問題が起きたようです。
「クモだらけなんだよ、それが問題だ!」
 衛兵は役に立たないそうで、このままだと鉱山で仕事もできないと嘆きました。なるほど、死活問題ですね。
「では私が片づけてきますよ」
 フィリンジャールさんは私が冗談を言ったと思ったようで、笑いました。
「こうしよう。約束を守ってくれたら、かき集められるだけのお金をポケットに詰め込んでやる」

わーい

 鉱山の中には巨大な蜘蛛が我が物顔で住み着き、蜘蛛の巣だらけでしたが、ファルカスさんと二人で片づけました。

お掃除お掃除
完了!

 すべて終わってからフィリンジャールさんに報告すると、驚きながらも報酬を払ってくれました。

おまかせください

 蜘蛛まみれになる直前、今まで鉄鉱石がとれていたレッドベリー鉱山では突然珍しい鉱脈が発見されたそうで、私が預かった鉱石の標本もそれにまつわるものだそうです。これからまた忙しくなるといいですね。

 リフテンに戻り、ハフジョルグさんに預かった鉱石標本を渡しました。
「ありがとう。エルグリムに時間を割いてもらって、できるだけ早く鑑定するよう説得するよ」
 ハフジョルグさんはお礼に薬の瓶をたくさん持たせてくれました。

ありがとうございます!

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