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NASA Strategic Design Studio①:高校時代の伏線回収なるか?星に願うよりCommand+R

記念すべき本編第一弾は、いろんな意味で思い入れのあるNASAのストラテジックデザインStudioについて書きます。パーソンズの他学部ではなくStrategic Design & Management(以下SDMと略します)を選んだ理由の半分はこの授業を取るためでした。何せ、高校時代は宇宙について学びたくて、文系の道を選んだくらいですから(当時通っていた高校で宇宙について学べるのは文系地学クラスのみでした)。最後の授業で「こっから先は理系ね。物理とか勉強せなあかんから。」と言い放たれ、高校生ながら教育システムにシャウトしたことを覚えています。まあ、そんなことががあって今があるわけです。

そもそもストラテジックデザインってなんやねんという話ですが、関わる人それぞれが自分なりの定義をしようと格闘中の分野だと思います。実際、入学式にてとある生徒がコーディネーターに「What’s Strategic Design?」とド直球な質問をしていましたが、「That’s what you will define」とのアンサーでした。定義についてはnobody knowsです。どういうことやねん!というシンプルなツッコミだけが鳴り続ける状況でしたが、私の心は踊り続けていました。

「私には私なりの定義があるし、ここにいる各教授が自分なりの定義を持っている。君たちは2年間かけてその問いと向き合い続けるのだよ。」と彼は続けます。結局、”私なりの定義”を明かしてくれなかったのは、もったいぶっていたのか、言語化したことがなかったから躊躇したのか・・・

いずれにせよ、未だ明確に定義されていない新しい分野だということは理解しました。その後、悶々と思惟する日々が続くのでした(なぜStrategy DesignではなくStrategic Designなのだ?等)。これだけで数本書けそうなので、別の回に譲ります。

前置き

パーソンズSDMでは2nd semesterにExternal Engagement Studioというスタジオ形式の授業があります。15週間かけて、デザインの手法を用いて外部パートナーの実社会での課題解決に取り組みます。1クラスあたり生徒は15人程度で、クラスごとにパートナーが決まっており、履修登録の時点で選べます。

パーソンズ出願前から、この授業のパートナーにNASAがいるということを認識しており、仮に入学したらNASAのクラスを履修しようと決めていました。NASAのような人気パートナーのクラスは履修登録開始直後に定員に達してしまうと聞いていたので、数分前からCommand+Rを押しまくり、何とか滑り込めました。NASA以外にも、VICE・Gensler・amazon・Johnson & Johnsonなど面白そうなパートナーだらけでした。他のも受けてみたかったな〜。

その後は15週間をかけて、掴み所のなさすぎるテーマに対するフレーミングや、劇的なチーム間の不仲、利き腕の骨折など連続して襲いくる艱難辛苦に耐え忍ぶ日々が続くのでした。

ちなみに、1つ上の代までは1st・2nd semesterを通して一年間のコースだったらしいですが、先輩方のフィードバックもあり1 termに圧縮されました。Fine Playです。これが1年続くと正直しんどかったと思います。

本PJは一応自身のポートフォリオにもUpしていますので、サクッと全体像を把握したい場合はそちらをご覧ください。さて、1年前の出来事を思い出しながら書いていくぞ。

いよいよ、Design Briefの発表。

前置きが長くなりすぎました。ここで早速デザインブリーフを発表。

“The International Space Station (ISS) houses a National Laboratory. Did you know that? Not surprisingly, many don’t. How do we raise awareness of the important work that National Laboratory does, how do we rebrand it and what might be the implications for the NL after ISS is deorbited?”

"国際宇宙ステーション(ISS)には国立研究所がある。知っていましたか?驚くなかれ、多くの人は知らない。国立研究所が行っている重要な仕事について、私たちはどのように認知度を高め、どのようにリブランディングし、ISSが脱軌道した後のNLにどのような影響があるのでしょうか?"
ー DeepL翻訳(そのまま)ー

いきなりナンソレ!が炸裂でした。おもてたんとちがーう!!2009年M-1グランプリ名シーンがナチュラルに再現されました。クラスメイト皆ポカーンという状態です。もっとヒントを!と皆が異口同音に唱えましたが、「後は君達でよろしく」というスタンスで先生は去っていきました。

パーソンズは(SDMだけ?)良くも悪くも授業の進め方が完全に教授に依存します。シラバスは一応あるのだけれども。そのため、事前の情報収集とオンタイムの履修登録が学びの充実度に直結します。取りたい授業が取れない問題、クラスによって授業の質が違いすぎる問題は早急に対処してほしいものです(が、多分10年くらい同じことしてます)。Part-time facultyが多すぎるSDM固有イシューかもしれませんが、ここはパーソンズに期待している生徒を泣かせているポイントですね。実際、多くの生徒がこの点に不満を抱いており、直接的な抗議も行っています。

NASAの担当教授Markは放置プレーで有名な先生でした。受け取り方は人ぞれぞれで、私的にはマイクロマネージをせず、ポイントを抑えてしっかりフィードバックしてくれる、コンサル会社にいそうな優秀なマネージャーというイメージでした。実際、NASAカウンターパートへのプレゼンなどの要所ではしっかりとリードしてくれます。見方によっては、生徒が一生懸命作り上げてきたアウトプットにひたすらダメ出しをする親父です。ただし、愛はありました。その愛を感じ取れた生徒とそうでない生徒で、その後のモチベーションは大きく変わっていくのでした。

話が逸れすぎました。

あまりにフワッとした文脈だけを渡され、皆途方に暮れる。そもそもNASAって何も悩んでないよね?どんな問題を解けばいいの?アウトプットって何になりうるの?サイト?レギュレーション?そんな混乱状態からのスタートでした。

次回へ続く


さくっと一回で書き切ろうと思っていましたが、いざ書き出すとものすごい文量になってしまったので何回かに分けることにします。表面を撫でるだけならポートフォリオで事足りるので。自分の人となりを開示するというのもnoteを書く目的のひとつなので、文章を書きがらよみがえってきた当時の心情なども臨場感たっぷりに残していこう。良い面も美しくない側面もどちらも赤裸々に書いていきます。何のポジショントークも必要のない立場ですので。(途中でスタイル変わる可能性大です。ひとまず書き続けることを目指します。)

追伸:そういえば、1年前のdesign briefを渡されていたことが5週目くらいで発覚するという事件もりました。上に記載したのは変更後のものです。相変わらずのパーソンズのロジ周りの弱さですが、皆その程度ではもはや動じなくなっています。授業が行われているだけマシです(前期はストライキで3分の1授業が飛んだので・・)。

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