#46 あなたの星の渦巻く星雲
Francesco(フランチェスコ)と話しながら
その背後の棚にあるものが
すごく気になった。
それはまるで
美しい星雲が渦巻いているような
宇宙を切り取った一部のように感じるものだった。
「Francescoさん、それは?」
相変わらず遠くを見つめるような表情の
Francescoは、私の指差すものを見た。
「あぁ、これ。
君はこの中でどれがピンとくるかな?」
私はたくさん並んでいる”それ”の中で
なんとなく直感的に惹かれたものを指差した。
「これ、かなぁ?」
「手に取ってごらん。」
言われた通り、手に取ってみた。
すると、中で渦巻いていたモヤがグルンと動き、
また違った模様の星雲が現れた。
「えっ!」
モヤが動いたことにも驚きつつ、
その美しさに惹かれて言葉も出なかった。
「それは、”君の星”だよ。
星はその星雲から生まれるのさ。
君がそれを選んだのは偶然ではない。
必然的に君の星と同じ系統のものを選んだんだ。」
「必然的に…?
同じ系統の星?」
「そう。
星の種類は細かく分けるとキリがないが
一番大きく分けるとこの3種類さ。」
Francescoはたくさんあるこの星雲を
マゼンタとイエロー、
イエローとシアン、
シアンとマゼンタが混ざるような3種類に分けた。
「自分の星と同じ系統のものに
惹かれるものを感じるようでね。
それを手に取ると、
その者の”星”の生まれた瞬間が見られるのさ。」
「私の”星”って…?」
「宇宙における君を表す星さ。
この限りない広大な宇宙には
次々と星が生まれている。
君がこの世に生まれた瞬間もね。
そして、時同じくして
宇宙のどこかで生まれた星が、その君の星さ。」
「へぇ~。
なんだかロマンチックな話ですね。」
Francescoは、
相変わらず目線が合わないまま、
彼は動かした星達を元に戻していた。
「この星雲の中や周りに浮かんでいるものも
何かの星なんですか?」
「あぁ、君を取り巻く環境や
周りの人々を表す星たちさ。
星雲の形や取り巻くものは人それぞれだが
周りに星がない人など1人もいない。」
「一人で生まれてくる人なんて
いないですもんね。」
「あぁ、そうだよ。」
Francescoはまた遠くを見るような
目をしていた。
これがあなたの星の渦巻く星雲を
仕入れた時のおはなし。
続きはまた次回に。
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