#84 フクロウ便での文通
Oliviaが送ってくれたフクロウは
予想通り翌日に届いた。
私は前回やったように
水を用意して、フクロウを部屋に迎え入れ
休ませた。
M.ちゃん
私、外出禁止令が解かれたわ!
早く会いに来て!!
実は、前回怒られてからも
色々やらかしちゃって
どんどん外出禁止期間が延ばされちゃってたの。
でも、パパも意地になってるだけだと思うけど。
普段はちょっと説教されるくらいなのに
脅し文句みたいに言うのよ。
Oliviaは、繰り返し外出を禁止されたようだが
反省をしている様子ではなかった。
その上、緊急時以外はフクロウも送っちゃダメって。
M.ちゃんとはこれでしかコンタクトが取れないのに。
一度、お買い物の帰りにこっそり郵便局へ行ったら
またあのパパのトンボに襲われたのよ。
私のこと、全く信用していないのね。
パパったら酷いと思わない?
またGregoryの守護動物に見張られていたようだった。
しかし、それに襲われるようなことをしておいて
やはり反省はしていなかった。
とにかく、早く会いに来て!
今、氷の王国で生誕祭をやってるの!
一緒に行きましょ!!
カフェで待ってるわ。
Olivia
入れ違いのこの手紙には
前日に行った氷の王国の生誕祭のことが書かれていた。
私はOliviaらしいこの手紙に
思わずニッコリ笑い、返事を考えた。
フクロウは一旦どこかでゆっくり休むため、
全開にしていた窓から飛び去った。
私は早速返事を書き始めた。
前日、Oliviaに会う前に行った
妖精の棲む森のこと、
そこで出会った女の子とFataの樹のこと、
また行くと約束したこと…
少し忙しくしていた私は
次に行くのは1ヶ月くらい先になると書いて
ペンを置いた。
その夜、再び窓をコツコツと叩く音がした。
近くの公園かどこかで休んでいたフクロウが
戻ってきた。
私は前回と同じように差し出された
フクロウの脚に手紙を括り付け、
お願いね、と声をかけてフクロウを見送った。
そうして私達は
約1週間で1往復というペースでの
フクロウ便での文通を始めた。
これがフクロウ便での文通を
始めた時のおはなし。
続きはまた次回に。
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