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#60 不思議な地図とフクロウ便

少し元気を失ったようなOliviaとともに
カフェに戻った。

ただいまーとOliviaが店に入ると

「お!おかえり!
Olivia、ママから聞いてるぞ。
2ヶ月の外出禁止かぁ。
しっかり店の手伝いしてもらうからな。」

Oliviaは、はーい、と気のない返事をした。


「それと、M.ちゃん。
Joseからの伝言なんだけど
Francescoさんのとこに行った方が良いかもって。
よくわからないんだけど、
君の世界のこれからのことがなんとかって。

「私の世界のこれからのこと?
なんだろう…」

「私もよくわからないけど…
彼のお店はそろそろ閉まるから
早く行った方が良いね。」

「わかりました!
ありがとうございます。行ってみます。
Olivia、そろそろ行くね。」

「あ、帰る前に!
あなたの住んでるところを教えて!
フクロウを送りたいの。

あなたの世界の地図があるから来て!
私の手を引いて二階へ連れて行った。

Oliviaの部屋は6畳ほどの部屋だったが
洋服や鞄、化粧品など物が多く
整理整頓はあまり得意ではないようだった。

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「えっと…
フクロウって私のところへ来れるの?」

「時間はかかるけど
一応送ることはできるわよ。
フクロウが迷ったりしなければ、ね。」

Oliviaは勉強机のようなデスクの上の物を
次々とベッドに除け、そこに地図を広げた。
それは私達の世界の地図だったが
地図の中心にあるのはヨーロッパだった。

Oliviaの住むこの街は
私達の世界のイタリアやフランス辺りに
位置するらしい。


その地図の中で日本を見つけ、指差した。
「ここなんだけど…
こんなに大きな地図では…」

と言いかけた時、
その地図と同じくらいの大きさの紙を
ちょうど日本の上辺りに乗せた。

するとその紙にインクが染みだすように
日本の本州の地図が現れた

「これならどこ?」

戸惑いながらも
また私は自分の住むエリアを指差した。

もう2回ほどそれ繰り返し、
Oliviaは地図に印をつけた。

写真 2019-06-07 21 57 36

「これでバッチリ!
あなたから用がある時はコッチに来れるし
私が連絡したい時はフクロウを送るわ
明日にでも、一度送ってみるわね!」

「わかった!それ、すごい楽しみ!」


じゃぁ、またね!と
私はカフェをあとにして
Francescoの店へと向かった。



これが不思議な地図とフクロウ便のおはなし。
続きはまた次回に。


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