22歳を迎えて

自分の生きるスピードをよそにまたひとつ歳を取っていました。世間的にはめでたい日かもしれませんが、こんな日に今悩んでいることを言語化しておきたいという衝動に駆られてしまったので、久々に筆を取りたいと思います。

先月末に大学の前期日程が終わり、後期の学生生活を考えていたところ、休学するという選択肢が自分の中に浮かびました。立命館大学新聞の調査が話題になったりもしましたが、同大学では自分のように休学を考えている学生が25.6％と約4人に1人の割合でいるみたいです。私の場合の主な理由は学業に対するモチベーションの維持の難しさと気質的なことです。

まず学業に関して。大学生の生活の軸に「アルバイト」「課外活動(サークルなど)」「勉強」の３つがあるとすると、自分が特に精を出して取り組んでいたのは勉強でした。もともと奨学金を借りて通っているので学習意欲は人より少しばかり高かったのかもしれませんが、各先生方の熱量のこもった授業を受けたり新たな知識を吸収できることが日々の大きな刺激であり、そこに楽しみを見出して能動的に取り組んできました。そのおかげで文章を書く力、読み解く力が段々と身についてきた実感があるし、先生方に評価していただく機会も増えて、ますます頑張ろうと思っていた矢先のオンライン授業への移行でした。前述した立命館の調査に関して、ABEMAで学生とコメンテーターの方が議論している映像も視聴したのですが、コメント欄に多かったのは「キャンパスライフが送れない」「友達ができない」「授業の質が悪い」といった意見でした。でも私はオンラインによって本来の先生方の生の講義の魅力を受け取ることができなくなったり、先生方も不慣れな状況で今までにないタスクが増え、お互いが不便な状態になっていることこそが問題ではないかと考えています。私は3年のうちにほぼ単位を取り終えたので経験が及ばない部分があるのですが、長時間パソコンと向き合ったり、多量の課題をやらなければいけない学生さんの心身の負担は計り知れないものになっていると思います。日頃お世話になっている先生方にも伺ったところ、普段の3～4倍も準備や採点に時間がかかると仰られていました。もちろん行政や大学の方針を受け入れて臨機応変に対応しようとしてくれている先生方には感謝しています。でも現場にいる人々が何かやりやすくなるどころか苦しさを抱えているのであれば、現在のようなオンライン形式の授業を継続することに果たして意義があるのかどうか疑問に感じています。

もう一点は自分の気質についてです。私はHSPという、人より敏感に刺激や他人の感情を受け取ってしまう精神的な気質があると思っています。"思っています"と書いたのは、これが病気やプライオリティーのある方のように客観的にまだ証明できるものではなく、例えば人が背の高さで分類できるように、これはある種の"違い"なだけであって個人の優劣とは関係ないからです。ただ人より敏感な分、ストレス耐性などには弱い傾向があり、生きづらさを抱えている人が多いのも事実です。私はこの気質もあってか、ZOOMや大学のサイトを活用した新しい形式になかなか慣れず、レポートを書いたり、文献の読解にも平時より時間やストレスがかかってしまっていました。でも簡単に「休学します！」と言えないのは、今回のオンライン授業で理解に時間を多く費やした結果、今までよりもしっかり内容と対峙することができ、過去最高の成績を叩き出してしまったことです(逆境が自分に味方してくれたとも言えるのでしょうか)。正直本当に予想外でしたが、これによってオンライン授業が一概に悪い面しかないとは言い切れなくなりました。でもこの先、本腰を入れて書き上げていくであろう卒論を、通常の授業でも疲弊してしまっている自分がこの調子で最後までやり遂げられるのであろうかと考えると不安です。コロナで前期は心労が酷く、まだ就活もこれから心機一転して再スタートしようとしているところです。

思えば、HSPを知る前に2年前の誕生日を迎えたのですが、当時もサークルの責任者を務めている中、マルチタスクや仕事の責任に押しつぶされそうになり、鬱の手前までなったことがありました。でもその失敗を受けてから「面倒だから自分が全部やった方がいい」という考えを変え積極的に周りを頼るようにしたり、コミュニケーションをしっかり取るようにしたりと、自分を変える努力をすることができました。自分は今また、この頃と同じような過渡期を歩んでいるのだと思います。休学もアリだとは思いますが、幸いなことに後期まではまだ少し時間があります。断定してしまうには時期尚早かなとも思います。色々な道があるのだと、自分を追い詰めすぎないようにしながら、でも自分が決めた選択にはきちんと覚悟を持って精進してけるような大人になっていきたいです。