風の道(未推敲)
明日の風がいま西から東へ向かう
今日の凪が呼び込む風だと風の噂が語る、語る
東の荒れ模様はお天道様の明日の気分にお任せ
滑るように、流れるように、切り裂くように
風の道はその部分だけ空間から切り離され、開いて閉じて脈動する
いちたすいちたすいちたすいちは......
そうやって数を数えて生きてきた友よ
計算する意味なんて人生にはないさ
我らが生きるのはいちがゼロにもヒャクにでもなる日々
数えきれない不連続の連続に我々は辟易してしまう
明日が必ずあるという無根拠な思い込みで我々は生を繋ぐ
足し算で積み上げてきた人生と勘違いしていた今
この先に続いてゆくであろう未来をこの手につかもう
わかっているから
きっとわかっているから
明日の君は
必ずわかっているはずだから
自分の気持ちと時々すれ違いになるけれど、道端に何気なく落とした視線を誰かが拾ってくれる
それならば我らの未来は明るいに違いない
揺らぐ心の軋みを胸に抱えて幸せを追い続ける
あの山の向こうに永遠があると信じていた我らバンザイ
天を仰げば、雲の切れ目に風の道が張り巡らされている
風よ吹け
我らの道を拓け
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