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絵に残された価値

AIの導入によって
日本の労働人口の49%の仕事
が10-20年以内になくなる

ネット記事の情報なので
信憑性については不確かだが


この波は間違いなく
絵の世界にもやってきている


Twitterやpixivでは
AI絵師と名乗る者
も出てきており


流れるタイムラインには
AI作品なのか一流の絵師の作品なのか


もはや見分けがつかない


おそらく今後、

数年以内いやもう既に?

AIで作られた背景やモブキャラを


アニメの世界でも
ゲームの世界でも

僕らの気づかぬところで
目にしてるかもしれない。


つまり、


①背景絵師などの脇役の仕事は確実に減ってくる
②作品のクオリティ(見た目の美しさ)では勝負できない


①背景絵師さんの仕事は無くなる?

アニメやゲームなどの背景は
その作品の世界観を決める
大切な役割を持っている


しかし、AIの登場で


仕事がなくなるか
単価(価値)が下がる

可能性があると
僕は考えている


どうしても
その絵師さんにしか描けないタッチ

があったとしても
AIに学習してもらえば

どんなシチュエーションも
描けてしまうかもしれない

背景絵師さんの仕事は


学習のためのサンプル背景を描く
AIが描いた背景を修正する


これだけになってしまう。


時間や労力が減る
と言うことは

絵を買う文化や習慣のない
今の日本の絵に対する価値観では
価値がもっと下がる

ことを意味する。


つまり、

どんなに作品が素晴らしくても


大半の日本人が

労働の対価
クォリティの高さ
の物差し


しか持っていないのだ



②作品のクオリティ(見た目の美しさ)では勝負できない


作品のクオリティに関しては
2つの視点がある


1 クオリティでは差別化できない
2 映えは飽きられる

1 

AIに絵師の作品を
学習させてしまえば


一定のクオリティ
も担保されてしまうから


絵の見た目の美しさでは
価値の差別化
が出来なくなってくる


絵師がどんなに時間をかけて
スキルを磨いても


AIが学習すれば
一瞬で描けてしまう


絵師の仕事は
AIによって描かれた
自分風の作品の


修正をするだけ…


自分が描いた風の絵
が作品して残ってしまう


自分が描いたものではないのに


言葉を選ばずに言えば

自分の作風をパクられた作品が
堂々と世の中に出され
後世に受け継がれてしまう


想像しただけでも
バカバカしい不条理
を感じざるを得ない


僕は昔

Tシャツのデザイン
を請け負ったりしてた頃があって


その時、
知人からの依頼で…


次の夏に販売するTシャツのデザインをやってくれない?
デザインはこれを元に使ってデータ化してくれる?

そう。これが

アパレルのものづくりの実態

でもあるが


この依頼がきたとき
僕が感じたのは

言葉にできない

悔しさと虚しさと心切なさと


自分のスキルはパクるためにあるのか?
他人からはパクる程度のスキルと思われてたのか?


そんな風に思ってそれ以来
その仕事を一切やめた。


それに似た感情が生まれる
背景絵師の仕事を

誰がやりたいと
思うのだろうか?



映えは飽きられる


インスタ映え


この言葉を

1番最近耳にしたのはいつですか?


インスタを見回せば
キレイな画像は当たり前

pixivやTwitterのタイムラインは
クオリティの高い美少女の絵が当たり前


うぉ~~映え~~~
うぉ~~萌え~~~

なんて言葉は
一切聞かなくなった


つまり、


映えは飽きられる=目が肥える

と言うこと。


だから

人は絵に対して


うわ~キレイ~
うわ~すご~~い

と言う感情を越えて


この絵欲しい~~~買いたい!
とはならないのだ。


絵師さんの販売戦略として

自分の絵をグッズにして販売


があると思うが
僕が言いたいのは


Tシャツやマグカップにすれば
売れるじゃん!

ではない。


それは

むしろ絵の価値を下げている


Tシャツには

すでに服としての価値が存在している


だから

そこにプリントした絵は

むしろ


付加価値に甘んじる


つまり

絵の価値はただのオマケだ


グリコのオマケや
ビックリマンチョコのシール

なら

オマケの方が
価値は高いが

そうではない。


絵、そのものの価値

を高めなければ


絵師はもう

食べていけない




では


絵に残された価値とは

なんなのか?


僕は

絵から明確に伝わる
メッセージとストーリー


だと思う。


バンクシーのように

世の中の不・否・非の感情
を代弁する作品


ラッセンのように

圧倒的な存在感のなかにある癒し


そのような

明確に伝わり、共感される
メッセージやストーリー


が不可欠だ。


最後に


僕が好きな背景絵師さんを

ご紹介する。


「東京幻想さん」だ




数百年後、いや数十年後には
廃墟になっているかもしれない

そんな幻想を抱かせてくれる


東京幻想さんの作品


でも実は

作品の中に希望を感じて欲しい


と言う思いが込められている。


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さく@絵の言語家
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